たくさんの私、たったひとりのあなた

狭倉朏

たくさんの私、たったひとりのあなた

 その言葉の意味は、わからなかった。

「自分一人すら、誰かに見られるのは恥ずかしくて辛いのに」

 箭川やがわ未来みくはそう言って形の良い顔を歪めた。

「作品って、自分の分身じゃない。それを作るって他人から見られる自分をたくさん増やしていくってことでしょう?」

 彼女の周りにはたくさんの絵。今日家に持って帰る予定だったのを、未来に見たいとせがまれて、いそいそと美術室のイーゼルに設置した絵。古森ふるもりこずえの高校三年間の集大成。

 基本的には色のついた油絵だが、モノクロのデッサンなども混じっている。

 大小さまざまな絵を眺めながら、未来は独り言を続ける。

 制服のスカートを翻しながら、彼女は梢の絵の間を縫っていく。


 ランウェイのようだと梢はこっそり思った。


 未来のために彩られたステージ。

 大小さまざまな賞を取ったことがあるほどの絵たちが、一気に背景になってしまった。

 そういう輝きが未来にはたしかにあった。

「私には耐えられないよ」

 そんな輝きを、あなたは持っているのに? そう思った言葉も、梢は飲み込んだ。

 ただ「そうなんだ」と笑った。笑えていたかは自信がなかったけれど。

 それを見た未来がどんな顔を返してきたか、梢はもう覚えていない。


 数日後にあった卒業式を最後に、未来と梢は会っていない。

 梢は同窓会にはずっと出ていない。未来がどうしたかは知らない。


 あれからちょうど十年経ったが、古森梢にはあのとき箭川未来が言っていた言葉の意味が未だにわかっていない。

 展覧会の会場のほうから小さなさざめきが漏れ聞こえる。梢がいるのはその裏側、スタッフ控え室。椅子に座りながら、梢の手は絶え間なくスケッチを続けている。あと30分で表に出て、開会の挨拶をしなければいけないというのに、その打ち合わせもそこそこに梢は絵を描いている。

 はたから見たらなるほど天才様らしいと言われそうな光景だけれども、梢はもうとっくに自分が天才ではないことは知っている。


 子供のころはただ写実的な絵を描けば天才少女と褒めそやされた。

 学年が上がるごとに、だんだんと要求される絵のクオリティは上がっていったけれど、梢はそれに応えていった。

 東大より倍率が高いと言われる藝大に現役合格した時もやっぱり天才と言われた。

 しかしそこらへんで梢の天才時代はだいたい終わった。

 子供の頃の万能感は気付けばどこかに消えてしまった。

 大人になって現実が見えたせいだ、そう言ってしまうのは簡単だ。

 でも、あの日、卒業式の数日前、美術室の光景が今も目に焼き付いていて、結局あの景色を越えるものを梢は描けていない。

 勝てないという気持ちがいつまでも頭の片隅にこびりついている。


 もちろん、いまどき画家一本で食っていけるようなのは上澄みだ。「若い女」というタレント性を加味しても、上澄みには違いない。

 それでも梢が自分を天才だと思える時代は終わってしまった。

 今や自分の絵を眺めている人を見ると、それが誰であろうと、梢は自分の絵が背景になったような気持ちになる。

 その人達は梢の絵を見に来ているのに、梢の目にはその人達の方が主役に見えてしまうのだ。

 大学時代の友人にそんな感覚について漏らしたら、「そういう方向に特化するのもありだよね~」という答えとともにインスタレーションについての本のリストが送られてきた。

 インスタレーション。美術作品そのものだけではなく、その展示の仕方なども含めて「表現」とする手法。学生時代に課題で手を出したことはあったが、結局それをメインにしたことはない。

 展示だけではなく鑑賞者を巻き込んで「表現」にしてしまえ。

 多分学友の言いたいことはそんなところだったんだろうけれど、まだ梢はそこまで割り切る気にもなれなくて、今回の個展も、極めてスタンダードな展示の仕方を選んだ。

 客をまっすぐ絵に向かわせるような、見やすく、商業的な展示。


 しかし今自分がやっているスケッチはなんだろう。「天才らしい」と言われることにはもういい加減うんざりで、それでも手は動いて、ざらざらのスケッチブックの上に絵が浮かび上がっていく。立派な作品ではあるけれど、売り物になるほどではない絵。

 もう天才ぶっているわけではないのなら、これは努力なのだろうか。

 絵でも楽器でもスポーツでも、一日休むだけで衰える、なんて話はよく聞く。それが無性に怖かった時期もあったけれど、大学時代、なんとなく一ヶ月ほど何も描かなかったとき、描かないでいるのにも飽きて、戯れに描くのを再開したとき、少なくとも梢の腕は衰えてはいなかった。

