終末世界の過ごし方_04 真似事スカベンジャー

 居留地ポレシャの周辺には、界隈を囲むようにして若干の廃墟が点在している。単なる廃墟も勿論、多いのだが、中には怪物が住み着いて通りがかる人々を脅かしている危険な一帯もあった。


 マギーとニナは時折、そうした廃墟まで出掛けて廃墟漁りスカベンジャーの真似事をすることがあった。とは言え、あくまで真似事に過ぎない。二人は怪物が出るとの噂があるような危険な廃墟は避けて、無人の小さな廃屋にそっと踏み込んでは、残された日用品から精々、使えそうな食器や本を探したり古びた家具を壊して木材や幾ばくかの釘を手にすることで満足していた。


 本職の廃墟漁りスカベンジャーたちが目をつける程の遺物が残っている訳でもない、孤立した民家の廃屋や放棄された農場跡では、掘り出し物とて見つかることも滅多にない。そんなガラクタでも暮らしていくには役だったし、時には二束三文の小遣い程度にはなった。

 廃墟漁りスカベンジャーと言っても、二人は全くの素人でそれを自覚もしていたし、一攫千金を狙う事もなく、あくまで昔の人々が残した遺物からちょっとしたお零れをいただくだけで完全に満足して、それ以上を望むことはなかった。


 素地コンクリートの薄暗い部屋に、動屍者ゾンビの凄まじい咆哮が響き渡った。黒い影のように躍りかかってくる動屍者ゾンビの悪臭を放つ乱杭歯をバットを受け止めながら、マギーは鋭く叫んだ。

「作戦B!退却!」

「B!了解!」応えたニナが、一目散に廊下を駆け去っていく。

 相棒に置いていかれたが、それこそマギーの望むところ。屍者から距離を取るとバットを構えなおした。一瞬だけ動屍者ゾンビの怪力に押されて後退ったマギーだが、体幹は完璧に維持し続けている。


 そも、身体の軽いニナが傍らにいなければ、屍者の突撃を真正面から受け止める必要さえない。要は、攻撃の矛先がニナに向かなければいいのだ。実際、ニナに襲い掛かる恐れが無くなれば、動屍者ゾンビ一匹の単調な攻撃など軽くいなすのはマギーにとっては朝飯前に容易いことだった。


 動屍者ゾンビの大雑把な攻撃をやや大きく距離を取って素早く避け、或いはバットで受け流し、練達の踊り手が舞うようにマギーは回避し続ける。しかし、持ち前の凄まじい怪力での引っ掻きと殴打、それに致死の噛みつきを繰り出し続ける動屍者ゾンビの猛攻を前に、反撃に移る機会は見いだせない。負けないのは簡単だが、勝つのは難しい。

 無尽蔵の体力を持つ動屍者ゾンビ相手に長期戦は不利。

 (ジリ貧になるな……)悟ったマギーは多少の賭けに出た。

 とびかかってきた動屍者ゾンビが大振りの打撃を繰り出したとほぼ同時に、思い切って低い姿勢から腕を搔い潜り、そのまま背後へと駆け抜けた。


 一瞬だけ出し抜かれた動屍者ゾンビが背後で咆哮を上げ、直後に駆けだす足音が響いてくる。

(……早ッ!)マギーの右頬が痙攣するかのように微かに強張った。

 かなり速いテンポで足音が刻まれている。マギーの走る速度にほぼ匹敵するだろう。劣らないどころか、下手をすればマギーよりも早かった。

(100メートル12秒だぞ?生前、陸上選手でもやってたのか)

 どうでもいい雑念がマギーの脳裏に浮かんで消えた。

 ニナを予め逃がしておいてよかったとは思うが

(まず!この姿勢で追いつかれ、飛び掛かられたらまず助からない!)

