第20話 20
20
俺は
自宅に着くとゆうこが昼ごはんの準備をしていたので俺も手伝いをする事にした。
「今日は久しぶりの日曜休みなのにすまないな」
俺は料理をしているゆうこに声を掛けた。
「そんな事ないよ。最近とても気分が良くてね、お料理をがんばろうと言う気になるの」
ゆうこは笑顔で答える。恐らく俺達の仲が良いなのかと思う。
そしてチャーハンとスープに冷蔵庫にあった夕食のあまりもので昼食が出来たので
「なんか父さんと母さんと日曜日のお昼を食べるなんて久しぶりだね」
「忙しいからな、さあ食べよう」
俺は家族と昼食を食べながら、これが本来の姿かもしれないなと思った。
昼食後は来客に出すお菓子を買いに俺とゆうこはショッピングモールに出かけて行き、
俺とゆうこはショッピングモールから帰るとリビングルームの机は椅子を端に寄せて、全員が座れるように用意した。流石に椅子を準備する時間もないから、全員座布団を引いて床に座るスタイルにした。
そして15時前になると最初に
続いて宗教団体オクトパス教祖
「お久しぶりですね、
俺は落ち武者風貌の男性に声を掛ける。
「20年ぶりかな?シグナルスキャン君。今日はお邪魔させてもらうよ」
「ええ、どうぞ上がってください」
「初めまして。私、
肩までの黒髪をふわりとさせた少し小柄な女性で、顔は可愛い部類に入るだろうと思った。
「よろしくね。俺が
「ええ存じています。とても有名な病気占い師さんですよね」
「ありがとう。さあ、立ち話もなんだから上がってくれ」
俺はこれで役者が全員揃ったと思ったが、正直
恐らくは
リビングルームに俺、優子、
最初に自己紹介の前にゆうこが皆の前にお茶とお菓子を並べた所で俺が口を開く。
「今日は
俺が声を掛けると
つづいて
「宗教団体オクトパス教祖
部下の一人が紙袋を俺に渡してきた。
俺は無言でチラリと中身を確認すると想定通りに札束と何やら本が一冊入っていた。
俺は聞く事にした。
「
「ふふふ、まあ読めばわかる」
「わかった。とりあえずこの手土産は預かっとくよ」
俺は紙袋をゆうこに渡した。ゆうこはチラリと中を見て声には出さないが驚いていた。
最後にイブキが挨拶をして話合いが始まった。
「まず最初に息子が今動画で拡散されているリョー様をやっている件について話させてもらう」
俺の言葉で
「俺は息子の意見を尊重してリョー様を続ける事を了承した」
「但し、俺は息子とあなた達に条件を出す事にした」
「条件とはなんだね」
「慌てないでくれ。最初に俺が息子の
「一定とは?」
「一定は一定だ。順位で何番と言ってしまえばこれなら大丈夫だと思うので敢えて何番とは言わない。俺が考える一定を超えた時点で終了だ」
「学年で1割に入れとかそんな無謀な条件では?」
「
俺の言葉でヒントとなった模様で
「
「イブキよそこまで言うならお前に任せよう。リョー様の事を頼むぞ」
イブキは
俺は息子の顔を見て嫌そうな顔を必死に堪えている様子が伺えた。そうやって人は大人になるんだよと思った。
「次の条件がこれは
俺は全員の顔を見た後に息子へ問いかける。
「
「ありがとう。とりあえず18歳高校が終わるまではその条件でいいよ」
「条件は高校卒業までなのか?」
「とりあえずな。高校を出たら大学か就職かは本人が決める事だ。それで話を続けるが次に
「答えれるものは全て答えよう」
「良い返事だ。だが先に言っておくが俺の条件は息子の為を思っての条件だと言う事は忘れないでほしい」
各々の部下達は俺の言葉を聞き逃さないように紙に記入していた。もしかしたらボイスレコーダーを忍ばしてあるかもしれないが、そんな事は俺は気にもしないで話を続ける。
「最初に
「ちょっと待ってくれ。私共のガードは強い。
「果たしてそうだろうか。俺が言っているのは
俺の言葉に流石の
俺は言っている意味が分かったのだろうと思い話を続ける。
「
「ガードをするに当たって
「シグナルスキャンあんたが出すんじゃないのか?」
「そんな訳ないだろ?リョー様ならどれだけでも稼げるんじゃないのか?今ははした金しかリョー様に渡していないようだが」
「はした金とは侵害だが16歳の男性に多額の金を渡すのが良いとは思わないからそうしているだけだ」
「なら、
「息子の稼ぐ金を当てにするのかシグナルスキャンが?」
「バカ言え、余った金は全て息子
「すまん失礼な言葉だったな。噂に聞いたんだがシグナルスキャンが外交特権の要人の病気占いをしているとの情報を掴んだんだがそこでも大金を稼いでいるのか?」
「ノーコメントだ。俺の行動と内容を知るとあんたの身に危険が及ぶかもしれないぞ?」
「すまなかった。今の言葉は聞かなかった事にしてくれ。この通りだ」
俺は気を取り直して話をする。
「条件と言うのは以上だがここからは俺からの懸念を伝える」
俺は
「リョー様を担ぐのは構わないがリョー様…いや、
俺が
「それについては考慮しよう。オクトパスとは切り離した形での運営を考えるのでしばし時間が欲しい」
「わかった。期待して待つとする」
「以上がリョー様に関する事だが…と、一応言っておくが俺の方でも
俺は皆を見回してある程度納得してるようだったので、誰も手を付けていないお茶と菓子を薦めた。
俺の言葉でようやく皆がお茶と甘いお菓子に手を出したので一息を着いたのだった。
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