第3章127話:デュアラリー試験2


そうして次々とデュアラリー試験のテストをこなしていく。


確かに入試よりも難しい。


手が止まる問題もいくらかあった。


だけど、全体としては好調のままテストが進む。


次は作法実習だ。


作法実習の試験はレッスン室にて行われる。


教授が言った。


「作法実習の試験を開始します。私は貴族だからといって特別扱いしません。いや! むしろ貴族には厳しくします! 貴族が嫌いなので!」


なんだこの教授……


まあ、気にしないようにしよう。


教授の方針はどうあれ、私は最善を尽くすだけだ。


「……お手柔らかにお願いしますわ」


「うむ。では社交ダンスのテストを行い、それが終わったらテーブルマナーのテストを行います。まずダンスから」


こうして作法実習の試験が始まった。






試験が終わる。


教授は絶賛した。


「むむむむっ!! 素晴らしい! 文句のつけようがないダンスとテーブルマナーでした。これは100点をあげるしかありませんね!」


「ありがとうございます」


「でも、貴族がムカつくので減点します。98点!」


こいつ最低だ!


よくクビにならないな!?


まあでも、高得点がもらえたので良しとする。






こうして着々と試験は進み……


残すは冒険者実習のみとなった。


冒険者実習は、冒険者ギルドの監督のもと、指定された魔物を討伐してくる試験である。


今日はもう日が暮れているので、試験は明日となる。


いったん帰宅する。


そして翌日。


日曜日。


晴れ。


私は大学を訪れる。


闘技場の前で試験官と合流することになっているので、そこに向かった。


試験官と出会い、挨拶を交わした。


「本日はよろしく」


「よろしくお願い致しますわ」


「この試験においては、私は手を貸さないし指示や助言もしないので、君が思うように冒険をして、指定の魔物を狩ってくれ」


「わかりましたわ」


「では、今より試験を開始とする」


私は考える。


今回は魔物を狩るテストだが……


おそらく指定された魔物を狩ったら満点をもらえるわけではない。


途中の行動や準備なども採点に含まれるはずだ。


つまり、もうテストが始まっているのだという認識をもって、事に当たるべきだ。

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