第14話 数日で 消える道端に松虫
自転車に乗って走る貧乏そうな高校生男児に皆興味はないのか、強盗に遭うこともなく順調に進む旅路。
遠いと言っても、電車で行けば、数時間で行ける場所に、自転車に乗って何日もかけて俺は進む。
地球滅亡
後二日もすれば、この青い海も、アスファルトの道も、全部どうなるか分からない。
それだけ前代未聞の大きさの彗星が衝突するらしい。
恐竜が絶滅した時よりもデカい奴が、何の気まぐれか、地球に衝突する軌道に乗ってしまったらしい。
それが衝突したらどうなるか……最初の頃にニュースで言ってたのは、海に衝突した場合は、大きな津波が起こる。陸ならば、落ちた地点は陥没して大きな穴が開く。
そして、正解は、厚い粉塵の層に包まれて、太陽の光を失って氷河期に入る。
ひょっとしたら、放射能が周囲に巻き散らかされるかも。
ひょっとしたら、熱い熱戦が発生して、地上にいる人々は一瞬で死んでしまうかも。
ひょっとしたら、それほど影響なく終わるかもしれない。
たくさんの「ひょっとしら」で覆われたニュース番組。
それほど、誰にも何も分からないらしい。
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