第3章128話:冒険者科目


とはいえ、特別なことをする必要はない。


エドゥアルトたちと旅したときにやったことを、今回もやるだけである。


私はアイテム屋などを巡って準備をする。


ポーションやテントなどを「わざと」買う。


試験官に、冒険者としての準備力を見せ付けるためだ。


そして、いざ出発。


今回の魔物は、王都東の森林に生息している。


なので王都東門を出て、街道を歩き始めた。


やがて1時間ほど経つと、目的の森に到着する。


少し鬱蒼とした森だ。


魔物だけでなく獣も多く生息する。


私は注意しながら森の奥に進んでいく。


そして――――


目的の魔物を発見した。


魔蛇である。


「キシャアアアアッ!!」


戦闘体勢に入る。


この程度の魔物なら、苦戦することもない。


私は剣を引き抜いて、斬りつけた。


「シッ!!」


勢いよく斬りかかった攻撃は避けられる。


が、素早く二の剣を繰り出して追撃する。


「キシャアアアッ!!?」


さらに三手目で致命傷を与える。


呆気なく戦闘は終了した。


「これで試験は終了ですわね」


「ああ。無駄のない探索と戦闘、見事だった。君は現役の冒険者なのか?」


「いいえ。冒険者登録はしておりませんわ」


「この機会にしてみたらどうだ? 君ならば、いずれCランク冒険者も狙えると思うが」


冒険者にはS~Fまでの等級がある。


Cランク冒険者とは、大魔獣レベルの魔物を単騎討伐できる冒険者に与えられる等級だ。


それぐらいの冒険者になると貴族のお抱えだったり、王宮勤めもありえるレベルになる。


「今のところ冒険者になる予定はありません。ただ、冒険に興味がないわけではないので、検討しておきますわ」


「そうか。では、戻るとしようか」


「はい」


魔蛇の死体から、討伐の証拠を入手する。





―――――――――――

おしらせ:


以下は、作者の別作品です。

大変好評頂いている女主人公の作品なので、よろしければ、こちらもあわせてお読みください!

【追放令嬢、クラフトしながらキャンピングカーで異世界を旅します】

https://kakuyomu.jp/works/16817330658105992517

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