生きる決意と秘め事
蝶子は開きかけた口をぎゅっと閉じて、言葉を飲み込む。飲んだのは、罪悪感から来る言葉。本音ではない。自分の本当の気持ちなんて分かっている。終わる覚悟が本当にあるというなら、あの場で刃物とかで終われた。それでも理由をつけて日本まで来た。もう、嘘を並べても意味がない。
「……僕は、本当に生きて、いいんですか?」
「ああ。ワタシは天使じゃなく悪魔だがね、願っても損はないよ」
途端に、せっかく止まっていた涙が頬に零れだす。しかしこの涙は悲しみというには語弊があり、喜びと呼ぶには合わない感情。様々な纏まらない感情が、これからの希望となって流れている。
リーラは優しく微笑み、蝶子の涙を拭った。生きたいという本心が、彼女の中で罪にならなくて良かった。まだ願いを穢されていない。ならば自分が叶える。
「廊下でイチャつくな」
不機嫌そうな声が飛ぶ。いつの間にかドアが開いて、中でレーレがしかめっ面をしている。この近代的なドアはスライド式で、音も比較的静かなのだ。リーラも慰めるのに夢中になっていた。
「レーレ……言葉は選びたまえよ」
「別に、間違ってないだろ。疑われたくないなら、早く来い」
リーラはやれやれと肩をすくめ、恥ずかしそうに赤くした顔を俯かせる蝶子と、部屋に入った。レーレはじっと彼女を観察する。見られる事には慣れている蝶子だったが、なんだかいたたまれない気分だった。彼は事故の影響か、視力の低下が他より著しい。だから結果的に、睨むような視線になってしまう。
「で、新人なんだろ? 椅子に座れ」
「あ……はい」
「例のドイツのテンシだ。それより、先に自己紹介じゃないか?」
「ふぅん。俺はレーレだ。呼び方は好きにしていい。ここのテンシたちの面倒と治療をしてる」
「治療って、怪我をしている人がいるんですか?」
「いや、テンシから人間に戻すための治療だ」
「も、戻れるんですか⁈」
レーレはその反応に、リーラへ「説明無しか」と面倒くさそうな視線を向ける。客間で説明しても良かったが、専門的な話ができるのは彼だけ。実際に担当している人物と対面しながらの方が、話が早いのだ。2人は長い付き合いだ。だから視線で理解したレーレは、仕方なさそうにため息を吐く。
「確証はない。ほとんど実験に近い状態だ。なにせ、テンシは人智を超える。まあ……もちろん、戻ったやつは居るが」
それでも「完全に」というのは、本当に1人や2人程度。生活に支障はないが、どこかしら違和感を持った状態になる事が多い。リーラが定期的に様子を見ているが、それでも皆、人間に戻れた生活に満足している。
「これを聞いても、戻りたいか」
「はい。これ以上、誰かを犠牲にしたくないんです」
今は一時的に喉の渇きはなくなっている。だからこそまた襲ってくるだろう飢えと、衝動に駆られるあの感覚が恐ろしい。
「だがチョウコ君、戻れたら元の体に戻ってしまうよ」
「元?」
「僕、体が弱くて、病気がちだったんです。アレルギーも多くて……たとえば、1番嫌だったのは、太陽アレルギー」
レーレは驚いたように暗い目を丸くし「ふぅん」と呟く。太陽アレルギーの症状は、少し肌に痒みを感じる程度から、太陽光を浴びれば水ぶくれなどの炎症を起こす重症と、差が激しい。そして世界的に見ても患者が少ないため、根本的な原因や治療法などは明確にない。
他にも覚えている症状を聞き、レーレは改めてじっくり蝶子の体を見つめた。まだ20になって間もないだろうに、ずいぶんと苦労している。年齢にしては細い体も、スタイルがいいと言うよりは痩せすぎと思えるくらいだ。
「まあ……時間はかかるが、そういうのは大丈夫だ」
「大丈夫って?」
「俺なら、太陽アレルギーも治せる」
「えっ!」
そんな事を表情も変えず堂々と言う医者なんて、今までいなかった。それもそうだ。症例が少ない病気は、いくら優秀でも、できて症状の進行を遅らせる程度だ。
「その代わり、お前の体をよく診させてもらう」
「は、はい、構いません」
「だったら検査するぞ」
「一旦ワタシは席を外すよ。レーレ、何かあったら呼びたまえ」
精密な検査をするなら、患者と医者以外は必要ない。それにちょうど、連絡したい相手もいる。相手はドイツの狩人である、ギャレン。吸血鬼事件を連絡してきた彼に、蝶子を保護したと伝えなければならない。
蝶子はレーレに任せ、リーラは部屋から出る。と言ってもどこか遠くには行かず、ドア横の壁に背中を預けた。
取り出したスマホで、ドイツの屋敷に通話をかける。受話器を取ったのは、ちょうど良くギャレンだった。日本では夕方の今、ドイツでは朝。この時間帯はおそらく、ゾネの散歩に付き合ったあとだろう。
「やあギャレン、おはよう。朝早くからすまない」
『いいえ、おはようございますリーラ様。如何なさいなしたか?』
「件のテンシだが、日本で保護する事になった」
『保護……という事は、敵意は無しと』
「ああ。マスターへの報告は、ワタシの方でしておこう」
『かしこまりました』
「あと一つ、来週、そっちへ帰ろうと思う」
『え、帰ってこられるのですか? もちろん嬉しいのですが、リーラ様にしては急な──帰る⁈』
驚いているギャレンの言葉を、元気な声が覆い隠した。すぐに「静かにしろ!」と、声をギャレンが嗜める。後ろから聞こえた注意された声は、ゾネのもの。リーラはクツクツと可笑しそうに笑い、彼にも聞こえるようギャレンにスピーカーに変えてもらった。
「子犬、元気だったかな?」
『元気、いい子! リーラ、帰る⁈』
「ああ。だが、ただ遊びに帰るんじゃない。いいかい2人とも、良くお聞き。ゾネは夢の天使と名乗るもの、ギャレンはべギーと名乗る占い師について調査を頼む。大天使の核を入手していたから、大元と関わっているだろう」
2人はその名前の両方に反応を示した。これまで相手にした数人のテンシが、口を揃えてその名前を言ったのだ。情報収集を得意とする狩人と共に、その名前を使う人物や天使を捜索中だと言う。
『見つけ次第、すぐに処分しますか?』
「いいや、調査だけでいい。ワタシが相手する」
数秒の間。受話器の向こうで、ゾネとギャレンが驚いて目を合わせているのが分かる。これは、リーラにとって個人的な意味がある。核を所持している天使から、大元となる人物の居場所を聞き出したかった。彼に会うのが、リーラにとってテンシ狩りをしている理由の、大きな一つでもあるのだから。
するとギャレンは何かを悟ったのか、そこには触れず、すぐに飛行機の手配をすると言ってくれた。
「言葉に甘えよう。ゾネ、いい子にね。リーベを連れて行くから、仲良くしておくれ」
『リーベ……ん、分かった! 待つ!』
受話器から離れたのか、遠くの方でゾネが嬉しそうにはしゃぐ声が聞こえる。ギャレンが仕方なさそうに「暴れるな」と注意するのを最後に、リーラから通話を切った。
医務室では、ほぼ全ての検査を終えていた。レーレは蝶子から抜き取った血を調べている。元々、彼女は「AB型Rh(-)」という珍しい血液型だった。輸血などに苦労した事だろう。
今、蝶子の体は不思議な事が起きていた。細胞が活性化し、傷の治りが異常に早い。まるでリーラの血と似ている。彼女までとはいかないが、ほぼ不死身と言ってもいい体だ。
レーレはテンシが起こした事故によって、天才的な頭脳を手に入れたものの、ただの人間。寿命がある彼にとっては「人間に戻るのは勿体無い」状態だ。
「これが最後だ。本当に元に戻っていいんだな? 吸血衝動さえ抑えれば、このまま普通に生活するのも手だ。その方法はリーラが知ってる。アイツの知り合いに吸血鬼がいるからな」
「それでも、戻りたいです」
「戻っても、さっき言ったように後遺症がある場合がある。何年かかるかも分からない」
「構いません」
確かに生きたいと願った。死にたくないと願った。しかしそれは不死身になりたいのではなく、人間として、限りある人生を歳を取りながら歩いていきたいという意味だった。蝶子にとっては、それすらも望めない体だった。だからこんなふうに、強制的な生は嫌だった。
もちろん死ぬ気はない。もう生きると決めた。罪を犯した事には変わりないから、罰は受ける。だがそれでも、もう後ろ向きにはならない。なるべきではないんだ。生きたいと叫ぶこの本能に気付いたから。
彼女は小さく「それに」と付け加える。
「この体、昼間は眠いんです。でも大体推しのイベントは昼間にあるんです。せっかく行ける体になったのに、これじゃあ生殺しです……!」
「饒舌になったと思ったら理由それか」
そう言いながら、レーレは珍しくふっと笑った。そしてどこかイタズラげに、にやっとした笑みを浮かべる。
「いいだろう。お前の担当医になってやる。お前の体は、リーラの次に興味深い」
「リーラさん程よい肉付きですもんね」
「そーいう意味じゃない。顔はいいが」
