まだ見ぬ僕ら空仰ぎ見る

まだ見ぬ僕ら空仰ぎ見る

【部屋に射す　陽の眩しさが　気怠（けだる）くて

　隠れるように　毛布をかぶる】

〘失った　夢の影をも　荒（すさ）んでく

　手の中見える　色ない景色〙

【噎（む）せ返る　暑さの中の　陽炎に

　宿した未来　失う記憶】

〘戻らない　色ない景色　いつかはと

　色づくように　写真に収め〙

【すべらせた　指先止まる　風景に

　思わず送る　他愛ない文字】

〘いつもなら　何気なく撮る　帰り道

　気づけば浮かぶ　言葉の笑顔〙

【夕焼けを　映す田畑と　山並みに

　映し出される　温かな君】

〘あなたから　送られてくる　安らぎに

　今日も元気と　お礼の景色〙

【泳ぎだす　紅色の雲　点々と

　辿った先は　君の街かな】

〘いつもより　大きく光り　満ちた月

　眺めるあなた　心で感じ〙

【雑踏に　感じる不安　吹き飛ばす

　頭の中で　めぐる君かな】

〘まばたきの　間（あいだ）の中で　めぐらせる

　見たこともない　あなたの顔を〙

【〘さんざめく　木漏れ日の中　

　　想うのは

　　秘めた心に　気づかぬふりを〙】

【雨の月　耐えがたい日々　思い出し

　手の中光る　君との月夜】

〘窓を打つ　雨音聞いて 『大丈夫？』

　泣いてるあなた　頭によぎる〙

【気づいては　いけない想い　胸隠し

　君の幸せ　ただただ願う】

〘切なさが　混じる文面　悲しげに

　無力な僕が　隠せぬ想い〙

【悲しみに　溺れるほどに　君想い】

〘まだ見ぬ僕ら　空仰ぎ見る〙

〘色づいた　景色をくれた　あなたへと

　今から送る　大切な文字〙

【淋しさの中で　見上げた星空に

　受信を知らす　流れ星かな】