第6話
あっ、今日泊まるとこ探さなきゃ!野宿はもう日が暮れ始め肌寒くなってきた、無理だ
どこか宿屋は・・・あそこの建物なんか賑わっているな
宿屋が分からない以上、聞いて周るしかない
カランカラン
そこは居酒屋のような場所だった、屈強そうな男や、ローブを着た女性など色々な冒険者風な人たちで溢れていた
魔法はないけどローブ着ている人はいるんだ、魔法っぽい攻撃をする魔道具持ちなのかな?
店の中央に位置するカウンターに行く
カウンターには40台ぐらいの太ったおばちゃんがお酒の注文をきりもりしているようだ
『すいません、ここの近くに宿屋はありませんか?』
『何言ってるんだい、ここが宿屋だよ』
まさかの一発で当たり
『おぉ、部屋はあいてますか?それと一泊おいくらですか?』
『空いてるよ、一泊銀貨1枚だね』
『では5日分でお願いします』
銀貨5枚を差し出した
『はいよ、こっちが鍵ね、風呂は適当に使ってね、食事は朝食だけつくからね、朝の鐘がなった後にここにおいで』
おぉ、お風呂あるんだ、無いものだと思ってしまったからラッキーだ
僕はそのまま部屋へ階段を登り、部屋の中に入るとベッドに寝転んだ
かたい・・・ベッドといっても木で出来た枠組みに、マットとはいえない薄い布が引いてあるだけだ
掛け布団も見つからない為、結局寒いのだろうなと思いながら丸まって眠りについた
『寒っ』
寒気で目が覚めた
これは何か布団か、厚手の服を買わなければ風邪ひきそうだ
お腹もすいた、今何時だろ
神様から聞いた話だと、時間は同じと教えて持っている
時計も存在するようだが一般人にはあまり普及してないようだ
朝、昼、夜になる鐘の音でだいたいの時間を把握しているらしいのだ
しばらく待っているとゴーンゴーンと鐘の鳴る音が聞こえた
鐘の音だ!ご飯!
下に降りると昨日のおばちゃんがいた
『おはようございます、すいません朝食を頂けませんか』
『あら早いわね、さっき鐘がなったばかりじゃないのさ、ちょっと待ってくれるかい』
朝食はパン、目玉焼き、スープだった
味は・・・パンは固く味気がなく、目玉焼きは味付けなし、スープはコンソメ風味だが味は薄い、ただ体が冷えていた為、温かいスープは体を温めるのには嬉しかった
朝食を食べ終え、お風呂に入りたかった為聞いてみることに
『お姉さん、今からでもお風呂は入れますか?』
『お姉さんって私の事かい?子供のくせに上手だね、お湯は自分で溜めると入れるから気軽に使っとくれ』
ほー、水とかはあまり貴重じゃないのかな
そう思いながら、お風呂場に行ってみる
浴槽は大人2人は入れる大きさだ、側面にボタンが2個あるので片方を押してみる
ボタンを押すと水が迫り上がるように溜まり、しばらくすると湯気がでだした
手で確認すると丁度いい湯加減になっている
さっそく服を脱ぎかけ湯をすまし、入ることに
『ふーー、落ち着く』
異世界で文明レベルは低いものだと思っていたから、お風呂なんて入れないと思っていたが、どうやら違ったようだ
ゆっくりとお風呂に使って、そろそろ出るかなと思い先ほどとは違うボタンを押してみると水が抜けて行って
服を着て、あっ・・・着替えないや
そう思って、宿屋の部屋に予備のナイフを置いて、ダンジョン探索と日用品を買いに街を回った
着替えを何着か、回復ポーション、解毒ポーションを買い宿屋のナイフに移動
必要な物だけを神様がくれた鞄にいれ、ダンジョンに行ってみることにしたのだ
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