第31話 サツキの復学
領地での静養も終わって、私達が王都へ戻る日がやって来たの。執事達に私が帰る時に領民達へもう一度姿を見せて欲しいと懇願されたので、領地の大通りをパレードするように帰る事になったの。
当日の大通りは人で溢れていたの。本当にサツキお祖母様は、領民から愛される素晴らしい方だったと思った。私も学園を卒業したらマルグリット領で暮らして、領民に愛される者になりたいと思った。
そして、王都の自宅に戻り学園での新学期が始めるので、私は兄姉と一緒に学園へ向かった。
学園に到着してから、私とオド姉様は女子寮へ向かって行くと女子寮の前にマーベルが立って居て、私を見掛けると手を振りながら駆け寄って来た。
「サツキ〜、会いたかったよ〜!」
「マーベル、Sクラスおめでとう♪また一緒に勉強頑張れるね!」
「体調はどうなの?」
「もう大丈夫だよ。合同演習に参加できるから!」
私とマーベルが話してると、姉様は付け加えるように話しに加わる。
「兄様と私が同伴する事が、合同演習に参加する条件なんだけどね。」
「あの…アントワーヌ兄様は、学園を卒業されたんですよね?」
「兄様は【サツキの剣】になったのよ、サツキに危険があると判断する場合は同伴が認められるのよ」
「えっと…姉様?剣なんて私は何も聞いてないんだけど?」
「あっ、兄様に合同演習当日に参加して驚かせたいから、絶対に黙ってろと言われてたわ…」
私の知らないところで、お兄様が私の剣になっていた。卒業しても一緒に居る事が出来るのは嬉しいけどね(笑)
「アントワーヌ兄様にオドレイ姉様が同伴なら、サツキも安心だね♪」
「過保護過ぎる気もするけどね(汗)」
「でも、本当に元気そうで良かったよ。」
マーベルと話しをしながら移動して、7階まで上がったところで別れて部屋へ入ったの。
➖➖➖マーベル視点➖➖➖
久し振りに見たサツキは少し雰囲気が変わったように見えた。少し子供っぽい印象だったのが、大人っぽくなった感じがするの。
マルグリット領で静養した事が、サツキの心の成長を促したのかな?
とにかく、新学期からサツキと一緒に授業を受けるのが楽しみで仕方ない♪早く新学期が始まらないかな〜
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます