嘘吐きは泥棒の始まり

正直者のわたしは朝日に照らされていて

嘘吐きのあなたは太陽を盗んだ

盗んだ太陽はどろどろの血液みたいに

沈んでいって

時代を味方につけた


明日は塀

万物が馬鹿にして くだらない愛

帳尻合わせのノリがあなたの首元にあって

味方が誰もいないことを

腰に伸びたラッセルクサリヘビだけが知っている

聴衆の誰も それをヘビだとは言わない

錆びついた記憶がもがいて

あなた 嘘みたいに心臓を咥えていた

小指が切れる

太陽は沈み続けて

明日には また沈むと約束した


目の前の小指は まだ蠢いている

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