第99話 チーター・ハッカー狩りした後の世間の反応と、バリア・システム! 発明!!


 ――雑誌


・ハッキング・バトル! 世界初・生放送!!


・超A級ハッカーたちを、たった一人で翻弄させ、返り討ちにし! ユーザーたちを守った男! ディエゴ!


・ホワイトハッカー『夜明けの黄金』も、ディエゴに感謝! 『彼のお陰で、ハッカーのシステムに入りやすかった』っと、絶賛!!


・世界の闇でうごめいていた、極悪ハッカー集団!『ダーク・オーディン』を、一網打尽! あらゆる攻撃をやり返し! 返り討ちにした、ハイセキュリティ・ディエゴとは!?


・ファンタジア・エルドーンに出る、ディエゴと同一人物か!?


 ――新聞


・ファンタジア・エルドーンのディエゴ! 極悪ハッカー集団を倒し、ゲームとユーザーを守り切る!!


・ファンタジア・エルドーン! 世界で一番安全なゲームと、国連が発言!?


・ハッカーは、もはやこれまでと情報自爆テロ!! 世界経済大混乱!!!


・ファンタジア・エルドーンのディエゴに感謝状! 極悪ハッカーたちを返り討ちにして、自爆を誘ったことで! 極悪企業がつぶれた模様!


・テロと秘密裏につながっていた、犯罪会社! 今回のディエゴ騒動で、軒並み倒産! 駆逐へ!!


 ――ニュース


「続いてのニュースです。日本の企業が連続逮捕!! 個人情報の窃盗や、銀行強盗。多数の会社のデータ違法取得・改ざん。テロ関与の疑いで、警察が踏み込み逮捕されました」


「世界経済が大混乱です。先日のハッキング・データ、世界同時公開により、世界各国の企業に調査が入り、関係者が逮捕された問題で、株価の乱高下が激しく。市場が荒れています」


「テロとつながる企業を撲滅! ファンタジア・エルドーンのディエゴが、やってくれました!!! 極悪ハッカーどもを追い詰め、自滅させたのは神!!」


「株価大荒れ!! 今後の日本経済! 世界経済の見通しは……」


「世界中で逮捕者が出たこの大事件ですが、最新技術導入により、死傷者の数がかなり軽減された模様で……」


 ――動画


・【最悪】株価、ダダ下がり!! /(^o^)\


・【断末魔】先日のハッキング・証拠ぶちまけで、株価&FX&仮装通貨、大荒れ! その断末魔と、勝利の声をお届け!!!【大勝利】


・『んほおおお~~~♡♡♡!!!』下がった人と、稼いだ人たち!『お金返してぇぇえ!!! あああ~~~!!!』


・【俺はお前を許さない】ハッカー、ふざけんなよ!【殺す!】


・『ファンタジア・エルドーン神!』ありがとう! ディエゴ様! 一生ついていきます!!


・【全員見て】なぜか、ファンタジア・エルドーンのディエゴを訴えるとか言ってる一部の奴ら。全員馬鹿です。ディエゴの行動は、法的になんら問題ありません。ハッカーが全面的に悪いから、そっち訴えろや【拡散希望】


・『生ハッキング・バトル!』かっこよすぎる!!!


・【生ハッキング・バトル!】元格闘家が、解説します!!!


・【闇の都市伝説】先の、生ハッキング・バトルや、証拠ブッパ自爆! 株価乱高下は、ファンタジア・エルドーンに喧嘩を売ってはいけない。その見せしめだった!!


 *全てハッキング・バトルや、ハッカー『自爆』による証拠公開・株価乱高下に関する動画。


 *平均視聴回数、100万オーバーを達成!!!


 *ただし。


・『生で見よう!』黒のアサシン=ディエゴ様 VS ハッカーたち!!!


 悪役令嬢・ラミィの放送   再生回数12億9303万7129回


 *ずっと生放送をしていたラミィは、凄い再生回数。


 *メンバー爆増! 登録者数も、50万人を超えた模様!!


 ――掲示板


・ああああ!!! 株か下がったァァあ!!! ああああ!!!


・ディエゴ神! 感謝!! あんたのお陰で、株爆上がり!! 借金返せる! んっほおおお~~~♡♡♡!!!


