第12話 クラスメイトも味方じゃない...?
結局何が何だかわからないまま学校についた。
先輩とはそもそもに校舎が違う。そこそこ大きめの私立の高校のため理系文系で校舎が分かれるのだ。(一年生は大きい理系後者にいる)
先輩は文系のため後者が別。校門を通ってから分かれて字教室に向かう。
(それにしてもなんで先輩怒ってたんだ?)
※怒っていません。
と考え事をしながら教室に入り席に着く。家が近いこともあり時刻は8時15分。HRが8時半からということを考えれば余裕はある方だろう。
「やっほー!陸人ー!元気かー?」
と大きな声で問いかけるとともに陸人の上に誰かが飛び乗ってきた。
「うぎゅっ!」という声とともにつぶされる陸人。
それを見てわかっているのに笑っている少女。
その少女は金色に染めた髪に黒い瞳。スタイルはよく出るとこは出て引っ込むところは引っ込んでいる。
いたずらが成功して喜んでいる顔はとてもではないが高校生の物とは思えない。身長はおよそ160センチほどだろうか。少し童顔である。
「おい、のけバカ」
「私はバカじゃないよ?ちゃんと愛梨って名前があるんだからそっちで呼びなさい」
「お前の名前呼んでるんじゃねぇんだよ...」
「んじゃあ一人で話してたの?」
「なんでそうなる...」
この少女の名前は相沢 愛梨(あいざわ あいり)高校に入ってから仲良くなったやつだ。
はじめは純粋に話が合ったから話してたんだけどそのうち遊びに行くようにもなって最近は一番仲のいい友人と言えるかもしれない。
...そもそもに友人少ないけど。
それにこいつに対しては完全に男友達に話すように会話できる。距離感が近かったりくっついてくるのは始めは手間取ったが一日当たり4回は突撃してくるから慣れてしまった。いや、慣れちゃダメなんだろうけども。
だから今は愛梨の胸が当たるたびにこれは胸筋だとずっと思いこんでいる。
そうでもしなけりゃまともに会話すらできそうにない。
なにせ彼女は当ててくる。なにをとは言わないが。
(まぁ、愛梨的にはボクのことなんとも思って無いいからこそこういうことしてるんだと思うけど...。ただからかって遊んでるんだろうなぁ...)
なにせ愛梨はそこそこ人気がある。
月に2回ほどは呼び出されて告白されているという噂もある。どこまでが事実かはわからないが。
とにかくそのレベルの美少女ではあるためそれなりに陸人にも注目が行く。
とは言っても羨ましそうな目をずっと向けられるだけだが。
「そういえば日曜日のカラオケ何時からにする?私的には朝からでもいいけど?」
そう、一緒に遊びに行く約束をしていたのはこの少女。なんなら毎週どこかしら遊びに誘われて暇だからついていくのだが今回は少しばかり勝手がちがう。
「あー、そのことなんだけど日曜日予定入ったからパスで。久しぶりに話した人と遊びに行くって話になって」
そう答えた瞬間教室の時間が止まった。
そう思えるほどの沈黙があった。
「え?あいつ今断ったの?」「マジで?相沢さんに誘われておいて?」「相沢さんが理解できなくて固まってるよ...?」「処す?処す?」「つまり陸人君が好きなのは漢!?キマシタワー!!!!」
「まってやめて!?特に最後の方!絶対おかしい!」
確実に殺しに来そうな人と完全な腐女子がいた。妄想に使わないでね?ナマモノはシャレにならないから。ほんとに。
「...............」
「おーい愛梨さーん?聞こえてますかー?」
「.....................................」
「だめだ、返事がないただの屍のようだ」
というか僕がただ愛梨以外と遊びに行くってだけでなんでそんなに衝撃だったの?
僕のことなんだと思ってるんだろ?一緒に遊ぶ友達もいないボッチだと思われてたの?別にたまに話しかけられたり遊びに行くくらいこれまでもあるけども...。
「...相手は男?女?」
あ、復活した。およそ20秒の沈黙がやっと終わった。
「え?女の人だけど?先輩だけど...」
「ふーん........」
「なにその私不機嫌ですよってアピール!?なに?女の人だと不都合でもあるの!?」
愛梨はジト目で陸人のことを見る。周囲の人間もまるで示し合わせたかのようにじっと陸人のことを見ている。
「......浮気者」
「まって!?そもそも僕ら付き合ってすらないよね!?」
特大の爆弾を落とされ陸人の発言よりも優先されるのは人気者の愛梨の言葉。
とはいっても本気にしているわけではないようだが。
「「「「「「................................................................................................................................................」」」」」」
「無言の視線が痛い!しんどい!」
HRが始まるまでのすうふん間陸人は理不尽な視線にさらされものすごく居心地がわるかったそうな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
更新おそくて申し訳ないです。しばしリアルが忙しそうなので更新遅くなります。
楽しみにしていただいている方々はこれまでの部分を読んでいただければ...。
閲覧数とか増えるとモチベにつながるので...!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます