第3話 先輩は被虐趣味を持っているようです?
「ところで本題に戻るんですけどなぜこんなことを?」
ちょっと忘れかけていた本題に戻る。
なぜこういった行動に至ったのか興味がある。
「その...笑わないか?」
「いや、被害者なんで笑えないと思うんですけど」
「それも...そうだな」
なんで加害者の犯行理由を聞いて被害者側の人間が笑うと思っていたのだろうか。
少し天然気味なのかもしれない。
「理由はだな...」
(なんかもじもじしてる先輩結構かわいいなおい。こんな思考回路に行くのはおかしいんだろうけどね?でもさ?目の前にめっちゃ美少女が恥ずかしそうに上目づかいで見てくるんだよ?正直ドキっと来るよね!)
「最近陸人と話せてなくて少し前から話しかけようと思ってたんだがうまく話しかけられなくてな...。それで電車の中で近くにいてあんなに近づいてドキドキしちゃって、話しかける勇気がなかったからつい...」
いや、どういう理屈だよ。
なんで話しかける勇気はないのにセクハラをする勇気はあるの?
なんでそんな変な方向性に思考が向いちゃうの?
ボクモウリカイデキナイ。
「いや、おかしいでしょ。なんでそっちの方の勇気は出てくるの?なんで話しかけるよりも法に触れる方が勇気いらないの?」
「いや、たしかに下心がなかったとは言わないんだよ!?でもさ、でもさ、昔仲良かった子が久しぶりに会うとすごく発育が豊かに育ってるんだよ!?これは確かめるのが幼馴染としての義務なんだよ!?」
必死になって言い訳をする先輩。
おおー、揺れておる揺れておる。何がとは言わんが大きな果実が揺れておるわ。
「いや、おとなしく罪を認めましょうよ...。別に俺はこの件に関してどこかにチクろうなんて思ってないですし」
実際仲の良かった人をこのくらいで人生変えてしまうわけにはいかないしべつに触られそこまで嫌だったわけじゃない。
べっ、べつに美人の先輩に触られて興奮したとかそういうのじゃないんだからね!
......誰に言ってんだこのセリフ。
「まぁ、動機はわかった...のか?まぁ、ともかく普通にやってることやばいんで自粛してください。」
「怒らないの...?」
上目づかいで聞いてくる先輩。怒られると思っていたのか体は縮めてある。
ただ、怒る気はないし、何なら昔は普通にくっついてたしね。
(今くっついたりくっつかれたらいろいろとしんどいところだけど)
あんなもの当てられて正気でいられる自信はない。
「べつにこのくらいでは...。というより怒られたかったんですか?」
もはやテンプレとなりつつある(もうなっているのか?)セリフで返す。
先輩も別に好き好んで怒られたいわけじゃないだろう。
それに久しぶりに会話した幼馴染に怒るのはあんまり気分がよくない。
再開が痴漢から始まっている時点でどうにもならないとは思うのだが...。
さて、先輩。答えを...
「えーっとね...。ちょっと期待してたかも...なんてね?」
「......(絶句)」
その言葉を聞いたとたん僕は机に突っ伏した。
まさか久しぶりに会う幼馴染に痴漢をするだけじゃ飽き足らずМの性癖までこじ開けていたとは...。
いや、確かに小さいころからそういう気はしてたんだけどね?
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えー、三話めです。
深夜の執筆ですね。そして予約投稿なのであんまり作者的には実感がないというか。
多分投稿されてるタイミングは作者がちょっとした資格をとりに試験に行ってる時間帯だと思うので終わったら反応を楽しみに見に来ます。
というわけでお楽しみください!
(週に3~5話投稿って言ったからね!嘘は言ってないもんね!)
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