第3章92話:辺境伯の娘


約一ヵ月後――――


合格発表の日。


私は大学の庭で張り出される受験番号を確認した。


無事、番号があった。


合格だ。


ちなみにフランカも合格である。


これで晴れて来月から大学へ入学だ。





私は実家へ報告するために、いったん公爵領へ戻ることにした。


高級馬車へ乗って、街道を走る。


このとき、なんと山賊に襲撃された。


まあ、返り討ちにしたが。


私とエドゥアルトが共闘して、10人ほど斬り殺した。


エドゥアルトはかなり強くなっていた。


訓練の賜物だね。





公爵領に帰ると、一週間ほど公爵邸に滞在することになった。


その際、執務室にて、私は取り巻きになる女性を紹介された。


「私は辺境伯の娘、マキ・フォレステールです。よろしくお願いします」


恭しく辞儀をするマキ。


彼女は辺境伯のご令嬢だ。


ちなみに同期。


辺境伯というのは侯爵と互角の地位。


たしかルチルの取り巻きの中では一番身分が高かったはず。


私に突っかかってくる者がいたら、マキが率先して牽制する役目だ。


ゲームでもそんな感じだったし。


(それにしても、そろそろ転生して115年か。いろいろ奔走した気がするけど……)


今のところ順調、かな?


このまま順調な日々が続けばいい。


私は心からそう願った。



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