第3話 兄妹水入らず

 晩餐も済ませ会話も落ち着くと、お母様が


「学園からの帰省で疲れもあるでしょう。湯浴みで疲れを流してから、ゆっくりと寝なさい」


 いつも通りの優しい言葉でお開きとなり、各々が食堂から部屋に向かっていった。勿論、私はお兄様にベッタリと引っ付いて行くの。


 当たり前の様にお兄様の部屋に入って、私は部屋にあるバスルームへ行って、魔法で〚温水〛を発動させてお湯を張る。備え付けの魔石で出来るけど、私の愛を込めた魔法で張ったお湯に浸かって貰いたいもんね♥


「お兄様〜、湯浴みの用意できたよ~♪」

「ありがとう〜」


 私は、先に服を脱いでお湯で身体を流してから湯槽に浸かって寛いでると、お兄様も入ってきて


「サツキの張った湯に浸かるのも久し振りだ。丁度いい湯加減って難しいんだよね」


 懐かしそうに言うお兄様に、私は笑顔で応える


「サツキはね、お兄様の事なら何でも知ってるからね♪早く学園へ一緒に行きたい〜、そしたらいつも一緒にいれるのにね(ニコッ)」

「学園ね、学年が違うから授業も別々だからずっと一緒は無理かな?」


 お兄様も湯槽に浸かって、優しく返事をしながら私の頭を『ヨシヨシ』と撫でてくれる。

 『ずっと一緒は無理』の言葉に私が口を尖らせてからね


「休憩時間や食事の時はサツキを迎えに行くから、それで我慢して欲しいな」


 そう言って、口を尖らせる私の額に、優しくキスをしてくれたので、私はお兄様に抱きついて頬にキスのお返しをしたの


「うん♪毎日来てね(チュッ)」

「あぁ、約束するよ。」


 その後も少しお喋りしてから、お互いの背中を流してから湯浴みを終えてバスルームから出ると、アザレアからバスローブを渡させれ、身に着けてソファーに座る。


「アザレア、ありがとう」

「レモン水はお席に用意してます。寝間着ネグリジェはベッドへ置いてますので、お身体が冷え過ぎないうちにお着替え下さいね。では、ごゆっくりと」


 そして、レモン水を飲みながらクールダウンをしてから、寝間着ネグリジェに着替えてから、お兄様と一緒にベッドに入ると


「う~ん、お兄様の匂いは落ちつく~♪」

「僕もサツキの香りが好きだよ♪」


 それからも『イチャイチャ』しながらお喋りして過ごしてたけど、私が寝落ちしたから、そのまま2人は眠りについたの


➖➖➖アザレア視点➖➖➖

相変わらず仲の良い兄妹だ…

仲の良いと言うには度が過ぎてる気もする。

サツキ様はアントワーヌ様から卒業出来るのかしら?アントワーヌ様もサツキ様から卒業出来るのかしら?仲の良過ぎる2人に不安を感じたので、王太后様に一応ご報告をあげよう

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