・ディエゴ神のお陰で、億り人。ちょっとこい。


・ディエゴ、まさに神! 空売りあざす!!!WWW


・ハッカー。絶対に許さん。ディエゴは、まァ……仕事しただけだしな。しゃーない。自爆するクソが悪いんや。うん。


・ファンタジア・エルドーンに復讐を!


・↑は?


・↑はァ?


・↑何言ってんだお前


・↑ディエゴやファンタジア・エルドーンを訴える奴、マジで馬鹿


・経済制裁法とVRゲーム法、国際ハッカー対策法により、ディエゴの行動は合法。はい、論破。


・というか、今までも経済制裁法で株の乱高下あっただろが。何騒いでんだ。


・経済制裁法って?


・説明しよう! 経済制裁法とは、大きく言えば『一部の事件において、裁判を受ける権利と賠償請求権を放棄する代わりに、やり返せる』法律である。


・例えば、とある会社が、ライバル企業にハッキングを仕掛けて『顧客情報や企業秘密。会社の資産』を奪おうとした場合。ライバル企業は、ハッキングをし返し、とある会社のすべてを手に入れることが出来るのだ。


・え、マジで?


・マジマジ


・裁判にしたら、めっちゃ長くなるし。控訴や上告があるから、すぐ決着つかないし。裁判も金がかかる。でも、ハッキング・バトルを行い、企業同士で決着を付ければ即解決! 片方は資産・情報・技術すべてを手に入れ。負ければ、倒産。すべてを失う。


・ちなみに、勝った側が相手会社の情報リークして、空売りして稼いでも合法やで。


・むしろ、そうやって稼ぐのを推奨してる法律だからな


・マジか


・マジか!?


・まじやで


・んだんだ


・やばいな。おい


・経済版・ルール無用の殺し合いじゃん


・えぇ……


・いや、一応ルールはあるんやで。やり返した方が違反したり、やり過ぎたら、経済制裁法違反で、逮捕になるし。


・攻める方も、あまりに違法な手段使ってたら逮捕やな。例えば、武装集団によるテロとか


・あ、さすがにそこはあかんのやね


・まァ、人命が失われるから、さすがにね


・じゃあ、なんでハッカーはOKなんですか


・死にはせんからやで


・えぇ?


・マジでそれ


・いろいろガバガバすぎんよぉ


・草


・草ァWWW


・いろいろとヤバいなァ。そもそも、なんでそんなこと可能になったんだ?


・大きな理由は、50年以上前に『ロボ兵器・ドローン兵器』が犯罪に使われるようになったからだ。


・ああ、違法ロボ兵器・ドローン兵器だな。それを犯罪者が使いだして、世界の治安が急激に悪化。


・一人当たりの罪状が、殺人・強盗・違法武器所持・違法武器使用などなど。とにかく、多くの罪状に問われ、裁判の数が飛躍的に増えたわけ。


・っで、そうなると検事・弁護士・裁判官が、大忙し。弁護士を増やしたり、裁判手続きを簡略化したりと世界中で対処して見たが。それでも増え続ける事件の前に、検事や裁判官が、過労で倒れる事態が発生。


・事態を重く見た国連は、全世界に『司法がパンク寸前だ! 司法の働き方改革をしてくれ!』っと提言。そこで、各国の政府が動き出した。


・そんな中、我が国日本やアメリカなどの国々では、『裁判の労力・物量を減らす法律』が採択され、そのうちの一つが経済制裁法だったってことさ。


・いわば、経済版の決闘だな。勝てばすべてを得て、負ければすべてを失う。


・そして、金を持つ企業が金をバラまけば経済は回るという訳なんだが、それは『金が国内の隅々まで循環すれば』の話。


・ああ、実際は都市部に集中して、地方まで金が回ってないし。都市の方も都市の方で、企業同士が結託して金・商品・サービスを回してるから、一握りの奴にしか富が回ってない。


・貧富の差は拡大する一方だ。ヤバいぜ


・えぇ……


・そんなことになってるのか


・知らなかった


・やっべぇ


・っで、そんな現状を打破しようと、中小企業やベンチャー企業が頑張るか、大手相手にハッキング・バトルを仕掛けるか、大手に潰されるかで、経済は荒れまくると。


・それな。去年の夏は特にひどかった。とある会社は、-100、プラス300、-200、+20、-500、+800 倒産やぞ。こんなん読めるか!!!


