第3章125話:デュアラリー試験申し込み


翌日。


晴れ。


大学。


私は職員棟の学生窓口を訪れた。


デュアラリー試験の申し込みをするためだ。


―――デュアラリー試験。


合格するだけで25単位が貰える試験。


つまり合格すれば、今年はもう講義に出なくても留年することはない。


(デュアラリー試験には、できれば合格しておきたいね)


体験講義は先週に終わり、今週から本格的に講義が始まっている。


今期、私は20科目を取っている。


週に20個も講義があるわけだ。


それぐらいあると、結構、時間的余裕が少なくなる。


のんびりした生活を手にしたいなら、デュアラリー試験に受かるしかない。


……私は学生窓口の職員から試験の申し込み書類を貰った。


そして【個室棟】のティールームに行って、書類をチェックする。


(ええと、デュアラリー試験の概要は……と)


私は書類を見ながら、デュアラリー試験の概要について確認した。


試験の内容はおおむね以下だ。


1:デュアラリー試験は年に2回しか受けられない。


2:10科目の総合得点で評価する。1000点中、800点以上で合格である。


3:学期末試験よりも内容が遥かに難しい。


4:受験日は申し込んだ週末の土曜日である。


(全教科8割以上の得点で合格か……なかなかシビアだね)


この合格ハードルの高さで、試験内容も難しいというのは……


基本は合格させる気がないんだろうね。


よほど優秀な人だけをパスさせる試験ということだ。


まあ、実際に受けてみないことには、どれぐらい難しいのかはピンとこない。


とりあえず受験してみよう。


私は書類を書き始める。


受験する科目は100以上の中から選べる。


私は以下の布陣で受けることにした。


1科目目:数学演習


2科目目:王国歴史学


3科目目:料理学


4科目目:一般政治学1


5科目目:冒険者実習1


6科目目:剣術実習1


7科目目:作法学1


8科目目:作法実習1


9科目目:錬金術学1


10科目目:錬金術実習1


全科目平均80点以上取らないといけないので、得意な科目だけで構成する。


うん……


なんだかいけそうな気がしてきた。


これで落としたら、もう無理ってぐらいの布陣だ。


よし。


申し込み書類を提出しにいこう。


私はティールームをあとにする。


学生窓口にいって、職員に書類を提出した。


これで申し込みは完了だ。

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