第33話 旅愁2 -鈴鹿-
名古屋を出た僕は、鈴鹿へ向かったんだ。
鈴鹿には、大きなキャンピング施設があるらしくてね。
だから、前日に予約を入れておいた。
自転車のハンドルにはスマホをセットできるようにホルダーが付いているから、そこにスマホをセットしてナビを使っていた。
この頃、節々が異常に痛かった。
でも、筋肉痛はもうほとんど起こらなくなっていた。
名古屋から鈴鹿までは、おおよそ50km。
今までで一番長い距離になった。
朝早い時間だが、暑い。
休憩をこまめにとりながら、僕は鈴鹿へと向かった。
海を望みながら自転車を漕いでいく。
海風が気持ちよかった。
まあ、少し風が強いけど。
夕方。
僕は、鈴鹿サーキットに辿り着いた。
ここに、キャンプサイトがあるらしい。
区画サイトを予約してから自分のテントを使用する。
近くにホテルとキャンプ宿泊ゲスト専用の天然温泉があった。
夜はそこで入浴をした。
和紅茶を使用したシャンプーやボディソープがあって結構香りがよかったな。
開放的な露天風呂と浴場があって、だいぶゆっくりできた。
足を伸ばして入浴するのはとても久し振りだった。
◇
「鈴鹿サーキットって、よく8耐とか行われるところ?」
「そうそう、ちょうどその鈴鹿8耐が再来週くらいで開催だったから少し空いてたんだよ」
「そうなんだ、じゃあちょうどいいタイミングだったんだね」
「うん、そうだね。でも、少し遊びたいって思っちゃった」
僕がそう言うと、未桜は少し首を傾げていたがパーッと明るい顔になる。
どうしたんだろう?
「じゃあ、尚弥くん。いつか、私と遊びに行こうよ」
「未桜と・・・うん、いいね。行こう」
僕らは、そうして約束をした。
未桜と一緒ならいろんなところに遊びに行きたいな。
「そうだ、来年。車の免許取ったらいろんなところ行こうよ」
「うん、車の免許・・・私、誕生日1月だから凄い後になっちゃう」
「僕は、4月だから年明けくらいから教習所いけるかな」
未桜の誕生日は、1月なんだ。
じゃあ、これからお祝いできるんだな。
いろんな未来の話が出来て嬉しいな。
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