第17話 PKのわい、新しいスタイルをプレイヤーに教えてしまう。その3


・潜入中のイッチ

う、嘘だ! そんなわけないだろ! めっちゃ有能だよ! ガンパリィスタイルは!

あと、サイバー・ビーム流にも有効だよ! 練習で、何度もパリィして! 倒してるからな!!!


・名無しのPK

イッチ必死だなあァ


・名無しのPK

そりゃ自分のアイデア全否定されとるし、多少はね?


・名無しのPK

っで、実際どうなん? あんまり意味ないって、ソースはあるんか?


・名無しのPK

あるぞ。ガンパリィスタイルについてだが、これ、銃でパリィができ、流れをさせないのが強いって言ってるし、その通りではあるんだが……。

これ、盾の魔法唱えてれば銃弾防げるから。意味ないぞ


・名無しのPKたち


・名無しのPK

それ以前に、こっちも銃撃って、銃撃戦にすればいい。さっきの表で言う、2、中間距離での銃撃戦にすればいいわけだ。

わざわざ近づいて、3、接近戦にしなくていいんだわ。

PKも人間だから、最初はガンパリィスタイルにやられるかもしれんが、次第に銃撃戦や魔法、スキルで終わらせてきて終わりだと思う。


・潜入中のイッチ


・名無しのPK

まァ、それでも、近接戦をする場合。

『無限ジャンプ攻撃で銃弾跳ね返せる』から、『プレイヤー不利』なんだよなァ


・名無しのPKたち

あ(そういえばそうだった)


・潜入中のイッチ

!!! ああああ!!!


・名無しのPK

ってか、実際にそうやってプレイヤー狩れたから、意味ないぞ。この流派。


・名無しのPK

え、狩れたん?


・名無しのPK

ああ、森にショットガン持ってる奴ら多かったから、奇襲からの無限ジャンプで、普通に狩れたし。

遠くから狙われた時には、魔法とスキル、銃撃でへらしつつ。距離詰めて、銃撃戦。

距離詰めてのバトルで、ガンパリィしてきて、大ダメージは受けたけど。

それで、ガンパリィ理解して。無限ジャンプと仲間からの援護射撃で、普通に殺せた。

最後には、同士討ちでプレイヤー同士をガンパリィさせて、殺して瞬殺だったわ。


・名無しのPK

あー


・名無しのPK

やっぱ強いな同士討ち


・名無しのPK

一回大ダメージは受けたんやな


・名無しのPK

つまり、初見殺しってことか


・名無しのPK

まァ、銃でパリィ狙ってるってわかれば、こっちも魔法・銃・スキルで、幅広く対応できるし。接近戦でも、無限ジャンプ・アタックあるし。多少はね?


・名無しのPK

あと、変装してショットガンとか持って、サイバー・ビーム流のプレイヤーとも模擬戦したが……。

超スピード斬り←ショットガンを撃っておけば、たしかにガンパリィ成功できる。大きく後ろに崩れて、攻撃できた。


が、活躍できたのはそこまで。


テストのために、確殺武器は使わなかったが。起き上がったプレイヤーとのその後のバトルでは、一回もガンパリィが成功しなかった。


なぜなら、光の速度で透かしの技術を使ってくるから(白目)


・名無しのPK


・名無しのPK


・潜入中のイッチ


・名無しのPK

あ~


・名無しのPK

そりゃあ、さんざん俺らが見せてる技術だもん。プレイヤーも使うわな


・名無しのPK

ほんそれ。というか、『光の速度で突っ込んでくる』のを前提にして、ガンパリィは成功してるのよ。

そこで、銃を撃つのを読まれて、上へ跳んだり、ステップで回避されたりの透かしをされたら、そりゃあ成功せんわ。


しかも、俺らPKのスピードでもできることを、光りの速さでやられたら。もう無理ポ。


銃弾外して、何とかしようとした瞬間には、首、腹、斬られて大ダメージですよ(#^ω^)ビキビキ


・名無しのPK

あー


・名無しのPK

なるほどなァ


・名無しのPK

つまり、光の速度とビームのパワーを持った、透かしヒダールみたいなもんか。


サイバー・ビーム流つっよ!!!


・名無しのPKたち

ヒエ


・名無しのPK

そうおもってくれてええ。

あと、サイバー・ビーム流のプレイヤーとのバトル検証結果。

ビームの刃を飛ばしてくる←銃でダメージを抑えることはできるが、防げない。普通に大ダメージ。やばい。

ビーム←同上。

ド〇ゴ〇ボ〇ルなみの、ハイスピード・ラッシュ←これはワンちゃんあるかと思いきや、『銃弾をすべて殴り返された』。ふざけたことに、銃弾跳ね返し効果ついてんだよ。あいつらの拳。


そのカウンターで死んだまであるわ。マジ無理。


・名無しのPKたち

うわァ


・潜入中のイッチ

うわァ


・名無しのPK

っで、以上の結果。ガンパリィ戦術では、サイバー・ビーム流を倒せないと判断。

ガンパリィで、サイバー・ビーム流の突進は崩せるという知識は有用。

なので、ガンパリィの位置づけは、それで相手を倒すスタイルではなく。

『一度相手を崩して、そのまま確殺する初見殺し』。

もしくは、『サイバー・ビーム流と切り結ぶ中で、相手を崩す小技』。

そういう立ち位置が、適切な模様。


・名無しのPK

めっちゃわかりやすかった


・名無しのPK

確かに、初見殺しか、小技として有用やな


・名無しのPK

名無しお疲れ! 良く検証した! 感動した!!!


