アルバトロスの日常2



『2045年4月23日』





 翌朝。いつものように信濃に置いてきぼりをくらった武蔵は、自宅の玄関から慌てて飛び出した。


「やれやれですよ。これだから昨今の政治家というやつは!」


 寝坊理由を政治屋に押し付けつつ、武蔵は腕時計を確認する。


「ダメだ空中ヘリももう間に合わない。こうなったら最終手段だな」


「寝坊しました! その最終手段とやら、私にも教えて下さい!」


 ブレザー制服姿のアリアが、トーストを咥えて隣の家から飛び出してきた。

 武蔵は驚いた。こんなことを現実にやる奴がいるとは。


「まだベタなことをしているな。曲がり角で衝突すれば数え役満だ」


「なにわけの分からないことを言ってるのです?」


「だが、最終手段は一人乗りだ」


「なら私に譲渡してください!」


「黙れ性奴隷」


 朝から殺伐とした主従である。


「まあ詰めれば2人乗れるか。タマ、タマー!」


「え、誰?」


『どうしたんだにゃ、ご主人様っ?』


 武蔵の呼び掛けに応じ、武蔵の部屋の窓から小型妖精猫耳メイドが飛び降りてきた。


「うわっ」


 アリアはドン引きした。女の子型ロボットを所有する男子高校生など偏見の対象以外の何物でもない。


「よし行くぞ」


「どこに?」


「バイト先」


 武蔵とアリアは、タマを伴いバイト先の工場へと走った。







「おはよーございまーす! お邪魔しまーす!」


「お、お邪魔します」


「うるせぇよ死ねよ朝は睡眠時間だよせっかく異世界トリップハーレムする夢みてたのにマジクソが」


 寝起きで不機嫌なハカセを無視し、武蔵とアリアは工場の地下へと進む。


「ここでバイトしているんですね。エアレーサー引退宣言しているのに、結局飛行機からは離れられていないのです」


「別に、パイロットそのものを引退したわけじゃないからな? 将来は宇宙旅客機のパイロット目指してるし」


「へえ、そうだったのですか」


 宇宙旅客機のパイロットは、今や国際線の上をゆく旅客機パイロットの花形である。

 しかし武蔵は小型機のライセンスしか持っていない。というか大型機の訓練なんて現時点では不可能なので、見聞を広げる方面に現場で勉強しているのだ。


「給料いいしな」


「ほんとにそんな理由なのですか? どうにも大義名分な気がするのですが」


「いいから準備するぞ、本当に遅刻する」


 空中バスに乗り遅れてから既にそれなりに時間が経過しているが、武蔵の愛機ならば充分に挽回出来る。

 ハカセの工場地下、本命たる重要な品が並ぶ地下格納庫に飛び込むと、安置されている複数の機体から武蔵は迷わず白い翼を選ぶ。


「こいつで学校まで飛ぶぞ」


 すらりと伸びた銀翼。曲線から構成された胴体に、黒く塗られた機首のエンジンカウル。

 零戦。かつてそう呼ばれた戦闘機が、そこにはあった。


「これが―――武蔵の飛行機?」


 その勇名は、中途半端な知識しか持たないアリアですら聞き及んでいる。日本軍事史において、もっとも有名であろう白銀の翼は100年の時を超えて尚、その熱を失ってはいなかった。


