第12話 一つずつ点をつないで日々になる
周囲を警戒しながら歩いていると、ポツンと開いている店が一つ。
駄菓子屋だ。
昔、よく行ったな。
気になって覗いて見れば、そこには昔通りの店主の婆ちゃんがいた。
「いらっしゃい」
俺の顔を見て喜んでくれる。
「婆ちゃん店やっているんだ……」
「だってね。一人で家に閉じこもっていてもどうしようもないもの」
婆ちゃんが笑ってくれる。
ああ、この人も英雄だ。
こういう人が、世界を支えているんだな。
だから、この婆ちゃんは、戦闘機に乗って前線で戦ってくれている人と変わらない英雄の一人だと思う。
こんなデストピア化した世界で、普通に生きようとしてくれている。
これって、すごいことだよな。
こういう人の頑張りが、日々を作ってくれているんだ。
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