第141話 カラス


目の前を羽を広げたカラスが飛んでいく

私の体よりは小さいはずなのに

なんだろうあの存在感は

きっと生命力の違いとか

野生を生き抜いてきた迫力とか

想像もできない生き様のせいだろう

だからって好きにはなれないし

真横を通るときには怖くてしかたないけれど

こっそり横目でその黒の深さを

焼き付けてしまいたくなるんだ


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