「タマ、コンプレッサー。暖気してくれ!」


『了解にゃ!』


 指示し、武蔵は機体の各部をチェックしていく。


「動翼よし、ランプよし、燃料オイルよし」


「点検ですか? 急いでいてもやるんですね」


「当然だ。パイロットとしての最低限以前のルールだ」


 武蔵が零戦の周りを歩き回り、安全を確認していく。

 機体だけではなく、周囲の物まで目を凝らしてチェックする。もし異物がエンジンに入れば一発でオシャカとなる可能性とてあるのだ、手を抜けるはずがない。

 タマがメイド服のスカートから伸びたホースを、エンジンカウル側面のハッチに繋げた。

 圧縮空気が零戦の機首に送り込まれ、内蔵されたニューマチックスターターを介してゼネラル・エレクトリック社製T700ターボシャフトエンジンが回転を始める。

 甲高いタービンの回転音。レシプロエンジンからターボシャフトエンジンに換装された機体は、プロペラ機であるにも関わらずジェットエンジンの音を轟かせる。

 点検を終了した武蔵がコックピットに潜り込み、充分に圧縮したコンプレッサーに点火する。

 連続的に燃える軽油、プロペラが回転を始め役割を終えたタマがそそくさとコックピットに飛び込んだ。


「飛行許可取れたぞ。まったく雇い主をこき使いやがって」


 のっそりと現れたハカセが管制塔との連絡を終えたことを伝えてくる。


「どもです! よしアリア、お前も乗れ!」


「乗れって、どこに!?」


 エンジン音に負けじと、会話も叫び気味になる。

 武蔵は無言で、自分の下半身を指差した。


「マジですか」


「零戦は基本一人乗りだ」


 余計なものを廃した武蔵の零戦には、がらんどうの部分も多い。座席をもう1つ追加する改造くらいなら不可能ではない。

 とはいえ、ないものはないのだ。アリアは渋々と武蔵の前に二人羽織のように腰を下ろし、居心地悪そうに身をくねらせた。


「変なところを触ったら怒りますから」


「触ったところで腹か胸か判断出来ないだろう」


「ふんっ!」


 アリアは背後の武蔵に渾身の肘鉄ひじてつを打ち込んだ。


「ぎょぉぉぉぉっ」


「おい、さっさと離陸しろ。俺が二度寝出来ないだろうが」


 コックピットにて武蔵が悶絶していると知らないハカセが、中々動き出さない零戦に痺れを切らして呼びかける。


「ちょ、チョーク払って下さーぃ……」


 コックピットから両手を機体側面に飛び出させ、ブンブンと振りつつ武蔵は零戦を固定する車止めを外すように要求する。

 巨大な機体が急に動き出せば、それだけで重大事故になりかねない。こうしてパイロットが両手を外に出しておけば、外部にいる作業員も安心して機体の側を歩けるのだ。

 ハカセは武蔵の掠れた声を不審がりつつも、チョーク車輪止めを回収。零戦最後の拘束を解く。

 ゆっくりと前進する零戦。余りあるエンジン出力に機体が転びそうになりつつも、それを押さえ込み大型エレベーターに載る。

 航空機用の巨大なエレベーターが上昇。天井が左右に開き、朝の風が地下倉庫に吹き込む。

 ただでさえ軽い零戦、僅かな風で揺れる機体にアリアは身体を硬直させた。


「ちょ、さっきからガタガタしすぎじゃないですかこのガラクタ?」


「ガラクタいうな。お前んとこの新築、あれと同じくらいの寸法で競走馬一頭分の重さしかないんだぞ。風の影響モロに受けるに決まってるだろ」


「そう考えると大きいですねこれ」


 長さ9メートル、幅12メートル。大半が翼なのでそうは見えないが、寸法だけ見れば一軒家ほどの大きさはあるのだ。


「馬ってどれくらいの重さですか?」


「500キロくらい」


「……発泡スチロール製飛行機?」


「場所によっちゃもっと軽い素材だ」


 その零戦は改造品というより、完全に一から作り直したと評するべき規模の大改造が施されていた。

 運動性能を向上させるべく、21型の長大な主翼をそのままにエンジンを換装し機体を軽量化している。

 おおよそ一般的な競技用戦闘機とは逆方向のテクニカルな設計思想だが、武蔵はこの機体を以て現役時代最強を誇ったのだ。


《風向2−8−0、風速2メートル! カタパルトもなしに飛べるのか?》


「平気です、うおおっ、飛ぶ、何もしてないのにひっくり返るっ」


 地上に出た零戦は、エンジンのトルクと微風に翻弄され大きく傾いた。

 地面で安定させることは不可能、咄嗟にそう判断した武蔵はこのまま飛ぶことを決断する。


「こなくそっ!」


 即座に操縦桿を倒し、風上に機首を向ける。向かい風となったことで主翼は存分に嵐を揚力へと変換するに至った。

 ほぼ0距離で離陸する零戦。オリジナルより遥かに軽量な機体と、2000馬力のターボシャフトエンジンは固定翼機たる零戦を以てして垂直上昇すら可能とし、さながら第一世代宇宙船たるロケットのように駆け昇っていった。

