第6章242話:vsナナバール

ナナバールの鬼気迫ききせまる突撃。


そこに。


エドゥアルトとフランカが立ちはだかる。


「通しません!」


むかちます!」


エドゥアルトとフランカが宣言する。


エドゥアルトが剣を構える。


フランカがバトルアックスを構える。


それぞれの得物えものを構えながら、ナナバールの進路をはばもうとする。


退けェエエエエエエッ!!!」


ナナバールの斬撃。


速い。


しかしエドゥアルトは、なんなくかわした。


ナナバールがけんを、今度はフランカに向けて放つ。


なめらかで素早すばやい斬撃だったが、フランカはバトルアックスのがらで斬撃を受け止める。


「くっ!」


ナナバールが歯噛はがみする。


既にエドゥアルトとフランカはバフポーションを飲んでいるため、基礎ステータスが全体的に向上している。


猛将もうしょうナナバールを相手にも、互角に立ち向かえるはずだ。


「邪魔をするなァアアアアアッ!!」


ナナバールの剛剣ごうけんが炸裂する。


エドゥアルトがいなしつつ反撃を放つ……が、ナナバールは剣をぶちあてて弾く。


続いてフランカの豪快な斬撃。


しかしナナバールは避けながら、回転斬かいてんぎりを放つ。


フランカは紙一重でなんとか回避した。


フランカの髪が切られ、はらりと髪がちゅうを舞う。


「ルゥゥチィルゥウウウウ!! 俺と一騎打いっきうちで戦えッッ! 数に頼るな卑怯者ひきょうものォォォオオッ!!」


「数に頼るな? 数でしてきたジルフィンドのしょうがおっしゃることですの?」


「黙れェエエエエッ!!」


ナナバールが激昂げっこうする。


私は、ふっ、と笑った。


「そんなに数で押されるのが嫌なら、もっと数を追加してあげますわ。シャルティア副隊長」


「はっ!」


「ホーヴァン補佐官」


「はい!」


「ナナバールを攻撃しなさい」


シャルティアさんとホーヴァンさんがうなずく。


「これで4対1ですわね。ナナバール将軍?」


と私はほくそ笑んだ。


エドゥアルト、


フランカ、


シャルティアさん、


ホーヴァンさん、


4人が得物えものを構えてナナバールに迫る。


発狂するナナバール。


「貴様アァアアアアッ!! どこまでも卑劣ひれつな……! 騎士道きしどうにもとるクズ女がァアア!!」


ナナバールは私を口汚くちぎたなくののしってくる。




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