第20話 PKコロシアム!! 勃発!!!


「ヒャッハー! 待ちに待ったプレイヤーだ! さっそくやろうぜぇ! イエーーー!!!」


『えー、煎餅! キャラメル! ラムネ! ビールいかがっすかァ!』


「さァ、張った張った! 実力未知数のプレイヤーか! 激やばのPKか! どっちに賭けるぅ! オッズはこうなってるぞぉ!!」


『PKに、1万ゴールド!』


「プレイヤーに3000!!!」


『PKに、50万だ!』


「Pに100万! イエーーー!!!」


 ――わいわい! がやがや! ウイーーー!!!


 そう、盛り上がっている、コロセウムのPKたち。


 凄い熱気だなァ(白目)。


 やばくね? これ。


「……シルフィ?」


「いや、あそこが一番安全な扉だったよ。ヤバいのは、入った瞬間に死ぬから」


 ええ。マジかァ……すごいな、スパイ・ゲーム。


 でも。


「こっちもヤバくね?」


「否定はしない」


 ですよねー。


 こんなにも大勢のPK達がいる、闘技場のど真ん中にいる。


 絶対ヤバイ(確信)


 っと、思っていると!!!


「おうおうおう。すごい熱気やなァ」


「え、なんかプレイヤーに賭ける人多くない? 俺弱いって思われてる? ええ?」


 そう、二人のPKがやってきた!!!


 上半身裸で、ズボンはいてる。黒髪の男は知らん。


 が、もう一人の! 黒いスーツに、サングラスをかけた! こいつは、知っている!!!


・シルフィ

なんとまァ、ここでこんな有名人が出てくるとは……本気でヤバいな


・伝次郎

ああ、まさか、ドス・ヤクザがくるとは……。


 この数日で、一気に名が広がった、有名PKたち! 


 不死身のヒダール! 2丁マシンガン! 悪役令嬢! ザ・ムエターイ!


 それら、『一人で数十人のプレイヤーを相手どる』! 化け物クラスのPKたちと! 


 『同格』と言われる存在!!!


 それが、このドス・ヤクザ!!!


 以前は、黒い鎧に黒いブーツと、ファンタジー系の装備だったが!


 装備ガチャを回して、黒いスーツとグラサンを、手に入れてから! ドス・ヤクザと命名された存在!!!


 その戦術は、煙幕を張って、ドスを刺し! ワープ斬りでも、斬りまくる!


 地味だが、徹底的に殺す! 何があっても殺す!


 そんな殺し方で、何人もの上位プレイヤーを屠ってきた猛者だ!!!


 これは、先に倒さねばならない!!


 潜入員としては失格! でも、やり合うなら、最適な俺が! 倒さねばならない!!


 そう思ったがゆえに!!


「っはあああ!!!」


 さっきのメッセージ中に、聖なるビームと、アピールを先行入力!

 

 サイバー・ビーム流を発動!!!


「!」


「! お」


「! 待て! 伝次郎!!」


 いいや、待てない!!!


 今、ここで殺る!!! っと!


 俺は、ドス・ヤクザに! 切りかかり!!!


 光の速度で、切り捨てたのであった!!!


 が!


「ぐえ!」


「!?」


 俺が、サイバー・ビーム流の速度! 光速で切り捨てていたのは、そばにいた男!!!


 あの、上半身裸の男を! 斬っていたのである!!


 ちい! こうなりゃ、二人ともまとめて!!!


 と、思った瞬間!!!


 ――ガクンッッッ!!!


「!? ぐは!!」


 俺、大ダメージ!!! 


 うん! すっごい衝撃が来て、ゲームの演出としてだが、血を吐いて! 


 倒れ伏すほどの、ダメージを!


 今の一瞬で、受けたのだ!!!


(!? い、いったい誰が!? どうやって!?)


 俺の疑問は、すぐに溶けた!!


 そう!!


「おうおう、今日が初披露やーちゅうのに、えらい飛ばしてくれますねぇ!」


 倒れながら、見上げた先! 


 そこには、真っ二つにされたはずが、一つに戻り!


 頭上のHPバーが、瀕死から、8割回復に戻っている! あの半裸の男!!!


「どーも。プレイヤーさん。お初にお目にかかります」


「カルマ・スキル。人食い鬼召喚を、体に取り込んだ『カルマ武術・人鬼』」


「その開発者の、『人食いの傀』っちゅーもんや。よろしゅうなァ!!」


 そう言って、体中から! 人食い鬼が顔出し、蠢く!!!


 『人食いの傀』との勝負が、始まったが故に!!!


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