・最近はもっとひどいぞ。露骨に大手が調整してる。個人や、小さい投資家、証券会社の金を食いまくってるわ


・まァ、金がある大手の方が有能ハッカー集めやすいから、勝てるわな


・それはそう


・ほんそれ


・でも、今回は別だろ。そういう悪いことしてたハッカーをディエゴが追い詰めて。ミスか故意か経済テロか知らんが、ハッカーが自爆。

それで、悪い奴らの悪行が表に出て。空売りチャンスや、爆上がりにつながったんやろ?


・せやで


・せやな


・なんや、ええことやん! 悪いことしてへんがな! ディエゴはん!


・ほんとうにそう


・それはそう


・マジでそうなんよ


・ハッカーを追い詰めて、テロの温床と、不正の巣屈を暴いた、ガチの英雄なんだよなァ


・むしろ、個人のゲーム会社が、上場してる大企業の下請けハッカーを倒した快挙に加え。

大企業を間接的に倒した、奇跡の勝利やぞ。


・世界中の大企業の支配に、穴をあけた大事件やぞ。マジですごすぎる!!


・それはそう


・残ってるの、ほとんどクリーンな会社だからな。悪い奴が一掃されて、景気良くなるまであるWWW


・まァな。給料未払いや、低賃金の奴隷労働してた会社がつぶれて、健全な会社が支店や事業を拡大するらしいから、健全な流れに戻るやろ。


・潰された会社には、横領や脱税の金も多かったらしいからな。政府がきちんと富の再分配できれば、経済は緩やかにだが、確実に上を向いていくはず


・流石にここで私利私欲に走らんやろ。警察も検事も、残ってる犯罪者を捕まえるって躍起になっとるからな


・せやな


・そうそう


・ってことは、マジで経済の健全化。立て直し、来るか!?


・もうすでに来てると思う。俺働いてるけど、給料上がったし


・俺の兄貴もバイトから正社員登用で、潰れた会社のあった地区でマネジャーだってよ。偉い出世だ!


・俺も、明日から潰れた企業のあったエリアに出張って、初店長だ! 給料も上がるっぽいし! 経済上向いてきたよ!!


・おお! すげぇ!!


・これは経済回ってるわ!!


・よかったなァ!


・イエーーー!!!


・そうそう。こうやって経済がよくなる波は、起きてるんだよ。それに乗って、稼げるチャンスだったものを。活かさなかったお前らのミスやで


・マジでそれ


・ほんそれ


・んだんだ。


・うるせぇ! 死ね!!


・極悪ハッカーに死を! ディエゴに死を!!


・お前が死ね


・極悪ハッカー死ね←分かる。ディエゴ死ね←はァ?


・今までの話まるで分かってない定期。


・だから金を失ったんやで


・草


・草


・正論で草ァァあWWW


・僕のお金返せよぉぉお!!! 今まで株で失敗しなかったのに! ハッキングと情報売買で、インサイダーして勝ってたのに! こんなのあんまりだよぉぉお!!! んっほおおお~~~♡♡♡!!!


・はい、逮捕


・はい、死刑


・罪の告白キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!


・馬鹿が釣れまくりィィい!!!


・通報しました♡


・死んどけ♡


・ざまーーー!!!


・m9(^Д^)プギャーーー!!!


・っというかよ、そもそもの話として、最近の株価がダダ下がりや爆上がりした時ってのは、ハッキング・バトルや、ハッキング漏洩とかあった時だろ。

それを察知して動くのは、投資の基本やぞ。騒ぐのはやめろ


・それはそう。ハッキング・バトルが発生したってのを聞きつけて、株を買うか売るか、空売りを仕掛けるか、勝負に出るか。判断するのが、現代の投資家なんだよなァ


・ほんそれ


・まじそれ


・せやな


・常識やで。マジで


・え、でもそれ、個人じゃ無理じゃね?


