第6章186話:銃撃開始
<ルチル視点>
静かに森を進む。
森には、やたら大きな岩石が転がる
崖のような
本来、このような地形を兵士が行軍するなんて不可能だが……
ルチル隊はアスレチック訓練でさんざん鍛えている。
「ふう……」
崖を素手で昇りきる。
後ろからは、エドゥアルトやフランカが昇ってくる。
私はさっさと崖を降りて、森の出口まで進んだ。
ここが狙撃ポイントである。
(みんながやってくるまで、ここで待機だね)
と私は思った。
待機しているあいだに、私はアイテムバッグから双眼鏡を取り出す。
この双眼鏡は、今回の戦争にあたって製作しておいたものである。
双眼鏡をのぞいて、敵の状況を確認する。
(うん。いるね、目標の敵)
この位置から見えるジルフィンド軍は、第一軍。
その後方部隊である。
まず歩兵の集団がいる。
その近くに、ジルフィンド第一軍・魔法隊が控えていた。
私が最初に始末しておきたいと思っているのは、あの
この位置からならば、容易に狙撃可能である。
――――やがて、5分後。
ルチル隊の兵士たちが全員、森の出口までやってくる。
私は告げた。
「狙撃ポイントに到着いたしましたので、魔法銃を配布いたしますわ」
私はシャルティアさんやホーヴァンさんに協力してもらい、魔法銃を兵士に渡していった。
魔法銃を渡された兵士から順次、森の出口に沿って
……100人全員に銃を渡し終えた。
私は言った。
「森の向こう、草原を
兵士たちが森の出口の向こうへと視線を向ける。
「
……400メートルほど先。
「今から、あの敵兵たちに向かって
「はっ!」
とシャルティア副隊長が返事をした。
彼女は言った。
「それでは、全員、構えッ!」
シャルティア副隊長の命令で、一斉に兵士たちが銃を構える。
銃撃については訓練で何度もおこなったため、兵士たちの構えはとてもサマになっていた。
数秒後。
シャルティア副隊長が命じた。
「
次の瞬間。
銃口が火を噴き、銃声がけたたましく響く。
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