第16話
先ほどのギャルどもと何故か相席することになりました。なんでだよ。
というより話したこともない人と急に相席になるということ自体が相当気まずい...。
多分向こうは何とも思ってないんだろうけどね!
「えっと...陸人さんでいいですか?」
「あ、えっと、僕?」
「あ、はい。お兄さんのことです」
急に話しかけられてびっくりしたというのもあるがこのギャル三人組の一人がこんなにも丁寧な物言いをすると思っていなくて少し戸惑う。
丁寧な口調で聞いてくる女の子はナチュラルメイクを施していてマニキュアを塗っているものの髪は染めていないようで黒髪のままだ。
もう一人は青っぽく染めているので全員が違う髪色で少し新鮮でもある。
「私は遠山美緒(とおやまみお)って言います。よろしくお願いします」
「遠山さんね。よろしく」
「はーい!あーしは宵宮心寧(よいみやここね)以後よろしくです!」
「あ、うん。よろしく...」
遠山さんと違って宵宮さんは真昼と同じ様な陽キャ型のギャルのようだ。
むしろなんで遠山さんのような清楚系の女の子がこの二人と絡んでるかわからないけどその辺に突っ込むのはあんまりよくないだろう。初対面の男に友人関係に首突っ込まれたくないだろうし。
「んで、人待ってるんだっけ?だれ?どんな人?」
「真昼、なんでお前にそんなこと言わなきゃならないんだよ。めんどくさい...」
「ちょっ!ひどくないですか!?」
この漫才のようなやり取りを見て笑う二人。
たぶん宵宮さんは一切緊張してなかったんだろうけど遠山さんはあんまり人と話すのが得意そうじゃなかったから空気が和んで何より。
「あ、そうそう!気になってたんすけど真昼の恩人ってどういうことっすか?」
「あ、それはわたしも気になってました」
「あー、えっとね、話すと長くなっちゃうかもだから結構手軽にまとめると...」
「ナンパで絡まれてたのを助けられたって感じだね!」
おい、セリフを取るな。
まぁ、自分から言うのもどこか手柄を自慢しているような感じがしてあんまり好きではないんだけれども。そういう意味では助かったのかな?
知らんけど。
「へー、陸人さんすごいですね!」
「陸人っちやるじゃん!あーしもナンパされてたら助けてもらおーっと」
「あんまりあてにしないでくれよ...」
別に助けたというよりは少し出かけていた時にすぐ横でずっとしゃべっててうるさいなーって思ってたら男側が手を出そうとしてたから法律関係の話を少ししただけなんだけどね。
しかも別に法律勉強してるとかそういうのじゃなくて最近読んだ本のセリフそのまま言っただけという。
「まぁ、陸人っちそんなに喧嘩とか強そうじゃないしね。自分の身くらい自分で守らなきゃ」
「是非ともそうしてくれ。.........ところで気になってたんだけど陸人っちって呼び方なに...?」
「え?よくない?あだ名」
あだ名にしては乱雑な気もするしあだ名といえばあだ名難ああだろうけども...
「心寧はネーミングセンスがないのであんまり気にしないで上げてください...」
遠山さんに耳打ちされて納得する。
確かにネーミングセンスにあふれているとはいいがたいだろう。
他の人がつけられたあだ名を知らないから何とも言い難いが。
そしてそんな近距離に寄られて耳打ちしないで!?からだ跳ねちゃうから、なんかいいにおいするし、柔らかいものが当たってた気がしなくもないから!
「まぁ、陸人。あきらめなよ」
「うるせぇ真昼」
「ちょっ!私に対するあたりだけやけに強くない!?」
「妥当な判断だな」
「このっ!」
机の下で足を踏まれそうになるも足を限界まで引っ込めて回避。
まぁ、話すのも久しぶりだし会話がついつい弾んでしまうのも仕方がないのかもしれない。なんだかんだ言って僕自身もかなり楽しんでる。
僕が頼んでいたポテトもコーヒーもほとんどなくなっている。
気づけばもう20分たっているようだ。
「んじゃ真昼。僕そろそろ待ち合わせしてる人来るから出るけど」
「ん?まじ?もうちょっとで食べ終わるからもうちょっとだけ待って?」
「ちなみに僕が待つ理由は?」
「私たちが陸人の待ち合わせの相手を見られる」
いや、どや顔でそんなことを言われてもねぇ...。
「よし、さよならだな」
「ちょっとまってごめん冗談だから!この後LINEこうかんしよ!前回交換するの忘れてたし!」
「そういえばそうだった気がしなくもないけどきっと気のせいだな。よし、行ってくるわ」
「陸人ひどくない!?」
真昼相手なら大体どんな扱いをしても許されるだろう。知らんけど。
まぁ、いつもやけにうざったい態度をとってくるのだからたまにはこうやっていじっても許されると信じたい。
まぁ、うざったいけど嫌いになれないのは真昼の魅力でもあるんだろうけど。。
「陸人さん、私もLINE交換したいんですけどいいですか?」
「いいよ。遠山さんなら歓迎するよ。ほらこれが僕のQRコード」
「はい!読み込めました!」
この面子の中ではおそらく遠山さんが一番いい子だろうし、いい子にお願いされるとこっちとしても何かしてあげようという気持ちになれるのが面白いところだ。
「んじゃ、あーしもいい?」
「いいよ。ほら」
「よし、連絡先ゲット!」
そろそろ真昼をいじめるのを辞めてやるか
「ほれ真昼。」
「え?なんですか?」
「QRコード。いらないかそうかならばもう僕は行くけど」
「ちょっと待って拗ねてる女の子にそんな風に当たらなくてもよくない!?」
いじりやすくて反応が面白いお前が悪い。
「それじゃいったん店でますか」
「「「はーい」」」
四人で店を後にして大通りにでる。
そこに待ってたのは...
「...りく君?なにしてたの?」
「あ、」
目が笑っていない笑顔でこちらを見つめる先輩の姿があった。
そういえば最近後書きなかった!
サブタイトルなかったのはめんどくさかったからです。
そしてしばらく更新なかったのは別シリーズやってました。
そっち一旦止めてしばらくこっち更新します。
愛も変わらずストックなんてありません。できた側からどんどん更新します。1日2話とかはしんどいですけど。
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それでは!
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