・そうだよ


・だから、証券会社にやらせるんだよ


・証券会社はハッカーやホワイト・ハッカー雇って、株の守護やハッキング・バトルの発生を世界規模で見守ってるからな。証券会社に任せた方が確実


・餅は餅屋っていうだろ。そういうことだ


・江戸時代の頃から分かってるのに、なんも変わってねぇなァ。現代人


・先祖が草葉の陰で泣いてるぞ


・先祖「俺の子孫馬鹿でぇWWW」


・草


・草


・草ァァあWWW


・っていうか、個人が投資してた時代っていつよ? 100年以上前だぞ


・それな


・その時にも、個人は負けてたし。今と変わらん


・個人で勝てたのは、投資やない。借金背負っての投機や。


・個人が投資してた時代も、食い物にされてたから関係ないぞ


・それはそう


・草


 *以下、経済良くなりそうでよかったね! の話が続く。


「ふむ。かなり荒れてるな。でもまァ、ディエゴの行動賛成派が圧倒的に多い」


(ハッカーはやはり自爆と思われてるな。まァ、バレないようにしたから当たり前だが)


「そうだね。まァ、極悪ハッカーの自爆だから、そもそもディエゴは悪くないんだけどな。なんで叩かれてるのか知らんけど」


 お、せやな。幸太郎。


 自爆は恐いねぇ。うん。


「ん。コーヒーどうも。美味しかったよ」


「ありがとうございます。軽食はいかがですか?」


 ああ、軽食か。


 ふむ。


「じゃあサンドイッチを。お前はどうする?」


「では、僕も同じものを」


「かしこまりました」


 スマホを操作しつつ、コーヒーを飲み。スチュワーデスに、サンドイッチを注文する。


 日本行の飛行機を貸し切りにしたから、軽食にはおにぎりや、生姜焼き定食なんかもあったが、今はサンドイッチの気分。


 窓から見える、ハワイっぽい島を見ながら。


 俺は、今回の騒動で得た『莫大な金の使い方』を考え。身震いするほど興奮していた。


 しかし。


(さすがに、八幡信二の証拠はなかったか。ここでは殺せなかったなァ)


 あわよくば、と思っていたが。さすがに、八幡信二や株式会社・ゼニゲバの名前で、ハッカーに依頼は出してなかったらしい。


 それゆえに、逮捕はされてない。


 が、妨害は鳴りを潜めた。


 ああ、流石にこれ以上ハッキングやチーターを送り込むのは、ヤバいと思ったようだ。


 まァ、どうせ時間がたてば、またしてくるだろうが。


 それでも、奴が手をこまねいている時間が出来た。


 そう考えればいいことだ。


(この時間の間に、奴の選択肢を減らそう)


 今から奴がとる可能性は、大きく分けて3つ。


 1つは、俺や幸太郎への攻撃だ。ハッキングでも、ルール違反の物理的襲撃もあり得る。


 そもそも、ルールを守るやつは盗作をしないからな。


 マジでやるだろう。ええ。


 2つ目は、お客様。ファンタジア・エルドーン・ユーザーへの妨害・いやがらせ。


 これも、ハッキングや物理襲撃の可能性はあるが……確率は低いか?


 それをするなら、ファンタジア・エルドーン・ユーザーの情報を盗むことから始めないといかんからな。


 俺の育てたAIや、セキュリティ・システムを抜けて、できるとは思えない。


 無視していいだろう。次。


 3つ目は、まァメディアやヨーチューバーを使ってのイメージ戦略だな。


 これも放置していいレベル。


 むしろ、今は鼻で笑われてるから、やるだけマイナスだ。


 だというのに辞めれてない。そんなところに、八幡信二という人間の愚かさが見える。


 これも放置でいいだろう。


 じゃ。


「問題は、俺らのガードか。ふーむ」


 ああ、幸太郎。


 そこなんだが、実は手がある。


「え?」


 それが……お、ちょうど電話が来たな。よしよし。


「どうも。マイケル国際弁護士。うまくいきましたかな」


『ええ、ミスター・坂本! 上手く行きましたよ!!』


「あ、その声は! 国際弁護士のマイケルさん! どーもどーも!」


『ああ、ミスター・三国もいるんですね! 手間が省けました! では、報告です!!』


『えー、今回私。マイケル・ダグラスは、坂本翔平氏からの相談で、彼の顧問弁護士となり! 氏の開発した、バリア・システムを世界中に、提供いたしました!』


『結果、全世界のほとんどの国から、引き続きバリア・システムの提供続行と、メンテナンスをしてほしいと契約しました』


『はい! これが契約書! 今、VRメールで送りましたよぉ!! 契約金、10兆円! メンテナンスとかその他もろもろで、数年ごとに更に3兆円! ゲットです! おめでとうございます!!! ヒューーー!!!』