 蒼穹に急上昇していく零戦。その景色は、地上のハカセからも鮮烈に印象付く。


「ぷはーっ、上昇力はやっぱ半端ねぇな」


 武蔵達を見送ったハカセは、大きく欠伸をしてさっさと室内に戻るべく踵を返す。

 だが足を止め、ゼロの消えた空へ向かって軽く目を細めて微笑む。


May 汝に女神の加護goddess beがあらんことを。 with you. ―――しばらく見ないうちに、少し軽く飛ぶようになったんじゃないか?」


 それは、エアレーサーにとって共通のおまじないの言葉であった。







 校舎前のグラウンドに零戦を無理矢理降下させ、車輪が地面に付いて速度が完全に失われるのも待たずに2人は機体から飛び降りる。

 小型機とはいえ、早朝の学校に飛行機が突然降りてくる謎の事態。逃げ惑う生徒を尻目に、武蔵とアリアは昇降口へと駆け込んだ。


「急に戦闘機が降りてきたぞ!」


「本田先生のカツラが風で吹き飛んだ!」


「うおおおっ、飛行機がグラウンドを駆け回ってやがる!」


「……なんかエライことになってるんですが、学校に飛行機を着地させるのはやはり無茶だったのでは?」


 背後の騒乱に後ろめたさを感じるアリア。しかし武蔵は平然とした顔で答える。


「着地なんてしてない」


「はい?」


 アリアは一度足を止め振り向く。

 元気に運動場を走り続ける零戦。タマが零戦を制御し暴れ回ることで、人目を引きつけて武蔵達の離脱をサポートしているのだ。


「いいか、着地っていうのは空から降りてきて地面で停止するまでの全ての過程をいうんだ。零戦は停止していない、だからこれはタッチアンドゴーであって着地ではない」


 零戦はタマの操縦で再び離陸し、ハカセの工場へと飛んでいく。

 あまりに酷い屁理屈を聞いたとアリアは思った。そんなことを言ったら敵地に墜落した友軍を着地せずに拾い上げることすら可能となってしまうではないか。


「武蔵くん、遂に本格的に空部活動を始める気になったのね!」


「とても嬉しいです。生徒会長として応援します」


「はいはいどーも愛してるよハニー」


 妙子と花純の3年生コンビが突然廊下の曲がり角から現れるも、武蔵は手をヒラヒラ振るだけでこれをスルー。

 生徒会長の朝雲花純あさぐも かすみは他に言うべきことがあるのではないかとアリアは疑念を抱いたが、学校というものに不慣れな彼女は『そういうもの』だと納得することにした。


