第18話 才能覚醒の儀へ

 今日は私の【才能覚醒の儀】が行われる。

 家族全員がギフトを持っているので、私が授かる事が出来なかったらと思うと…未だに心配になるの…


 そんな私の様子に気付いたアントお兄様が、優しく私を抱きし額にキスをして


「サツキの願いが叶います様に♪どんな結果だろうと僕が付いてるからね。」


 願いが叶う祈りのキスと、優しい言葉をかけられ不安な気持ちが和らいだの。続いてお父様達も同じ様に額にキスの祈りをしてくれた。

 本当に良い家族の元に転生出来て良かった♪


 朝食を済ませて、リュミエール大聖堂へ向かい、お兄様のエスコートで馬車から降りる。

 今日は王家からも3人が儀式に参加するので、儀式に参列する者が非常に多かった。

 そんな中、人が避けて道ができ、王家一行が現れ中央円堂へと進んでいくのだ。すれ違う時に私達が王家に向けて礼をすると、王妃は憎む者を見るような目で睨んでいた…『怖っ!』正直に言えばもっと優雅な人だと思っていたからねぇ〜(汗)


 王家が中央円堂へ進んでいった後、お祖母様がやって来て


「サツキ〜♪私の天使の儀式の日が来るなんて、私の人生で最良の1日になるわ♪」


 周りの目を全く気にせずに、私を抱き上げ声高らかに話し掛けてきたの。王家が既に中央円堂へ向かったのに、侯爵家の私の元に居ても大丈夫なのかな?って思うのよね(汗)


「では、円堂へ行きましょうか!」

「お母様、流石に私達と一緒というのは…」


 お母様が困った顔でお祖母様に伝えると


「アーバインには言ってあるわ。気にせず行きますよ!さぁ、早くサツキの晴れ姿を見ないと!」


 王家なんて気にする必要ないと、お祖母様が言うので『本当にいいの?』って感じで、お祖母様と手を繋いだ私達を先頭に、侯爵家が後をついて来るのだった。

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