 望んだ線が引けて、頭に思い描いた絵がキャンバスの上に描けて、ついでに他者からの評価も悪いものではなかった。


 なまけると、なまる。


 その相関関係は、それを言い出した先人にとっては真実でも、梢にとっては真実ではなかった。

 単に一ヶ月も休んだから、リフレッシュできただけだという話だったのかもしれない。どうでもよかった。

 とにかく「一日も休まないという努力」なんてものを梢はそのときに信奉するのはやめた。

 それでも手が動く。別に、そうしてできあがったものが良いものであるとも思わないけれど、かといって悪いものでもないので、手だけは何があっても動く。


 そうしているうちに時間が来て、梢は開会の挨拶に向かった。フラッシュをたかれながら登壇した先のステージには選び抜かれた二枚の新作が置かれていて、梢は今日の主役である絵について語り始める。

 ハイキングで見た白いイチリンソウが綺麗でそれを油絵で表現したくてうんぬんと頭の中に浮かんだことを、その場でしゃべる。

『芸術家』がべらべら喋るのを嫌う同業者もいるが、梢は気にしたことがあまりない。

 語りという行為は語り手の社会性を量る。言葉が独りよがりで無意味なものになっているのなら、梢は次第に語ることを求められなくなっていくだろう。絵だけ置いてくれればいいから、となっていくのだろう。梢が個展で語りを求められている間は、梢の社会性は証明されている。

 天才画家ではない梢が社会性を失ったとき、きっと梢は今のようではいられない。

 ゆっくりと社会から不要になっていくだろう。

 社会性など不要な圧倒的な才能を、梢は示せない。

 だからせめて愛想良く、多くの人に伝わるように、サービス精神旺盛に、梢は言葉を使う。


 こうしていると、梢にとって言葉なんてものは絵の具や鉛筆といった画材と大して変わらない。

 自分の表現を表に立たせるためのツールの一つでしかない。

 そう割り切っている。割り切れない人の気持ちも、やっぱりわからない。

 昔「嫌みか」と寡黙な学友に言われたこともある。

 そいつはそいつで拠点を海外に移し、そこで高名な賞を取っていた。言葉もほとんど通じない土地で収める成功。まったくどちらが嫌みなんだと思った。

 きっとお互い様なのだろう。お互いに持っていないものを羨んでいるだけだ。


 絵について語るために与えられていた時間をしっかり使い切り、質疑応答の時間に移る。


 司会がこちらにアイコンタクトを取るが、質問者の選出は相手に任せる。初日の開会トークだ。非常識な質問をするような人間はそもそも呼んでいない。そして梢は呼ばれてもいない人間がわざわざ来るほどの作家でもない。だから誰でもいい。

 ピンと勢いよく挙げられた手を司会は一番手に選んだ。


 選ばれた女性には見覚えがあった。手広くコンテンツを扱うファッション誌の記者だったはずだ。梢とあまり変わらない年齢で、社会人一年目の頃から『古森梢』を担当している。

「月刊『QUALIA』の浜浦はまうらです。本日初お披露目となった『泉にて』ついて質問させてください」

 ハキハキとよく通る声で浜浦記者はそう言った。

「はい」

 うなずきながら梢はちらりとステージに置かれた『泉にて』を見る。

 森の中の泉を描いていて、水面に森や空、そして泉を覗き込んでいる若い女が映っている。写実的な絵ではない。本来ならあり得ない構図で泉に様々なモチーフを詰め込んだ。そういうコンセプトの絵だった。

「古森さんの過去の作品――たとえば『月夜飛行』にも若い女性が描かれていましたが、この女性のモデルは皆、同じ方ですか?」

「……え?」

 予想外の質問に梢の口から勝手に間の抜けた声が出た。

 それを慌てて修正する。数年前に描いた『月夜飛行』を思い出そうとする思考を、現実に引き戻す。目の前の質問に集中する。

 答えるだけなら、シンプルな質問だった。

「いえ、こういった……いわば架空の絵には特にモデルはいません。もちろんモデルがいる絵もあります。ええと、本日、会場に展示されている『除夜』の老婆は自分の祖母をモデルにしています」

『除夜』は田舎の年越しの光景を描いた風俗画だ。親戚の集まりを、齢八十になった祖母を中心に描いた。ここにはないが、展示目録発表のときに報道には写真一覧を送っているので、通じるだろうととっさに判断した。

 対して『月夜飛行』は『泉にて』と同じあり得ない構図の絵だ。星のない月夜、一人の女がふわふわと空を浮遊している。黒を基調とした幻想的な絵だ。

「そうなのですか、失礼しました。これまで五年ほど古森さんの絵を拝見してきてそう感じたもので……」

 記者は首をかしげて、しかしあまりこだわりなく質問を終えた。

 しかし本当を言えば梢の方が質問したい気持ちでいっぱいだった。

 だが「一人一問ずつ」、そのルールが律儀に守られ、質問者は次の人間へと移る。 

 梢の混乱する気持ちとは裏腹に投げかけられる質問、ときにはややこしい技法についてまで踏み込んでくるそれらに適切な答えを返しながら、梢は視線が自然と『泉にて』に向かいそうになるのを必死にこらえた。