 マギーが必死になって、ニナが先に逃げた廊下を駆けた。


 運動の得意なマギーだが、呼吸が僅かに乱れ始める。動屍者ゾンビから響いてくる足音のリズムは全く衰えない。俊足のマギーだが、ブーツを履いて荷物を背負い、バットを抱えている。徐々に追いついてくる気配を背後に感じて、マギーは歯を強く食い縛った。


(くっそ!)

 建物の入り口を駆け抜けると、巧みに制動力を発揮しつつ振り返った。ほんの十数メートル背後にゾンビがいて、2秒と掛からず、マギーの真正面へと飛び掛かってきた。マギーがバットを横に構える。

 同時に、タイミングよく入り口の影に隠れていたニナが思い切り槍を引き上げる。タオルを巻いた腕に巻き付けた槍が入り口を飛び越える瞬間の動屍者ゾンビの脛へと激しく当たった。槍が軋み、破裂するような音と共にへし折れた。衝撃につんのめりそうになったニナは何とか持ちこたえる。強靭な槍が足を取って動屍者ゾンビが横転。すっころんだ先の頭蓋に、すかさずマギーがバットを叩き込んだ。


 まだ暴れる動屍者ゾンビに続いて二発。三発と叩き込み、痙攣したところにとどめの一発。割れた動屍者ゾンビの頭蓋から、凄まじい悪臭を伴って緑色に腐った脳髄の液体が飛び散り、大地へと零れ落ちた。


 マギーは、頬に飛び散った血液を乱暴に拭う。悪臭に気づくとひどく顔を顰めて、腰に付けた水筒の水で顔を洗った。

 目には入ってない。鼻にも、耳にも。傷もない。大丈夫。

「ああ、もう。ひっどい。くっさい。

 ヤバイ。ヤバかった。本当にヤバかった。ほんと……くっさ!」

 疾走直後の激しい酸素消費と動屍者ゾンビに対する恐怖、そして強烈な臭気によって、マギーの脳髄から語彙が消滅。


 それでも素早く呼吸を整えてから、まずはニナへと振り返って安否を確認する。

「腕は?大丈夫」

「痛っ……腕持ってかれるかと……」ニナは腕を抑えて、摩っている。

 頑丈な槍が中ほどからへし折れた姿が、動屍者ゾンビ衝突での衝撃の大きさを物語っていた。

「……槍が駄目になった」ニナがぼやくように、己の壊れた得物を眺めていた。

 マギーは深々とため息をつくと愚痴っている。

「ああ、もう。なんでこんなところに走屍者ランナーがいるんだよ。本当に」

 文句を漏らマギーの口調が、やや乱暴になっていた。


 ゾンビの巣食っていた廃ビルから距離を取り、ニナとマギーは、相棒が感染してないか。やや距離を取り合ってしばらく黙視していたが、互いに無事と分かると、やっと弛緩した空気を出して笑いあった。勿論、見通しのいい場所で怪物に襲われる恐れは少なく、廃ビルから次なる走屍者ランナーが飛び出してこようとも最低、数秒の猶予は持ち得る距離を保っている。


 ゾンビのうちでも俊足で動いて襲い掛かってくる走屍者ランナーは、下手をすれば、単体でも小さな集落くらいは壊滅させかねないと恐れられている。


(他に来ないだろうな……もう手に負えるか分からないぞ)

 頭を破壊することで倒せる奴でよかった、思いながら、マギーは低く唸った。

「……一匹でよかった。一匹だよね?」既に周囲の警戒に移っていたニナが、気配と物音を探りながら頷いた。

「……一匹だよ。ちょっと騒いだのに出てこないから。多分」他にいるとしても、それほど聴覚の鋭いタイプではないだろう。

「……二匹居たらやられてた。うう、まだ臭い」いまだ匂いが纏わりついてくるので、マギーは顔を顰める。


 実際のゾンビは感染経路や発症時間が多種多様で、少ないと言われる走屍者ランナー疾走屍スプリンターでも、噛まれただけで数秒。或いは五分ほどで発症するタイプでもない限り、壊滅的な被害はそう出ないのだが、それでも走屍者ランナーは、不意をつけば幾人もの犠牲者を出すこともある危険な存在だった。兎に角、居留地ポレシャにとっての脅威を二人は未然に排除したけれども、賞金など貰える訳もなく、危険なただ働きをしただけのようだ。


