第18話 前期試験
学園生活は順調に過ごしていて、前期修了の試験が始まったの。この試験が終われば長期休暇に入るので帰省するの。
試験は武術・魔術・学術に分けて行われて、武術は先生との模擬戦。魔術は演習場での魔法披露。学術は普通に筆記試験ね。
初日は武術試験なので、闘技場でメル先生との模擬戦が行われたの。
マーベルが最初に闘場へ上がって、先生と模擬戦を行う。一方的に攻められて終わったけど、的確な防御で身を守りきったの。魔法を使えれば反撃する可能性もあったかな?
「マーベル、入学した当初から考えるとあなたの成長は素晴らしいわ♪本当に頑張ったわね。」
「ありがとうございます!」
みんなも模擬戦を行って、全員がそれなりに打ち合えるようになってたね。全員の成長に先生も嬉しそうだった。
「最後はサツキね。本気モードで行くから気合入れてね♪」
「えっと…試験ですよね?」
「たまには付き合ってよっ!」
先生の攻撃で模擬戦が始まった。
剣による連撃を打ち込んでくるのを、扇で相打ちにして凌ぐと、回し蹴りで脚元を払おうとするので、私は前転しながら先生へ踵落としを入れると、避けきれずに先生の左肩を掠める。先生は少し体勢を崩したので、私は先生へ扇打ち降ろしたところで寸止めすると、
「ははっ…参った♪サツキ強過ぎね(笑)」
「家では、お兄様やアザレアと訓練してる成果だと思います。」
先生は笑いながら降参したので模擬戦は終了したの。
翌日以降の魔術試験では、お祖母様の張った障壁へ残滅級魔法を披露した。オド姉様は障壁へ傷を付けたと言ってたから、私は傷を付ける事が出来なかったので、改めて姉様の凄さが判ったの。マーベルは土魔法で
最後の学術試験も無事に終わって、週末には長期休暇へ入る。マーベルと教室から女子寮へ戻る時の会話でこんな事があったの。
「長期休暇中にね、マルグリット家へ遊びに行ったら駄目かな?」
「日帰りなら問題ないと思うけど、泊まりなら私じゃ決めれないかな?」
「出来れば泊まりたいの。一度聞いてもらっても良いかな?」
「OK!お祖母様と姉様にも相談してみるね。」
「うん、ありがとう♪」
7階でマーベルと別れて部屋へ戻ると、姉様はお茶を用意してくれてたので、お茶を飲みながらマーベルの事を話したの。
「良いと思うわよ。王妃があれだから来れなくなる可能性もあるけどね(汗)」
「一応、お母様に聞いた方がいいかな?」
「決めていいわよ。帰省してからお互いの都合調整するだろうから、何も問題ないわよ。」
姉様が問題無いと言うので、明日にでもマーベルにOKと伝える事にしたの。
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