第156話 旅懐 -尋問-
僕らは、自分たちの席に座り…周りをクラスメイトに囲まれていた。
そりゃあ、今日転校してきたやつと仲良く手を繋いで教室に戻ってくればそうなるよね。
それも、1限目は仲良く呼び出しくらってるし。
「明花、説明してくれるよね?」
1人の女子が、明花の顔を覗きながらそう言った。
名前呼びということは仲がいいのだろう。
「えっと、私の彼氏…です」
「
たかくん…ああ、例のクズか。
この子は、彼との関係性を知っているということは昔からの友達ってことかな。
「たはは…付き合ってなかったらしいよ」
明花は、つらそうな顔をした。
まあ、それは仕方ないよな。
僕は、そっと彼女の手を握る。
「新藤くんとはどこで会ったの?」
質問は、彼女だけがしている。
周りは、ただの野次馬って感じだな。
「京都で…」
「ふぅーん、明花。お昼休みに詳しく教えてね」
「あ、うん」
そう言った瞬間に、チャイムが鳴った。
クラスメイト達が、席へと戻っていった。
「大丈夫、明花?」
「う、うん。尚弥、お昼休み…」
「ああ、僕も付き合うよ」
「ありがとう」
そうして話をしていると、教師が入してきた。
この後は、何事もなく授業が始まった。
授業内容は、元の学校と大差ない感じだったのは救いだ。
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