「それにしても一匹だけでよかった」

 足の重さから疲労を自覚して、マギーはしみじみと漏らした。まだ体力はあるし、敏捷に動くことも出来るけれども、短時間での消耗が洒落にならない。


 こんな恐ろしい怪物が何故、こんなところに居たのだろうか?何処からか、一匹だけ迷い込んだのだろうか?

 兎も角も、探索先と目星をつけていたビルに、もはや踏み込む気にもなれず、マギーは、帰還しようとニナに合図を送った。


 マギーの疲れた様子を見て取って、ニナは少し鋭い視線を険しくした。

「……そんなに手ごわかった?」

「一匹なら何とかなったけど、こんなん二匹も三匹も出たら手に負えないな」

 無傷で危なげなく倒したマギーは、しかし、正直、二度とやりあいたくないと思っている。並の人間でも単独の疾走屍ランナーに勝つこと自体は出来ただろうけど、同時に噛まれていてもおかしくなかった。そして一カ所でも噛まれたらお終いなのだ。


 息を整え終わった二人は無言で視線を交わした。考えている事は同じ。一匹が出てきたのなら、同種の二匹目が出て来るかも知れない。今日は此処まで、と頷きあい、可及的速やかにその場を離れた。


 時速六キロの早足を維持して、出来るだけ廃ビルから遠ざかる。充分に距離を取ってほぼ安全と考えたら、時速四キロの疲れないやや早足へと移行。周囲を警戒している視線は、互いに相棒を素通りし、四方や背後などへと投げかけていた。


 廃ビルの位置は、居留地ポレシャから西へおよそ6キロ。迂回すべき地形や障害物は存在しておらず、ほぼ二時間で往来できた。


 周囲の荒野には、灌木や小さな雑木林がぽつぽつと広がっている。材木には向いておらずとも、薪を取るには充分と思えるけれども、あのような怪物に遭遇したばかりでは、居留地ポレシャの人々もやってこない訳だとマギーも痛感した。普通の人々が廃墟群に近寄りたがらないのもむべなることで、逆に旧文明の領域へと踏み込んでいく廃墟漁りスカベンジャーたちや大物狙いの密猟者ストーカーたちは、どんな糞度胸をしてるのだろうと感心する。


 見通しのいい平野に出てから、ようやくマギーは深々と息をついた。

「……ゾンビは血や体液が恐い。今回は運がよかった」

 独り言のように呟くマギーの傍らで、ニナは相棒を見上げつつ無言で歩いていた。 

 マギーは自分の頬を撫でると再び、匂いに顔を顰める。

「覆面でもしておけばよかった。ゴーグルも欲しい」

 疲れたようなマギーの言葉にニナが少し考えてから言った。

「仮面とか、作ろうか?目の部分は割れ硝子を接着剤とパテで覆って」

「硝子だと割れるのが恐い。プラスチックがいいな」とマギー。

 実際に襲われた時につける暇があるかは分からない。だが、予め戦闘になると予想できる時には、役に立つだろう。

 マギーの言葉にうなずいてから、ニナは手を伸ばして友人の手を握った。

 マギーの手は少し震えていた。


 しばらく歩いてから、マギーはぽつぽつと喋り出した。

「……恐かった。終わるかと思った」

 今まで二人は、外から様子を窺える民家や小さな廃墟だけを探索してきた。

 探索は順調で、怪物にまったく遭遇しない方が多かったので、今回は少し大きな廃ビルへと踏み込んだ。

 大きな廃墟に踏み込んだのは今回が初めてで勿論、入り口付近から慎重に進んで、異常があったらすぐに引き返す予定だった。

 その意味では、二人は事前に想定していた通りに危険に対処し、予定通りに危なげなく撤退したのだが、もう少し奥に進んでから複数の怪物に襲われていたら、どうなっていただろう。