「分かみが深いです。それにちょっとお茶目な所がギャップですね。ほんと、顔がいい……!」
「お前相当だな」
「仲良くなったみたいだね」
リーラはドアにもたれて可笑しそうに笑っている。ノックはしたが、会話が盛り上がっていたようで返事がなかった。どこから聞かれていたのかと、赤くした顔を固める蝶子の隣に、腰を下ろす。
「お前は面白いのに好かれるな」
「光栄だよ。さあ、詳しい話を頼むよ、ドクター?」
「吸血拒否による、栄養不足がある。衝動はそのせいだ。少しでもいいから血を取り込め。お前の食事でもあるんだ」
「え、じゃあ今平気なのは?」
「リーラの血を飲んだだろ」
覚えがない蝶子は目をパチクリさせる。リーラはそこで初めて、飲ませたコーヒーに少量の血を混ぜたのを伝えた。蝶子はあの時、確かにコーヒーを飲んでから、欲求がパタリと止んでいると気付く。しかしこんな長時間、そんな少量でどうして済んでいるのか。
「ワタシは悪魔だがハーフで、血は少し特殊でね。テンシを浄化できるから、保護の子たちの治療にも使えるんだよ。どうやら、キミの血とも相性がいいみたいだ」
正直相性は、どのテンシよりも良かった。2人の血は溶け合いやすい。そしてリーラの血が彼女の体に巡り、浄化する。テンシの体は様々だが、蝶子が持つテンシの細胞は血を主体としていて、血液さえ浄化すれば、人間に戻る可能性が高い。
他のテンシは、リーラの血から生み出した薬を投薬している。だが蝶子の場合は、血そのものを体内に取り込む方が手っ取り早い。吸血衝動も抑えられて一石二鳥だろう。最低でも、日に一回はリーラの血を取り込む必要があるが。
「チョウコ君、一つ、提案をしてもいいだろうか。キミは保護対象者だから、皆と同じようにここで過ごす事ができる。だが……良ければワタシの屋敷に招きたい」
「へっ? そ、それは一緒に過ごすという?」
「ああ。基本的に教会に来るが、仕事の関係上、来られない時もある。だが屋敷に居れば、吸血が保障される。直接の方が、衝動も抑えられるだろう」
リーラは視線でレーレに「それでいいか」と問いかける。レーレは少し驚いたような、意外そうな表情をした。別に、点滴や取っておいたものを飲むという選択肢もある。衝動だって、間接的にも抑えられた。リーラもそれを知っているはずなのに。
しかしレーレは何も言わずに頷いた。他のテンシはともかく、蝶子は症状も安定しているから、どこで過ごしても問題はないだろう。
「まあ、定期的に身体検査をするから、呼んだら来い」
「だそうだ。担当医から許可はもらったが、キミはどうかな?」
「お、推しと同じ空間で生活していいんですかっ?」
「ははは、それは同意をみなしても?」
「ご迷惑じゃなければ……!」
可笑しそうにクスクス笑うリーラの顔をレーレは物珍しそうに眺め、まあいいかと胸の中で呟く。その他生活面で注意する事などを説明し、念のためメモにしたのを渡して解散となった。
教会では、小さな子たちのオヤツの時間となっていた。リーベも混ざって、一緒にクッキーを頬張っている。リーラたちが顔を見せると、ちょうど食べ終わったのかテーブルから立ち上がり、2人の元に駆け寄ってきた。
「おかえり、リーラ、蝶子! 蝶子の体、大丈夫だったか?」
「ああ、何事も無かったよ」
「心配してくれてありがとう」
リーベは頭を撫でられ、嬉しそうにしながら蝶子と手を繋いだ。向こうに戻れば、そろそろ夕食の時間だ。それを訴えるように、リーベの腹の虫がクゥクゥと鳴く。
大人と一緒に、子供の世話を手伝っていた天も、もうそろそろ帰らないとと戻ってきた。
「蝶子ちゃんもここで過ごすの?」
「いや、彼女は屋敷の方で暮らす事になったよ。みんなと違って薬じゃなく、血を直接取り込む必要がありそうでね」
天は驚いたあと、少し何かを考えて、面白そうに「へえ?」と呟いた。それを聞いたリーベは、嬉しさに瞳を黄色に輝かせる。
「一緒にいられるのかっ?」
「うん、そうみたい。よろしくね」
「やった!」
「リーベにとって、いいお姉さんだね」
「えへへ」
「さあ帰ろうか。みんな、またね。今度はお土産を持って来るよ」
来た時と同じクローゼットを通り、店の客間に出た。そういうものだと理解したが、やはり不思議な感覚だと、蝶子は扉の中の黒い霧を振り返る。
振り子時計が午後6時を示して、ボーンボーンと低い音を鳴らす。外は太陽がほとんど顔を隠し、鮮やかな黄昏だ。
「ねえリーラ、送ってってよ」
