第一回カクヨム短歌・俳句コンテスト・短歌の部/二十首部門応募作品
花澤あああ
連作短歌 "推し"
売れてないバンドマンに貢ぐよな
一生懸命なギャルになりたい
寿命まで推しが生きててくれるだけ
最高のファンサだから生きてて
コロナ禍は手のひらに収まる推しでした
ライブのあなたに脳がバグった
一瞬のミーグリ 推しと繋がった
だけどもそれは解釈違い
完璧などちゃくそ好みなあのヒトの
声で聴きたいエレファントカシマシ
ナックルの握り方で捕まれた
心はすでに落ちていたよう
リビングでバンT・グッズ付け正座
推しが初めてテレビで歌う日
歌割りも少ない後列の君だけど
私の目にはいつでもセンター
カサカサで萎れた花のような日も
推し事ひとつで生き返るかな
君にしか歌えぬ歌を響かせて
空の果てでも死ぬまで聴くから
顔面が黄金比で天才で
勝利しているうちの最推し
彼ならばクズでもいいねんどうしよう
天才的に顔が好きすぎ
"大切なお知らせ"くると身構える
良いヤツなのか、悪いヤツなのか。
卒業をしちゃったあの子のいた場所に
姿と声をまだ探してる
友だちと相方との境目は?
サンパチマイクが見えなくなる瞬間(とき)
早口で推しの尊さ語るのは
人生は短く収まらないから
ドームツアー札幌福岡遠くない
ステージまでのほうが遠いよ
衣食住より推しに貢ぐのが
きっと私の生きてる喜び
メンタルに良いのは隣の男より
カフェオレとチョコと推しの尊さ
芸人もアイドルもなんで解散を
しちゃうの推しは限りある資源
第一回カクヨム短歌・俳句コンテスト・短歌の部/二十首部門応募作品 花澤あああ @waniyukimaru
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