ダンジョンコア激おこ
『アイアンランクに昇格しました』
「アイアンランクに昇格したみたいだな」
「私も昇格しました。ルシファーさんのポイントがパーティーを組んでるから振り分けられてるんですね。まさかこんなに早くランキング変動があるなんて思ってもみませんでした」
あれからルシファーと二人で鉱石やら生えていた薬草を魔法袋に取り込んでいる最中にルシファーがふとしたことを言ってきた。
「マスターよ。生きの良い食べれそうな魔物を魔法袋にいれることはできないのか試してみないだろうか?」
そうだな⋯⋯ダンジョン産なのだから倒した所が別次元ならどうなるのか気になるな。
もし、入ってしまうならレアな魔物も入れてみたい。
「よし、そうと決まれば行動開始だ」
結論から言うとがっつり入った。
入れたのはオークウォーリア。背後に移動し、気絶させてから収納をしていく。魔法袋に入ったら冬眠するみたいに座りこみ動かなくなった。
ちなみにルシファーを使って魔法袋の中で倒すとそのまま残っている。ダンジョン内ではないので消えないみたいだ。
そういうわけで少しでも多くの素材モンスターを確保するべく収集していくのだった。
15階層に降りていくとシルバーゴーレムがドスドス歩いている。
殺さない程度にぶっ飛ばして、倒れた所を収納。
「なんかやけに色んな魔物が押し寄せてくるようになってきたな。俺としては手間が省けてありがたいけど」
「まさかダンジョンの魔物まで捕獲したりするとは思わなかったです。今までのことが規格外すぎて驚き疲れました」
少し疲れぎみなレオナを尻目にルシファーはご満悦な様子。
ルシファーとレオナと共に素材モンスターを気絶させたり、魔法で動きを封じ込めて、収納をしたり、ホクホク顔で進めて行った。
20階層に到着すると魔物の勢いが落ちてきた⋯⋯
なんか少ないよ?
しょうがないのでエリアボスのところに行くことに。
巻き角が生えた赤い髪のお姉さんが此方を見て顔を赤くしながら
プルプル震えている。
「魔族か?」
お姉さんは問いかけには答えず第一声を大きな声で上げるのだった。
「この泥棒~!!」
ん?泥棒?なんのこと?
「しらばっくれても駄目よ!私にはわかるんだからね。
こそ泥め!いや誘拐犯よ!
ダンジョンのルール破りをしてるわ!
倒さず持って帰るなんて虫がよすぎるんだから!」
「マスターこいつダンジョンコアなのだ」
「目にものみせてやるわ!伊達に長い期間ダンジョンコアをしてるんだから泥棒なんて許さない!配置にポイント沢山使ったんだから返してよ!」
ちょっと半泣きになりながらダンジョンコアは言い寄る。
「だって名前なんて書いてなかったぞ」
「名前持ちネームドだなんてそんなの私のとこにいないわよ!そんなに強いのがいいなら試してあげるわ!」
ダンジョンコアがそういうとエリアが広く大きくなっていく。
ダンジョンコアの前に召還陣がひろがり中から魔物が出現していく。
オークジェネラル、ゴブリンキング、ハイトロール、グレートオーガ、ミノタウロスバロネットまで出てきた。
確かに強いのが出てきたな。
「こんな⋯⋯20階層で強モンスターが出てくるなんて!Bランククラスが戦うような魔物ばかりです!」
「許しをこうならこれが最後のチャンスよ。泣いて謝るなら今のうちよ?」
「だが断る!名前もついていない魔物を拾ったんだ。これからもそうするし、奪い返せるのならやってみるがいい。」
「反省の余地はないようね。では死んだら良いわ!ものどもかかれ!」
号令ともに魔物が一斉に飛びかかってきた。
『魔法障壁発動!』
ルシファーか魔法障壁が発動し、見えない壁が魔物を阻む。
「マスター、小娘は我輩の後ろに来るのだ。我輩の見せ場を特等席でみていくと良いのだ!ではいくのだ!」
「ルシファー、ダンジョンコアは殺すなよ。話がしたいからな
ダンジョンが消えるのも困るし」
「わかったのだ!」
『天地万有の声…リンク。ルシファーに新たなスキルを生成します』
『スキル、魔法双剣作成が使用可能になりました』
「うむ新しいスキルか。面白そうなのだ!」
スキル使用――『魔法双剣作成』――『風魔法』『雷魔法』を使い双剣を生み出す!
「疾風迅雷なのだ!」
ルシファーの動きが音速に変わる!
フォン!
風切り音が聞こえ目の前の魔物を切り裂いていく。
ズバン!バシュ!
あっという間にオークジェネラルとゴブリンキング、ハイトロールが首と胴体が2つに別れた。
「グモー!」「グギャン」「ウゴゴ」
2つに別れた魔物は光に包まれながら消えていく。
「うそっ!一瞬で3体も倒されるなんて!!強いとは思っていたけどここまでとは。ただ残りの2体の強さは別よ!」
ルシファーに目標を変えたミノタウロスバロネットとグレートオーガがルシファーに向かって攻撃を繰り出す!
ルシファーの双剣でグレートオーガの両腕が切り落とされ攻撃を繰り出してきたミノタウロスバロネットに向けてグレートオーガを蹴飛ばした。
グレートオーガがミノタウロスバロネットの大斧がグレートオーガの脳天を貫いた。
ミノタウロスバロネットはそのまま消えゆくグレートオーガを尻目に体勢を整えようとする。
その隙を見逃さず首に紫電一閃を叩き込む。
ミノタウロスバロネットが大斧を落とし倒れ混むと消えていった。
「そんな全滅だなんて!奥の手を使うしか…いでよヒュドラ!」
ダンジョンコアが新たな召還陣を発動し、大型の蛇頭が9つのヒュドラが出現する。
「この子を使用しないといけないなんて思わなかったわ!これで本当にあんたたちは終わりよ」
ダンジョンコアは勝ち誇った様子でヒュドラの後ろに隠れる
「ヒュドラは9つの首を全部を潰さないと再生してしまいます。毒も持っているので強さはAランクの魔物だと言われています」
レオナは少し困った顔でヒュドラを見つめている。
「さすがにまずいか⋯⋯」
「ヒュドラなのかー。歯応えがあるといいんだけど、まあ特に問題はないのだ!」
首のひとつから冷気が放たれ魔法障壁に当たりながら拡散していく。
「双剣は一時やめなのだ」
ルシファーが魔法解除し、双剣を消していく。
「あまりうねうね動かれるのもうっとうしいのだ。『グラビティプレス』」
高密度の『重力魔法』がヒュドラを覆い持ち上げていた首が地面に叩きつけられ顔があげれない状態になっている。
「うぎゃー重いよー!」
ダンジョンコアも地面に土下座した感じになっている。口の端から泡が出ているようだ。
「あっ!ダンジョンコアがいるの忘れてたのだ。こっちに来るのだ。『範囲瞬間移動』エリアテレポート」
ダンジョンコアは俺たちの横に瞬間移動してきた。さっきの魔法で半分意識が飛んでいるようだ。
「我輩のとっておきをお見舞いするのだ!魔法障壁剛波!
ブゥン。ドドドッッドドドッ!!
ヒュドラの頭上に魔方陣が展開され無数の隕石が降り注いでいく。
ヒュドラはどんどん落ちてきた隕石に潰され消えていくが
ズズン!下の階が崩落した。
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