 質疑応答の時間をたっぷり取り、「それではお楽しみください」と頭を下げ、裏に引っ込むと、梢は慌ててスマホを取り出した。


 スマホの中には今まで描いた絵を撮影したデータが入っている。

 絵は売ってしまうことが多いので、しっかりとスタジオで正面からカメラで撮ったデータも別でとってあるが、そのデータは家のパソコンの中だ。ここからはアクセスできない。

『泉にて』の実物はもうステージから運ばれて、今頃会場に飾られているだろう。

 スマホのカメラロールにはとりあえずで撮った自分の作品がずらりとたくさん並んでいる。

 探す。『泉にて』、『月夜飛行』、それから他にもいくつもあるはずだ。とにかく探す。

「…………」

 架空の人物を描くとき、その顔がどこか画家本人に似てしまうというのは「あるある」だ。

 何せそれは人生で一番そばにあった顔だ。

 体系立てた教育を受けた画家なら、自画像という題材を描いたことは何度もあるだろう。梢も例に漏れず、描き続けた自分の顔のことはよく知っている。

 しかし、違う。そうじゃない。梢が『泉にて』や『月夜飛行』、そしてその他たくさんの絵に描いてきた女は古森梢には似ていない。

 では、誰なのか。

 それはもう心ではうっすらわかっていたけれど、それでもしっかり目で見たかった。確かめたかった。

 確かめて、じっくり見つめて、そして。

「……未来」

 その名は自然と口からこぼれてきた。

 今まで自分が架空だと思って描いてきた絵画の中のモデルのない女たちは、どう見ても箭川未来だった。


 もはや周囲で何が起きているかは一旦忘れて、自分の絵をとにかく遡った。


 結論。箭川未来を彷彿とさせる女は大学時代はまだ梢の絵に現れていなかった。

 多分その頃は、周りの学生をモデルにできたのだろう。

 厳密なモデルではなくモンタージュのようなものだ。佐藤の目、田中の鼻、山本の口。学友の顔のパーツを福笑いのように配置して、架空の女を描き上げてきた。

 大学を卒業し、しばらくして梢の絵の中に「箭川未来」は現れだした。なるほど大学時代の梢を追いかけていなかった浜浦記者には、同じ女性をモデルに描く画家に見えただろう。