「ん? ああ、構わないよ。じゃあリーベ、チョウコ君に屋敷の部屋を案内してあげてくれ。頼めるね?」
リーラは鍵を小さな白い手に渡し、天と一緒に店の外へ出た。「送っていけ」なんて要件は少し珍しい。店が見えなくなるまで離れた頃、天が口を開く。
「蝶子ちゃんさ、いい子だね」
「ああ、そうだね?」
「リーラのタイプでしょ」
突拍子ない言葉に、リーラは喉を詰まらせて咳き込んだ。見送りを頼んだのはこれを言うためかと、むせながら理解する。天はニヤニヤと、してやったりな顔だ。
「キミにワタシの好みの話なんて、した覚えはないが」
「何年一緒に居ると思ってるのさ。じゃあどんなのが好みか、言ってやろうか。可愛くて、素直で、いい子。で、一途で健気。ぴったりじゃん」
「そんな子、たくさん居るだろう?」
「じゃあなんで屋敷で過ごすのさ。血だって採血したのを飲めばいいし。特別にしてる理由、他にある?」
痛いところを突かれた。レーレに突っ込まれなかったから油断していたが……。
普段からよくからかっているから、天は今日は勝ちだと、楽しそうにしている。これは何を言っても、言い訳として処理されそうだ。まあ、誰も居ないしいいかと、リーラは大きくため息を吐きながら、葉巻に火をつける。
「……そうだね、負けたよ。私欲さ。ワタシが傍に置きたいだけだ」
「やっぱり! いいじゃん、2人両想いだよ。蝶子ちゃん喜ぶだろうなぁ」
「言う気はないよ?」
当然のように言われ、天はそれまで乙女のようにキャッキャとしていたが「え」と固まった。
「当たり前だ。ワタシは狩人。こんな仕事、いつ死ぬか分からない。危険な目に遭わせるかもしれないからね」
「死なないじゃん」
「保証はない」
「……なんで、いいじゃん。言うだけなら」
「独りにしない責任が取れない。ワタシはこの仕事をしている限り、恋人は作る気ないよ」
リーラは誰よりも、遺されるというのがどういう事か、知っている。大事な存在と約束をし、それが叶わない。それはどうしようもなく、遺された者に黒く重たいものを植え付ける。それをしたくない。しないという自信がない。ただの性欲を満たすための相手じゃないのだ。
天は小さく顔をしかめながら「弱虫」と呟いた。リーラはそれにカラカラ笑い、葉巻の煙を吸う。
体が冷たくなる。痛みが少しずつ和らぐ。だが麻酔に依存しても、どうしても治せない痛みはある。それが、彼女を永遠に縛る。
「そうだよ、ワタシは弱虫だ。今更知ったのかね」
天は幼児がわがままを嗜められたような、むすっとした顔をする。まるで今にも泣きそうな怒り顔だ。代わりに、リーラはいつもの笑顔だ。
「キミがそんな顔をしなくてもいいんだよ」
「……別に、してないし」
「そうかい」
「…………お前が幸せになっても、いいじゃん」
「ワタシは幸せだよ」
「そうじゃなくて、もっとさ、私たちを頼れって言ってんの。何のために友達なのさ」
足が止まる。天が優牙と経営し、暮らしている『桜堂』に着いた。天の声はぐずったように小さい。リーラは彼の肩に伸びた亜麻色の髪を撫でる。
「なら、キミに頼み事だ」
「何」
「居なくならないでくれ」
天は空色の目を唖然と瞬かせ、ぎゅっと眉間に皺を寄せた。そういう事じゃない。そう言いたくて口を開いたが、そう願ったリーラの微笑みがいつもよりも淡く、言葉は泡沫に消える。
「天? 帰ってきたのか、おかえり」
店の扉を、優牙が開ける。2人の様子がいつもと違く、彼は首をかしげた。天は優牙に不服そうに小さく「ただいま」と言い、店の奥に帰ってしまった。
「ははは、怒らせたかな」
そう困ったように笑うリーラを、優牙は透き通る茶色の瞳で見つめた。「少し待っていてくれ」と店に戻り、手提げ袋を彼女に渡す。
「新作のスイーツなんだ。試食してほしい」
「ありがとう、いただくよ」
またじっと見つめられ、リーラは不思議そうに片眉を上げた。葉巻の香りが、彼女を隠すように濃く漂っている。
「大丈夫か?」
「? ああ、もちろん。ワタシは強いからね」
「強いのは知ってる。だから心配なんだ」
リーラの細い目がキョトンと点になる。そして大きく笑った。
「もしダメになったら、キミのご飯を食べに来るよ。暖かくて、美味しいからね」
リーラは可笑しそうに笑いながら、背中を向けて手を振る。小さく鼻歌が聞こえた。
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