第29話 サスマタ部隊

「玉子さん‼️何をやってんです‼️

権田川先生を離しさない❗️

死んじゃうでしょ‼️」


サスマタを持ってガリ勉校長は叫んだ。


玉子は正気を取り戻した。

(あれ??こいつ、熊じゃない。

人間だったのか?やべーぞ!)


玉子は締め上げていた腕を解いた。


他の教員達は権田川を頬を叩いて、

「先生ーー!しっかりしてください!

わかりますかーー⁉️」

保健室の先生なんかAEDを持ってきちゃってる。


「ぶぼっーーうーーっ。

げげぐぅーーっ!」

人間とは思えないうめき声をあげて、

権田川先生は気がついた。


「よかったー。死んだのかと思って、

保健室に勤めて、初めての死人との遭遇、

興奮しちゃうところでしたわ。」

保健室の養護教諭は異常事態に異常になっている。


「生徒達が死んでいる人がいるって言うのは

権田川先生だったんですか?

暴漢はこのおばさんなんですか?」


「まあ、まあ、先生方落ち着きましょう。

玉子さん、一体何があったんです?」

ガリ勉校長は聞いた。


「いやさ、昨日寝てなくてよ。つい、居眠りしてたんだな。そしたらよ、熊の鼻息で目が覚めたんだよ。熊のやろう、手を合わせてるじゃねてか、こいつ、あたいをご飯にしようといただきますしてやがんな?

畜生のくせに。喰われてたまるかってんで

締め上げてやったのさ。」


(確かに権田川先生を熊に間違えるのも無理はないような、、。

しかし、生徒が死んでるって言う人物はもしかして玉子さん、、。

ああ、どうして次々とやらかすんですか。)

ガリ勉校長は頭が痛くなった。


「とにかく、権田川先生は保健室へ。

そして、教頭先生は生徒達を落ち着かせて

話を聞いてください。

玉子さん、あなたは私と一緒に校長室に来なさい!」


「えっ?なんでだよ?居眠りしたくらいで校長室へ呼び出されんのかよー。

いったい、全体どーなってんだよ、

この学校はよぅー。」


(玉子さん、あのね、色んな意味で大事になつまてんのよ。

しかし、なんで居眠りしてるだけで

権田川先生殺そうとするかなぁ、、。

あー、だめだ。僕にはこの人を教育する自信が無くなった、、。

あっそうだ!こんな時は助けを呼べばいいんだ!)

ガリ勉校長は玉子と校長室へ向かう廊下を歩きながら妙案を思いついたのだった。




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