第2章42話:すごいアイテムバッグ



野草やキノコを採取しながら森を進み続ける。


思ったより、食べられる食材が多い。


ひょっとすると昨日よりも豪勢な夕飯になるかもしれない。


さらに、魔物も大型のものが出現するようになる。


ウルフやイノシシ型のモンスターである。


ただ、私たち三人の敵ではない。


サクサクと倒すことができた。


しかし問題は解体である。


「倒した魔物をいちいち解体するのは、時間がもったいないですわね」


私が肩をすくめて言った。


ホーンラビットに比べるとウルフや猪魔はサイズがデカい。


解体に時間がかかる。


なので、いちいち解体作業を行っていると一向に先に進めない状態となるのだ。


「どうされますか?」


エドゥアルトが聞いてきた。


私が答えた。


「とりあえず私のアイテムボック――――アイテムバッグに入れておきましょう。大容量のバッグですから大丈夫です」


特に異論は出なかった。


なので、倒した魔物は解体せずにそのまま私のバッグに入れることになった。


そうしてしばらく歩き続ける。


ウルフやイノシシたちの討伐数がどんどん増えていく。


エドゥアルトもフランカもかなり強い。


魔物とエンカウントしても10秒と経たずに瞬殺してしまう。


そろそろ30体も倒したのではないかと思ったとき、フランカが言ってくる。


「すごいアイテムバッグですね。ひょっとして無限に入るんじゃないですか?」


「ぎくっ……そ、そんなバッグあるわけないですわ」


「ふふ。冗談ですよ。良質なバッグをお持ちで、うらやましいです」


あ、危ない。


あんまり無制限に収納しまくるのも良くないかもしれないね。


何も考えずに収納してたら、いつか怪しまれるだろう。


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