 生きてるだけで儲けもの。それをいつの間にか忘れて、欲が出ていたのか。

「少し大きな廃墟を狙ったら、これか……いや、逆に運がよかったのかも知れないな」

 ぶるっと身体を震わせてから、どうやら自分は勇敢さに欠けるみたいだな、とマギーは自嘲するように笑った。

「……休みたいな」

「うん、帰ったらお茶をいれるね」とニナ。

「コーヒー。熱いやつ」とマギーが言った。

 居留地ポレシャで贖えるのはタンポポの代用コーヒーだが、安い割に悪くはない。

「うん、コーヒー。うんと熱いの」とニナが繰り返した。


 やがて居留地ポレシャの入り口が見えてきた。付近に広がる畑で農夫が野良仕事をしていた。窯の傍では職人がレンガを焼いており、子供たちが子犬と追いかけっこしている。やや頼りない木柵に守られた、いつも通りの光景を目にしてようやく二人も気が抜けてきた。


「血液感染しないと思うけど、バットも処分した方がいいかな」

 沸騰したお湯を掛けておこう。槍の柄を新調しないとなどと、話し合いながら、木柵に守られた街路を抜けて、二人は居留地へと足を踏み入れた。

「……とにかく、用心してなかったら、死ぬところだった」

 マギーが唸ってようやく安堵したように伸びをした。ニナが抱き着き、ペタペタとマギーの背中に触って、撫でている。

「……よかった、よかったぁ」小さなつぶやきを繰り返してるニナの頭をくしゃくしゃと撫でながら、空を見上げて、マギーはしみじみとつぶやいた。

「今日は、外れかぁ」

「今日も、だよぅ」



 



 居留地ポレシャは、自由都市ズールから徒歩一日の圏内に在る。自由都市ズールの近隣には幾つかの町や小規模な居留地が点在しており、定期的に行商人が取引する為に往来している。


 曠野でも人や家畜が定期的に通る場所であれば、自然と道が形成される。行商人が来ないような家族単位の居留地や小さな農園からも細い道がいくつも寄り集まって、大きな街道へと合流し、やがては一帯で最大の生産地であり、消費地でもある自由都市ズールへと人と物資が流れ込んでいた。


 人生は中々、儘ならないものだが、それでも二か月、三か月と働くうちにそれなりの貯えも出来たので、マギーとニナは久方ぶりに自由都市ズールを訪れてみた。


 貯えといっても現金ではない。ポレシャで発行された通貨など自由都市ズールでは何ら価値を持たないし、かと言って、ポレシャのような小さな居留地で幾ら働いても、自由都市群で流通するギルド通貨クレジットも手に入らない。


 二人が携えてきたのは、麦袋五キロ。肉や野菜などの副食を別として、人一人が日に食べる麦の量はおよそ500g。二人ならば一キロとなる。三カ月で二人はおよそ百キロの麦を消費している。


 麦袋五キロ。食料十日分。これを備蓄するのに居留地ポレシャでおよそ三か月を働いたと考えると、労働の対価として相応しいかは分からない。飢えと困窮が、社会の隅々にまで蔓延っている時代、数日分の食料を巡って人死にが出る事もさして珍しくはないからだ。


 野生動物や追剥の類に襲われても、五キロの重量であれば、マギーの逃げ足はさほど鈍らない。無理なく貯えて持ち運びに問題がなく、いざという時に捨てたり、仮に損しても、切羽詰まらない備蓄が麦五キロだった。


