第79話 旅先 -米原2-

朝。僕は、身体の痛みで目を覚ました。

変な寝方をしたからだろう。

僕は、ユニットバスへと向かう。

そして、入浴をすることにした。

現在時刻は、朝5時。

うん、いつも通りだな。


1時間ほど入浴をした。

うん、だいぶ身体が温まって筋肉が解れたようだ。

今日は、もう制服でなくていいから私服に着替えよう。

米原は、前回は通りってないから何があるかわからないんだよな。

前回は、京都から大津市を琵琶湖沿いに走った。

だから、東側を走っていない。

ちょっと、楽しみだ。

ジーパンに、白色のカットソーと少しカジュアルな装いにした。

さて、もうそろそろ朝食の時間かな。

僕は、鍵と朝食券を持って部屋を出る。

ちょうど、同じタイミングで隣の部屋のドアが開いた。


「あ、新藤くん。おはよう」

「うん、秋山さん。おはよう」


彼女は、ジーパンに白色の大きなプリントのシャツ、グレーのパーカー着ている。

パーカーの袖を捲っている。

かなりスポーティな装いである。


「お互い運動しやすい格好だね」

「うん…あ、それでね。米原ってどこなのかな?」

「あ!知らなかったんだね。

とりあえず、朝食を食べながら考えようか」

「うん」


僕らは、そのあとエレベーターで1階に向かい、朝食会場へ向かった。

そして、席に座って朝食を食べる。


「それで、米原って」

「あ、うん。ここは、琵琶湖の東側だよ」

「琵琶湖?じゃあ、滋賀なんだね」

「もしかして、地理苦手?」

「えへへ」


秋山さんは、笑うだけだった。

うん、これは地理苦手な人だ。


「折角だから、琵琶湖を見に行かない?」

「行ってみたい。私、大会と合宿以外でお出掛けとかあんまりしてないから」

「そうなの?僕も、東側は初めてだからまあ散策してみようか」


レンタサイクルとかないか、フロントで聞いてみようかな。

やがて、朝食を食べ終わった僕たちは朝食会場を出た。

そして、僕はレンタサイクルがないかを尋ねたところ東口にあるらしい。

エレベーターに乗ると秋山さんに聞いてみる。


「秋山さん、自転車は?」

「大丈夫、乗れるよ」

「レンタサイクルあれば、足伸ばしてみようよ」

「うん、楽しみ」


それから、僕らは部屋に戻って荷物を持ってホテルを出る。

ホテルから米原駅へと向かう。

駅のコインロッカーに荷物を預ける。

昨日見たお弁当屋さんでお弁当を買ってから東口に向かう。

そして、レンタサイクルで自転車を借りるのだった。


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