第159話 坂本翔平 VS 八幡信二! お前はここで死ね!!!


「死ねやァァあ!!! 坂本翔平ぇぇえ!!!」


 そう叫んだ、ナイフをもった八幡信二。


 黒のスーツとズボンをはいたそいつが、店の入り口から一直線で走りだし!


 俺の個室へと、バンッッッ!!! っと侵入!!


 その手に持った、鈍く輝くナイフを!


 明確な殺意と悪意を持って、俺へと振り下ろした! 


 その刹那!!


「忍法・刃捻りはひねり


「!? ぎゃ!!」


 俺は、振り下ろされたナイフに、フォークを刺し。ひねり! 


 奴の手首をゴキン!! っと、破壊!!


 その痛みで、ぎゃっと叫び! 


 怯んだ八幡信二の、その首に!


 ――ドスッッッ!!!


「!? が!!」


 俺が、ナイフを刺し! 抉り! 


 貫通させたのである!!!


 かくして。


「が、は、へ!」


 目を白黒させている八幡信二は、口から血をブッシャー!!! っと、噴きながら!


 ドシャッと、個室の床に倒れ!!


 自らの血に溺れながら、死んだのであった!!


 この間、わずか2秒。


 あっという間の、瞬殺だった。


 うん。


 予想より、大分あっけなかったな。


 万が一、これで死ななかった時のため。


 久しぶりに訓練したり、色々と仕込んできたんだが。


 まさか初手で殺せるとは……。


 ま、仕事は楽に済ますのが一番いい。


 こうして、幸太郎や会社を守れたんだ。


 これはこれでいいか。


 じゃ。


「おい、生きてるか」


「は、はい! 大丈夫です! オーナー!」


「そうか。バイトの子も?」


「え、ええ! オーナーの指示で、昼休憩に出してたので」


「よし。んじゃ、ビデオは?」


「ばっちりです! 店の外からナイフ持って、突撃し! オーナーを襲って、返り討ちにされたところまで、バッチリ映ってます!!」


「見せろ……おし。OK! じゃ、警察呼んでくれ」


「はい!!」


 っと、俺は奥に避難していた、従業員の無事を確かめ。

 

 監視カメラをチェック!


 ……ここだな。


 うん。うん。よし。


 流石の八幡信二も、外で目立つようなことはせず。店に入ってからナイフを出し、誰もいないことを確かめて、奥へ!


 叫びながら、俺にナイフを振るい!


 俺が、フォークを突きだして、手首破壊!


 叫び奴の首に、ナイフを突き刺して、殺したところが映っていた。


 まァ、正当防衛の準備は出来てるな。


 ただ、『随分手慣れてますね? なんかやってましたか? こう、武術とか?』 

 

 って聞かれるかもしれんが。


 その時は、『田舎の実家で少々。空手と合気の派生の派生の亜種的なものを』と言ってごまかすか。


 実際、確認されても問題ない。


 親父が実家でやってる道場は、坂本式合気術とかのはずだから、確認取れて大丈夫だろう。


 ……あれ? 合気術で合ってるよな?


 えっと、その前が坂本式空手道で、その前が坂本式古武術。


 俺が高校の時は坂本式戦闘術で、中学の時には坂本式マーシャルアーツ。


 小学生の時に坂本式・総合柔術。幼稚園の時には、坂本式・総合格闘道場でぇ。

 

 剣術とか、槍術。護身術に、総合武術。神刀流とか、陰陽道。☆流とか言ってた時期もあったな。


 マジで、ころころ名前変えるもんなー。親父。


 しかも、流行りとか思い付きで。キャッチーさとか、戦略性がないという。


 ……まァ、俺はその稼ぎで、大学まで入れてもらったから。感謝と尊敬はしてるけれども。

 

 もうちょっとネーミングは考えた方がいい気がするわ。マジで。


 っと、脱線。脱線。


 今の事に集中しよう。


「よし。これなら正当防衛成立しそうだな。じゃ、通報してくれ」


「はい!!」


 ああ、頼んだぞっと、俺は従業員に頼んで! 通報させたのであった!!


 フーーー。しかし、上手くいったな。


 ああ、八幡信二のスマホをハックして、俺の居場所を伝え、この店に突貫させ。


 正当防衛で始末できたぜ。ええ。


 ……うむ。そうだ。この店は、俺の店。


 従業員には、バリア・システムを与えて守り、監視カメラで証拠を作る。


 はなから、『正当防衛で殺すための処刑場』だ。


 だから、客が来なくても、俺の稼ぎで運営させてるんだよ。


 こういう八幡信二みたいなやつ……金がなくなり、ハッカーも殺し屋も雇えない。


 そこで諦めればいいものを。


 ナイフや武器を買いそろえる怪しい動きをし。


 なんども三国ファンタジアの地理や、出入り口を確認。


 終いには、幸太郎の娘が通う学校まで調べ出した。


 そんな『俺と幸太郎の大事な物を襲おうとする』奴を、確実に処理するためにね。ええ。


 そして。

 

「ふむ。なるほど。分かりました」


「ビデオや、証言からも分かりましたし。これは、正当防衛ですね」


「もういいですよ。帰られて結構です」


「分かりました。では、失礼します」


「ええ。お気をつけて」


「店の方は、業者さんを紹介しますので。綺麗にしましょう。数日たって検査したら、また営業出来ますので」


「はい、そうします」


 少しして、やってきた警察は、予想通り。


 監視カメラの映像と、証言を聞き! 正当防衛成立!


 その場で、解散となった。


 これで、日本に残していた、憂いを断って。


「まずはパジャマだな。新しいの買うか~」


 アメリカへ、行けるぜ。


 ヒューーー!!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る