 小高い丘が連なる丘陵地帯を縫うようにして、旅装束のニナとマギーは道を進んでいた。

 自由都市ズールのくすんだ防壁が行く手に見えて、気を張っていたニナも思わず安堵に吐息を漏らした。


 曠野でも、特に都市に近い街道筋では、盗賊バンディット略奪者レイダーが出没して、道行く人や隊商を襲う事は珍しくない。

 自由都市ズールの警備兵は、壁外を警邏するほどには人数の余裕は持ってないが、それでも防壁が与えてくれる安心感は、旅する者にとってはひとしお大きく感じられた。例え略奪者レイダーの一団に追われていようとも、壁内に逃げ込めば助かると思えば、見るものには自由都市ズールの防壁が鉄壁の守護神にも思えてくるに違いない。


 堅固な防壁に守られている自由都市ズールだが、壁の外にもあばら家が広がり、市が開かれている。前回はそこまで気が回らなかったニナだが、市内にも空き家はあった筈で、どうせ住むなら防壁内部の方がいいだろうにと疑問を抱いた。


「壁の中に住めない人、税を払えなかったり、(或いは払いたくなかったり)、貧しい人々が、勝手に壁の外に家を作って住みついてます」

 マギーの返答は、あまり世間を知らないニナにとって意外なものだった。

「へぇ」と驚きの声を漏したニナだが、考えてみれば自分たちもポレシャの町はずれで廃墟の路地裏に勝手に住み着いているのだから、似たようなものである。


「でも、壁の外で不安にならないのかな?」ニナが首を傾げる。

 ニナたち。正確にはマギーがそれでも怪物が少ない土地を選んで移住したのだが、自由都市ズール近郊では、度々、怪物の群れが目撃されている。襲撃の危険がつきものの壁の外では、犠牲者が出てもおかしくない。


 少し言い淀んでから、マギーは、重々承知したうえで彼らは壁外に住んでいるのだと告げた。

「それでも、都市の警備隊ガードは強力だからね。軍隊と言える程じゃないけど。中型の変異獣ミュータントでも十匹やそこらなら、あっという間に蜂の巣にしてくれる」とマギー。

「……変異獣ミュータントを?」ニナは、今度こそ驚愕で絶句した。


 変異獣ミュータントは、普通の人々にとっては大きな脅威で、中型が十匹もいれば、家屋が数軒しかない村落くらいは半日で滅ぼしてしまう。

 改めて、壁外に作られた貧民スラム街の雑踏を見回してみれば、着の身着のまま、と言った流民るみんめいた人々もいれば、古着や襤褸を纏った人なども少なからずいた。しかし、注意してみれば、すれ違う数人に一人が四肢のいずれかを失っていた。


 あばら家のベンチで隻腕の男性と義足の老人がパイプを吸っていた。眼帯をつけた若い娘が、露店の軒先で交渉していた。値が折り合ったのか。娘が店主に弾薬を数えながら渡し、店主が壺に入った麦を碗で計りながら娘が差し出したビニール袋に入れる。爪痕に顔の半分抉れた少女とすれ違う。途方に暮れた表情で石段に蹲っている赤子を抱えた女性と、傍らで血の滲んだ包帯を額に巻いて宙に視線を彷徨わせている少年がいた。

 

 壁外の住人には、狂暴な力によって故郷を失い、貧民窟スラムへと流れ着いた人々が少なからず見かけられた。変異獣ミュータントの脅威から辛くも生き残ったり、或いは略奪者レイダーの襲撃から逃れたり、狂暴な巨大生物の猛威に晒されたものもいただろう。或いは貧困や不作、飢饉、疫病などから安住の地を求めて自由都市ズールへと流れ着いた者たちも混ざっているようだ。


 一つ間違えば、自分たちも何時、こうなってもおかしくないのだと。普通の人々にとって、いかに世界が過酷なのかを目の当たりにしたニナが絶句してると、マギーが城壁の上を眺めていた。

 ニナがつられて視線を向ければ、防壁の上の城楼、警備兵の立つ隣に重機銃が備え付けられている。多分、M2ブローニング重機銃とマギー姉さんが教えてくれた。

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