 どうやら梢にとって手癖で描けるほど慣れ親しんだ顔は自分自身の顔ではなく、未来の顔だったらしい。


「……やだ」


 その拒絶の言葉が向けられた先は自分自身だった。

 十年、未来とは会っていない。あのときの言葉の意味も梢はわかっていない。

 それでも、未来はあのときはっきりと言っていた。「自分一人すら、誰かに見られるのは恥ずかしくて辛いのに」と。

 それなのに、梢の手は勝手に未来を描いて、未来が嫌だと言った「誰か」に見られるような絵画の中に、たくさんの未来の姿を作り上げてしまった。

 今すぐ会場に躍り込んで、『泉にて』を取り下げたかった。未来の気持ちを尊重したかった。しかしそんなことをしたら古森梢の社会性は地に落ちる。

 たとえば有名画家がオークション会場で自分の絵をシュレッダーにかけてしまってさらに話題になったように、そういうことが許される領域の人間は存在する。

 しかし、何度も繰り返すが、古森梢はそんなレベルの画家ではないのだ。

 社会性を、常識を、信頼を、失ったら梢の価値は落ちる。扱いにくさを我慢して重宝してもらえるほどの画家ではない。尖った逸話が作家性を補強するような画家ではない。

 そんなことは自分が一番よくわかっている。


 わかっている古森梢は、だからただ固まっていた。


 個展の会期中、何度か絵の前に立って、顧客の求めに応じて絵について語った。それもまた古森梢という画家の営業努力だった。

 売れ行きは順調だった。『泉にて』も売却先が決まった。 


 最終日前日、個展会場に再び浜浦記者が訪ねてきた。

 閉場後、ふたりは会話の機会を持った。

「ようこそ、浜浦さん」

「こんばんは、古森さん。今回も盛況でしたね」

「そうですね、おかげさまです。記事、読みました。いつもありがとうございます」

「いえいえ、古森さんを取り上げた記事はいつもアクセス数、いいんですよ」

 浜浦記者はにっこりと笑った。

 会期中に出た記事をきっかけに個展を見に来てくれる客もいる。

 浜浦記者の『QUALIA』は月刊誌だが、今時の雑誌の例に漏れずウェブサイトを持っていて、そこに梢の個展の初日レポートを載せてくれていた。

「『泉にて』、やっぱり、私、好きです」

「ありがとうございます。……『月夜飛行』も、でしょうか」

 気になっていたことに梢は切り込んだ。どうせ個展も明日で終わりだ。つっかえた罪悪感も明日になれば覚えることすらできなくなるのだ。だったら、今聞いてしまえ。

「ああ、初日の質問、覚えていてくださったんですね、お恥ずかしい……」

 浜浦記者は照れ笑いを浮かべた。

「そうですね、古森さんの作品ではああいう架空のもの、特に女性が描かれているものが好きです。古森さんからモデルはいないと言われてしまったんですが、あの女性達、やっぱり似て見えて」

「……見方は自由ですから。もしかしたら私が手癖で同じ女性を描いてしまっているのかもしれませんし」

 ごまかしを告げる後ろめたさを感じながら、梢はそう言った。

「そうですね」

 浜浦記者はあの日と同じく、あまりこだわりなくうなずいた。しかし彼女は今日はさらに言葉を続けた。

「実は、古森さんのそういう絵をまとめた記事を書きたいと思っているんです。まだ企画がまとまっているわけでも、編集部のゴーが出たわけでもないので、話半分に聞いて欲しいのですが……」

「……そう、ですか。ありがとうございます。いつも通り許諾は出すと思いますので、いつでもお気軽に連絡ください」

 メディアが取り上げてくれるのなら、それがよっぽど悪意のあるものでない限り、ありがたく許可している。古森梢という画家には必要なものだからだ。

「よかった」

 浜浦記者はまた笑った。

 明るく屈託のない笑顔。華やいではいるけれど、強烈に人を惹きつけるというほどではない。

 あの日の未来には遠く及ばない。


 ああそうか。人々が梢の絵を背景にしてしまっても、それでも未来のあの日の輝きには及ばないのか。だからこそ、もどかしいのかもしれない。

 引き立て役すら、できないのだから。

「……浜浦さん」

「はい」

「その企画に合わせて、新作描きますね、私」

「えっ」

「勝手に描くだけですから、あんまり気にしないでください。でも、その記事に載せるのにふさわしい絵の構想が今沸いたので、気にだけ留めていただければ」

「は、はい……。あ、ありがとうございます」

 思わぬ申し出に浜浦記者はその顔に戸惑いを浮かべた。


 その後、梢が新作に着手するのと、浜浦記者の企画が上からゴーをもらったのはほぼ同時だった。


 新作はとてもわかりやすいものになった。

 かつて描いてきた箭川未来を描いてしまった絵を背景に置いて、真ん中に一人の女を描く。

 絵の配置は「あり得ない構図」。

 対して真ん中にいる女はモデルがいると勘違いされてもおかしくないくらいリアルに描いた。いっそ写真でも貼り付けてコラージュした方がいいくらいだった。モデルの写真が撮れたなら、コンセプト的にもそうしただろうけれど、そこまでの勇気はなかった。

 題は『ランウェイを歩く女』。まさにあの日の箭川未来。

 自分の目に焼き付いた光景を改めて絵にする。

 一旦思いついてしまえば、あまりにも当たり前すぎる行為だった。今まで思いつけなかったのが笑えてしまえるくらいだ。


 絵はその一枚にかかりきりになっていたので、それだけのために展示会をやるというわけにもいかなかった。

 だからその絵の初お披露目は『QUALIA』の誌面になった。浜浦記者の特集記事「新進気鋭の画家・古森梢が描く架空の世界」の最後をその絵が飾ることとなった。


「この絵たちを集めて、改めて展覧会をやりたいですね……」


 浜浦記者が『ランウェイを歩く女』の実物を見ながら、そう言った。

 しかし絵はほとんど、もう売ってしまった。伝手をたどっても、全部を集めることはできないだろう。

「私がもっと大物になったら、そうしましょうかね」

 梢は冗談めかしてそう言ったが、浜浦記者は力強く「ぜひ」と言った。

 浜浦記者が似ていると思った女たち。彼女達が描かれた絵が改めて集められた絵。一度否定したことを、しかし浜浦記者は掘り返さなかった。

 梢も語らなかった。

 今まで雄弁に語り続けた口は、その時ばかりは沈黙した。

 つまりこれは画家として必要なことではなく、古森梢に必要なことだったのだと思った。


 高校卒業から十年。今年の同窓会には参加しようと、梢は決心した。

 未来はいないかもしれない。

 いても、梢とのあの日の会話なんて忘れているかもしれない。

 そしてこの絵を見せる勇気なんて、梢にはないかもしれない。

 それでも、箭川未来に会いに行こうと、古森梢はようやく思えた。

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たくさんの私、たったひとりのあなた 狭倉朏 @Hazakura_Mikaduki

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