「!! おお、ありがとう。すごい額になったな」


「!? ええええ!?!?」


 うん。これが、ガードの答えだ。


 実は、あの情報公開の前に、バリア・システムを作ってね。


 それをマイケル弁護士のコネのある、世界中の警察や軍に配ったのサ。


「バリア・システム!? バリアって、あの!?」


「ああ、そのバリアだ。銃撃やミサイルくらっても大丈夫なバリアだよ」


「ええええ!?!?」


『そうなんですよ! 私もアメリカで初めて見ましたが、いやァ素晴らしい!!』


『まさに、映画の中で見たバリア! そのものでした! 即刻、伝手がある警察や軍の人に連絡して、いくつかの警察や軍に導入したら、もう大成功!!!』


『バリアを身に着けていた警察・軍人の、死亡率は脅威の0%! 負傷率も、5パーセント未満ってのは初めて見た数字です!!』


『それからはもう、注文来まくりですよ!!! あのバリアは誰が作った? ファンタジア・エルドーンの会社が作ってる! ほしい!!!ってね!!』


 ああ、やはりあの世界レベルでの逮捕劇が、良い宣伝になったか。


 それは何より。


『ええ! 本当に! 世界中の人々が、私のところに集中してめっちゃ忙しかったですが! その結果!』


『世界中の、飲食店・銀行・宝石商・美術館・博物館・ガソリンスタンド・政府施設、病院、空港会社、その他大企業・金持ちセレブ達に、軍と契約しましたよ!! ええ!!』


 ああ、だからあの金額になったわけだな。


 世界中の金持ち連中も、客にできたから。


「でかした! マイケル! ボーナスは期待しとけ!」


『ありがとうございます!!!』


 っという風に!!


「これだけ世界でも認められ、性能が証明されたバリアで! 俺や、お前に、お前の家族! 部下たちもを守るからな! 大船に乗った気でいろ! マジで!!」


「ありがとう! めっちゃ助かるよ! あ、ちょっと思いついたんだけどさ」


 なんだ?


「今回のバリア契約で、現金10兆稼いだんだよね」


 おう。そうだな。


「じゃあさ、シーズン3で遊んで、稼いだユーザーたちにもバリアを提供できないかな?」


 !


「今の世の中、ハッカー事件のように治安が悪いからね。ユーザーやその家族。家を守ってあげたいんだ。その費用として……」


 いい考えだ。幸太郎! 


 チャンピオン・ウオーズが終わった後に、申請方法を書こう!! 


 あと、できれば治安の良い場所に引っ越しの面倒を見るとか! バリア・ゲート・タウンを作るのもいいな!


「バリア・ゲート・タウン?」


 ゲーティング・コミュニティってやつだよ。


 それをバリアでやるから、壁のないゲート・タウンだな。


「へー! ああ、壁で囲まれた高セキュリティの街ってことね! これを出来たら、確かにいいかも! でも、中の商店とかはどうするの? 俺らで準備は難しいと思うけど」


 逆に考えるんだ。幸太郎。


 俺らで用意しなくていいって。


「え?」


 実は、今回の情報公開で、潰れた企業も多いが。逆に、清廉潔白が証明されて、株価が上がり。


 うちと協力したいって企業が、多く出ているんだ!


「え、マジで!?」


 まじまじ!


 だから、そんな彼らをバリア・ゲート・タウンに誘致して、ユーザーの暮らしを良くすることもできるぞ!


「おおお!!! いいじゃん! いいじゃん!! それやろうよ! それ!!」


 ああ、そうだな! お客様が安心・安全にゲームが出来る! 


 ゲームを通じて、楽しく暮らせる!!


 そんな夢のある話を、現実にするために!!!


「俺らも、頑張ろうや!」


「うん! いよいよ明日! シーズン3開始だからね! 頑張るぞ!!」


「「!!! おおおお!!!」」


 ――カンパーイ! イエーーー!!!


 俺たちは、世間が夏休み投入する前日の飛行機で! ワインを乾杯!


 夢を現実にと、気合を入れたのである!!!


 そして!! 


 ――お待たせしました! ファンタジア・エルドーン! 新シーズン! 本日、開幕です!!!


 ハッカー事件や、情報公開事件で! 世界が大注目する! 


 ファンタジア・エルドーンの最新シーズンが!


 いよいよ、スタートしたのであった!!!

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