「あ、武蔵くん! 例の備品が準備出来たから楽しみにしててね!」


「まるで初耳な案件ですが、了解です?」


 事前に行うべき報告連絡相談などまるで考えない部長の妙子に対して、武蔵は適当に返答する。

 彼女のいうところの『例の備品』が何なのか、明らかになるのは放課後となってからであった。







 放課後、部活動時間。

 目の前を飛行する超軽量動力機を、武蔵は呆れ顔で追走する。

 その挙動は安定せず、右に行ったり左に行ったり。


「はわっ、はわわわっ!」


 遂には横滑りし、その場で駒のように回り出した。


「フラットスピン……最近の飛行機で再現しようと思ったらむしろ難しいぞ」


 呆れを覚えつつ、武蔵はフラフラと飛ぶアリア機に自機を近付ける。

 くるくると回る超軽量動力機。航空機の原動付き自転車的ポジションとでも評すべき、最も小規模な飛行機。

 パイプの骨組みに布の翼。世界初の動力飛行を成功させたライトフライヤー並にショボい外見だが、その信頼性は100年分の蓄積に相応しい安全性へと昇華されている。

 妙子が用意した備品とは、練習用の超軽量ウルトラ動力機ライトプレーンであった。


「確かに速度も遅くて操縦も簡単、初心者の練習にはもってこいの機種なんだが」


「誰かー! 誰か止めて下さいー!」


 無線機すら介さない肉声の叫びに、武蔵は叫び返す。


「操縦桿とスロットルから手を離せ! 安全装置が働いて飛行が安定するから!」


「そーじゅーかんってなんでしたっけ!?」


「お前が握ってるレバーだレバー!」


 操縦席でメリーゴーランドを堪能していたアリアはパッと手を離し、意味もなくバンザイする。

 独楽のように回転していた超軽量動力機は、嘘のようにぴたりと止まった。


「だいじょーぶかー?」


「お、お構いなく……助言、感謝します」


「……お前、ライセンス免許は持ってるんだよな?」


「持ってますよぉ」


 あまりに根本的な疑念に、アリアはヘロヘロのまま抗議する。


「前に住んでいた場所ではマイクロライトプレーンはあまり使っていなかったので」


 ウルトラとマイクロの違いは大したことではない。超軽量動力機の日本における英語名は超軽量動力機にほぼ統一されているが、アリアは欧州からの転校生なので現地でのマイクロライトプレーン呼びをしているだけだ。

 旧大陸民と新大陸民の対立は言語から工業規格までひたすら根深いのだ。


「日本だって都心部での超軽量動力機の使用はかなり小規模な方だ。俺だって乗るのは年単位で久々だぞ。お前が下手くそなだけだっつーの」


 近年となって人々の足として活用されている超軽量動力機だが、そうではない場所も多い。

 これはお国柄や技術レベルの上下ということではなく、単に地域ごとの需要の有無が理由だ。

 先進国であっても交通機関が発達していない田舎では超軽量動力機は重宝されているし、逆に発展途上国でも大都市では公共交通機関が整備されており法規制も厳しいのであまり普及はしていない。

 日本においても離島で生活する人々は割と使用率が高いのだが、本土となるとほとんど見かけることはない。

 ならば宇宙ではどうかといえば。

 セルフ・アークは現時点で世界最大級の宇宙コロニーだが、建造段階で交通手段まで計算されている。よって、超軽量動力機を日常の足にしている人間はほぼ皆無な地域であった。


