第6章183話:挨拶
「ご挨拶どうも。わたくしはクランネル軍を指揮するルチル・ミアストーンですわ。こちらはベアール将軍」
と私は答えた。
ヒズナルは納得したようにつぶやいた。
「なるほど。ミアストーン司令官の
ミアストーン司令官とは、私の父ルーガのことである。
ヒズナルは、クランネル軍を眺めながら言った。
「それにしても、ルチル殿はなかなか面白い
「……どういうことですの?」
と私は返す。
するとヒズナルは小馬鹿にしたように笑い、言った。
「なに、ルチル殿は、とんだ
話を振られたナナバールが、
「ええ、おっしゃる通りですね。普通この状況で野戦は選択しない。ルチル殿は、軍家の生まれのようですが、どうやら兵法の基礎も知らないようだ。馬鹿な人間が上官だと、部下が可哀想です」
するとヒズナルが笑う。
「はははは! しかしルチル殿のような、愚かな
とヒズナルもナナバールも、完全に見下した様子である。
二人のニヤついた笑みに、ベアール将軍は顔をしかめた。
私は言う。
「あまり我々をナメていると、痛い目を見ますわよ?」
するとヒズナルは笑いをこらえながら、以下のように返した。
「くくく、それは楽しみだな? では、
そう告げて、ヒズナルたちは立ち去っていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます