第17話

 あれから数日経ち、俺達は文化祭に向けて準備をするようになっていた。

 結局、2年生は職業体験についての劇をするらしく、今はその役決めをする時間で学年全体が視聴覚室に集まっている


「えーまず、この劇は生徒全員が何かの役には入ってもらうつもりです。」


 俺達の担任であり、学年主任でもある松本先生が初めに爆弾を落とした


 ザワ、ザワ


「はい、うるさい!」


 ピタッ


 松本先生の発言で少しざわついていたが、同じく松本先生の一喝ですぐに静かになる。

 中学生活を過ごす中で誰もがこの先生を怒らしたくないのだ


「で、全員に出てもらうけど、それぞれ向き不向きがあると思います。だから、基本的に全員のセリフは一言か二言程で終わるようにしてますし、話している時間としても長くても1分を越えないようにはしています。」


 先生方も無理に生徒を引き釣り出すというわけでは無いという事に生徒から安堵の雰囲気があふれ出る


「その役については、それぞれの役職によって決めてもらおうと思います。」


 この言葉には少し理解が出来なかった


「つまり、小道具なら、小道具だけでワンシーンの中から役を選んでもらい、それについて演じてもらいます。」


 ということは、小道具班で1つのシーン、大道具班で1つのシーンという感じで分けられているという事だろうか


「そのための、役割分けをこの時間で行います。それぞれ定員もあるので、溢れた場合は話し合うなり、じゃんけんをするなりで決めて下さい」


 それだけ言い終わると、松本先生は隅の方にはけて行った。よく見ると前のホワイトボードにはそれぞれの役割と定員が書いてあるので、もう今から決めて行っていいようだ


「大ちゃん、どの班に行くん?」

「俺は、何か物作りたいから大道具かな?」

「そっか、私は小道具かなぁ。他はあんまりやりたくないし」

「じゃあ関とは別々になるんか~」

「そやね~」


 のんびりと話しているけど、関はいつの間に隣に来ていたんだ?


 まぁ、ひとまず会話が終わり、自分の希望の場所に向かうと結構な人数がいた。


「おぉ~多いな、ここの定員は8人くらいやから、半分くらいは脱落することになるかな」


 大道具の場所にいた先生が、そういうと生徒たちの間でどうやって定員まで絞るかという話がされ始めた


「じゃあ、王様じゃんけんで決めよか。先生が手を出すから、それに勝った人は残ろかぁ」


 という一言で始まった王様じゃんけん。結果だけ言うと、俺は一回戦で敗退した。しかも負けたの俺一人...泣きそう...


「というわけで、流れ込んできました。拾ってください」

「大ちゃん...さっき別れたばっかやのに...」

「言わんといてくれ。結構ダメージ受けてる」


 じゃんけんに負けた俺は、そのまま小道具の場所に流れ込んだ。

 結局、文化祭でも関と一緒に行動することになりそうだ


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

えー、ながらくお休みをいただいておりました。

すみません

というのも、まぁ、夏ごろから一気に予定が埋まり、コロナにかかり、また新しい予定が埋まりと、落ち着く暇なく時間が流れたおかげで全然執筆が出来ませんでした


さて、お休みの理由はここまでとして、活動を再開すると同時に新作の方も上げさせていただきました。


まだ、これからの活動も不安定になる事もありますが、どの作品も最終話までは持っていくつもりですし、最後の構想はあるので、気長に気軽に読んでいただけたら嬉しいです



新作『いきなり始まる高校生活』

『巫女JKと平凡男子』

『腐れ縁ばかりの同級生の中で俺だけハブれてるんだが?

『まだ満ち足りぬこの感情を』


4作をゆったりと続けていきます

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腐れ縁ばかりの同級生の中で俺だけハブれてるんだが? あちゅ @achunatsu

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