・名無しのPK

あんた漢だよ! ええ!!


・潜入中のイッチ

え、えっと、あの。つまり、俺の開発したスタイルは……。


・名無しのPK

名無しの英雄が言ってんだろ。初見殺しか、小技って


・名無しのPK

無意味ではない。っが、サイバー・ビーム流に勝てるとは、口が裂けても言えないなァ


・潜入中のイッチ

!!! ぐわああああ!!!


・名無しのPK

アラブってるなァ、イッチ


・名無しのPK

気の毒すぎて、とてもつっこめねぇよ


・名無しのPK

これには失笑WWW


・名無しのPK 

得意満面WWW 


・名無しのPK

こんなできで、良く褒められるとか思ってたな


・名無しのPK

名無しの英雄の貴重な時間を、浪費させたことに謝れ


・名無しのPK

ファーWWW


・名無しのPK

っま、でもいいことがあるとすれば、ガンパリィ相手の対策がすでに出来上がり。もし来ても対応できるってことだな


・名無しのPK

あと、使い手が減ってるから、会うこともないだろうってことやな


・名無しのPK

せやな


・名無しのPK

辛辣で草


・名無しのPK

ファーWWW


・名無しのPK

あと、もう一つ報告。

サイバー・ビーム流が増えてるぞ。マジで、やばい!


・名無しのPKたち

え!? 


・名無しのPK

増えた!? 


・潜入中のイッチ

な、なんで?!


・名無しのPK

設定で明るさ調整と、カメラ調整をすれば。超スピードで動いても、酔わないようにできるって、プレイヤーの一人が見つけた


・名無しのPKたち

うわあああ!!!


・名無しのPK

これは有能。イッチと違って


・名無しのPK

これが真の開発者か。イッチとは違うな!


・潜入中のイッチ

ぐふ!


・名無しのPK

もうやめたれWWW 


・名無しのPK

イッチのライフは0よ!!


・名無しのPK

でも、マジで対策どうする?


・名無しのPK

早い、強い、ビームやからな。強すぎるわァ


・名無しのPK

チートや! チーターや!


・名無しのPK

まァ、バグ技っぽくはあるよなァ


・名無しのPK

運営対応しちくり~~~!!!


・名無しのPK

早くして! 役目でしょ!!!


・名無しのPK

いや、むしろこれはいいことでは?


・名無しのPK

? どういうことや?


・名無しのPK

運営が、修正してないってことは、認められるんだろ。サイバー・ビーム流は。

なら、俺らも同じこと。

カルマ・スキルのバグ技発見しても、良いんじゃね?


・名無しのPK


・名無しのPK

ああ!


・名無しのPKたち

ああああ!!


・名無しのPK

ええやん! それやろう!!!


・名無しのPK

夢が広がるな!


・名無しのPK

たしか、スキル使ってる途中でアピールはさむんだっけ?


・名無しのPK

いろいろ試してみよう!!


・名無しのPK

サイバー・ビーム流を超える! スキル武術ができる可能性あるぞ!!!


・名無しのPK

なんと、こんな探索要素があるとは!


・名無しのPK

しかも、スキルによっては、ほかのスキルも使えるから、組み合わせは無限!?


・名無しのPK

自分だけの流派を作ろう!(ガチ)


・名無しのPK

ええやん! めっちゃおもろそう!!


・名無しのPK

ロマンあるなァ!!!


・名無しのPK

やろうぜ! イエーーー!!!


・名無しのPKたち

フーーー!!!



 こうして、カルマ・スキルを武術に発展させる! 



 ロマンと実益の試みが、スタートした!!!



* * *



幕間


「……」

「……」


「「せ、セーフ!!! フーーー!!!」」


 そう、俺と幸太郎は、電話で叫びながら。冷や汗びっしょりだった!!!


 いや、マジで焦った!! 


 聖なるビームで、挑発で、サイバー・ビーム流って。マジヤバイ。うん。マジでバクじゃん!! 


 ……まァ、大手のゲームでも! ってか、どんなゲームにも! バグはあるから仕方ないし! 


 俺も、『まァ少しはあるだろうな。でもしゃーない。バグ完全消去は無理だ。時間も金もない』ってことで。


 アイテム使用不可、移動不可、会話不可、攻撃不可とかの、致命的なバグだけを集中的につぶしておいたが……。


「まさか、こんなバグがあるとは……」


「ほんと、俺も掲示板で言われてるの見たときはビビったよ。ええ」


 せやな。でも、マジでよかった。


「結果的に、ゲームが盛り上がってよかったよ」


「そうだね。プレイヤーも攻撃スタイルを確立し! PKもそれに対抗する策を探して盛り上がってる! いいことだよ」


「ああ。あとは、PKにも同じような『カルマスキルのバグ技』をゲットできるようにすれば、公平性もある」


「ああ、やるしかないね!!」


「「すべては、ユーザーがゲームを楽しめる為に!!!」」


 バグ確認! 仕様確認!


 場合によっては、仕様追加の時間だァァあ!!!


 今日中に済ませるぞぉぉお!!! うおおおお!!!


 *このあと、ゲームの総チェック。カルマ・スキルのバグ技がきちんとできるか。他にバグがないか。改めてチェックしました。

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