第12話 PK・粛清のヒダールの1日


「ああ、今日は何人殺そうか……神の意志を尋ねよう」


 PKアジトの、地下広場。


 そこにある、喫茶店で! コーヒーを飲みながら! 振ったサイコロは、5!


 うむ! 


「よし、今日は最低5人は殺そう」


 味覚設定をONにして、コーヒーの苦みと酸味、心地よい甘みを感じながら!


 そう決意した。


(さて、そうなると街の中より、森のほうがいいな。森で殺そう。うん)


 俺の仕事は、ボス……キャプテン・ビリーにより指令を受けた、カルマ稼ぎだ。


 ボスから渡された、カルマをためられる宝石を用い。 


 我らカルマ稼ぎ団は、カルマを稼ぐのだ!!


 俺らが使うカルマ・スキルは、カルマがあって使えるからな。


 カルマがなければ、光のスキルとかいうのを使う、冒険者たちとの戦いは厳しい!!


 故に、このカルマ稼ぎは、マジで重要任務なのである!!!


 ああ、皆が俺を必要としている! 気持ち良いいいい~~~♡♡♡!!! あああ~~~♡♡♡!!!


 っと思いながら、コーヒーを啜り!


「偉大なるお姉様ァ。その、カルマ・ポイントを、前借できないかなって? へへへ」


「わにゃあああ~~~」


「昨日渡したわよね。なんでなくなったの? この分なら、3日は持つって、昨日上げた時に話したよね?」


「その、モンスター・バトルが盛り上がったので、ピッキーを強くするために使ったのと……あと、派手な技使うと、オーディエンスが盛り上がるので、ド派手な魅せ技の使用のために。残り全部ぶち込みました!!!」


「慈悲はない。死ねぇ!!!」


「そんなァァあ~~~!!!」


 近くの広場で、女盗賊に、カルマをねだっている。


 ワニ・モンスターを連れた、少女の叫びを聞きながら。


(そろそろ出発するか。いっぱい殺すぞ!!)


 出発しようとしたのである。


 すると!!


「あのすいません。粛清のヒダールさん……ですよね? 強盗戦争の時に、最後まで暴れてた」


 そう、女盗賊。


 ワニモンスターを連れた少女に、アイアンクローを決めていた。


 いろいろと見えそうな、痴女い格好のギャル系盗賊に声をかけられたのであった。


 ……あー↑、えー↓(ド緊張)。


「そうだが」


 な、なんか用っすか?


「あ、やっぱりそうなんですね! 初めまして! 私、盗賊のキャミーです。後ろのは、妹のリオンです」


「ど、どーも」


 ど、どーも。


「それでその。すいません。実はお願いがありまして……私と一緒に、カルマ・ポイントを、稼ぎに行ってくれないでしょうか! お願いします!!」


「お、お願いします!!」


「わにゃあああ」


 っと、頭を下げて俺に頼み込む。


 二人っと、一匹。


 あーーー。うーむ。はい。


「えっと、いくら必要なんですか? こっちも業・ポイントの納税クエを受けているので。把握したいんですが」


「あ、はい。ほら、自分でいいな」


「えっと、その、200程……」


「200ですか」


 えー、今日のクエストは、アジトの罠と大砲を増やしてる、アジト開発チームと。


 その仕掛け武器・罠を作ってる武器作りチームに。それぞれ、400だったな。


 ってことは、800で、+200で、1000か。


 今の俺の装備と、効果だと、一殺300は固いし、ボーナスつく可能性もある。


 そう考えると、最低でも1500。クエは無理なくこなせる上。余りが出るな。


 じゃあ、キャミ―さんが失敗しても、その分をあげれば良さそうだ。


 よし!


「いいですよ。受けましょう」


「ありがとうございます!! ほら、あんたも頭下げる!!!」


「あ、ありがとうございます!」


「わにゃあああ!!」


 いえいえ。じゃあ、えっと。軽く打合せしましょう。


 どうやって、カルマ稼ぎます? 私は、殺害ですけど。


「参加は私で、武器はナイフです。っが、得意なのは窃盗・泥棒です」


「なので、私が先に泥棒で稼いで、あとでヒダールさんのアシストを出来ればと思います」


 ふむふむ。


 そうですね。それが良さそうですね。


 っで、あー、その。俺の報酬に関してですが。


「はい! そこは、妹のリオンに払わせます! 妹は、モンスター作成と銃づくりがうまいので、今回の報酬を、モンスターか銃にしようと思っています!」


「どっちでもすごいの作れますよ!」


「わにゃあああ♪」


 おお! いいなァ! 


 銃は強いし! モンスターは、生産職じゃないと時間かかるらしいからね!


 どっちにしようかなァ。うーん!


「じゃあ、モンスターで! 蛇や、蝙蝠、狼系なんかのモンスターがいいかな。それで、報酬にします」


「「分かりました! お任せください!!」」


 よし、契約完了!


 そういうことで!


「じゃあ、まずは始まりの街。次に、森で」


「了解です! 行きましょう! じゃあ、リオン! 良さそうな卵を見繕ってなさい」


「合点! モンスター育ててる友達にも聞いて、選んどくよ! カルマ・ポイント! 待ってまーす!!」


「わにゃにゃあああ!!!」


 仕事内容と、報酬を約束した、俺たちは!


 はじまりの街へと、向かったのであった!!!

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