「ちょ、ちょおーっと調子が悪かっただけなのです。よゆーです、よゆーですとも」


 再び操縦桿を握るアリア。

 彼女の飛行機は再び進み始めた―――バックで。


「……お前、才能あるよ」


「バカにしているのですか! バカにしていますね!」


 優れた高揚力装置フラップを搭載する超軽量動力機は、下手すれば風速より遅く飛べる。

 よって風上に向けて低速飛行すれば空中に静止さえできるのだが、後退するのは武蔵も始めて見た。


「アリア、一旦降りて、こっちに移ってこい」


「はい?」


「基礎から教え直す。俺の後ろに乗れ」


 この超軽量動力機は日常生活における移動手段として開発されたので、バイクのように2人乗りが可能だ。

 二人は校舎の裏に着地し、アリアは武蔵の機体に移乗した。


「あっちの機体放置していいんですか?」


「気にすんな。俺が手本を見せる」


 いくら彼女が不器用で操縦の適正がなかったとしても、超軽量動力機の操縦など絶対に習得できると武蔵は確信していた。それほどまでに扱いやすい航空機なのである。

 そもそもが、高齢者なども利用できるように自動操縦機能だって付いているのだ。どんなへたくそが乗ったとしても、万が一など起こらないはずなのである。

 そう思っていた時期が、武蔵にもありました。







「コブラァァ! かーらーのー、テールスルァイドゥオォー!!」


「ぎょえええええっ!?」


 アリアはアリアで大概だったが、武蔵は武蔵で相当だった。

 最高速度100キロ程度の軽飛行機で行われる、縦横無尽の曲芸飛行。アリアの不本意な危険機動とは異なり、完全制御された安全な無謀運転という矛盾。


「も、もっと簡単な操縦から教えて下ざいー!」


「これは指導じゃない! お前の覚えが悪すぎるから、ただのヤケッパチでレバガチャしてるだけだ!」


「教えろー!」


 ひととおりアリアに操縦方法を再確認させたのだが、彼女は基本的な知識に問題はなかった。

 ただ、致命的にセンスがないのだ。鈍くさいのだ。適正がないのだ。

 これ、空飛んじゃ駄目なタイプだ。武蔵がそう考えるのに、さして時間は必要なかった。


「この下手くそ! うんこ! 水だけじゃなくて胸まで硬いお国柄!」


「張っ倒すぞ軟水ジャップ!」


 よって武蔵は荒治療を試みることにした。

 何らかの苦手意識が原因かと考え、とにかく空に慣れさせることにしたのだ。

 こんな荒い飛び方では返って苦手意識が強くなってしまう懸念もあるが、あまりのアリアのポンコツっぷりに武蔵はヤケになっていた。

 これ以上の下はない。落としても落ちるところなど高が知れている。

 こうなったらとことん荒治療した方が手っ取り早い。

 学校上空へ戻ってきた超軽量動力機はスピリットSで高度を下げて、そのまま秋津洲の後部甲板にアプローチ。

 せまる秋津洲の艦橋に、アリアは泣いて喚いた。


「船の建物に突っ込むのです!?」


「いや突っ込まんからっ」


 機首をウイリーのように持ち上げ翼端より雲を引きつつ減速し、そのまま、ほぼ垂直に落ちるように後部甲板へと着艦。

 失速特性に優れた超軽量動力機、この特色は零戦のそれに近い。武蔵はこういう軽い飛行機を扱うのが得意なのだ。

 だが、同乗者としてはたまったものではない。アリアは思い知ったのだ、スポーツ機というのがどれだけ凶悪なものかを。


「ほれ降りろ、ちゃっちゃと降りろ。お前は座学からやり直せ」


「旅客機とぜんぜんチガウ。戦闘機コワイ」


「これ競技用機ですらねーよ」


「お尻イタイ。足むくむ。頭ボンヤリする」


加速度はパイロットの宿命だ。鍛えるしかない」


「鍛えてどうにかなるものなのですか……?」


「多少はな。だが1つだけ教えとく」


 首を傾げるアリアに、武蔵は無情に告げる。


「戦闘機のパイロットに、痔はつきものだ」


 アリアは空部脱退を真面目に考えた。


「やっぱりエアレーサーの練習やめるか? 俺としてはそっちの方が嬉しいが」


「やります! やりますともー!」


 だがアリアの覚悟の天秤は、痔の重みで覆ることはなかった。






あとがき

やっとこさの主人公機登場です。ただの通学の足としてですけど。

主人公機は零戦21型。零戦の中でも主翼がスラリと長く、白い機体が美しいタイプです。

この機体に決めるのに、それなりに悩みました。

この飛行機を主人公機にした理由のひとつが、とあるエロゲです

そのエロゲは学生が戦闘機の競技を行うという内容で、主人公機は震電でした。

小説の参考になればと思いプレイしたこのゲーム、物語の出来はさておいて、震電が主人公機というのは戦闘描写でも問題があるように思えました。

震電のような極地戦闘機が主人公機だと、どうしても一撃離脱しか戦術がない。

このことが戦闘シーンのワンパターン化を招いている気がしたのです。

というわけで、私の小説の主人公機はとにかく軽量なドッグファイターとして設定しました。

これから作中で、武蔵くんは様々な戦術で敵機と戦います。現実的ではない戦術などもありますが、面白さ優先として書いたので寛容な気持ちで読んでもらえればうれしいです。

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