第2章 出会いと再会 42

「ではこちらでお掛けになってお待ちくださいませ」案内担当


「あの…どれくらいかかるんですか?」彰人


「ドレスをお選び頂くところからになりますので15分は必ずかかってくるかと思われます」案内担当


「分かりました。 ありがとうございます」彰人


「また終わりましたらお声がけさせていただきますので」案内担当


「はい、よろしくお願いします」彰人


あれから日和と光司は専用ブースに案内されると先に光司の方から試着が始められ候補の4着を順番に着ていき最終日和が“1番マシ”だと言った最初の黒の蝶ネクタイの衣装に決まった。


それから日和がドレスを決める番になり、候補に上がった6着を試着することになった。


光司が試着ルームの仕切りの前でしばらく待っているとようやく仕切りのカーテンが担当の手で勢い良く開かれると光司は思わず息を飲んだ。


それはボリュームのあるプリンセスラインのシルエットが印象的な真っ白のウエディングドレスだった。


「いかがですか? 上がシンプルでスッキリとしている分、下にボリュームを持たせていてふんわりとしたレースがとても華やかなデザインになっています」担当


あまりの美しさに言葉に出来ない光司は担当の説明に軽く相槌あいづちをすることしか出来なかったがその間も日和はとくに表情を変えないまま話を聞いていた。


「次をお願いします」日和


「はい、かしこまりました」担当


それから日和は様々なドレスを次々に試着しては見せてを繰り返していった。


そしてようやく6着目のドレスを試着する頃にはさすがの日和も徐々に疲れを見せていた。


「こちらが最後のドレスになります。 繊細なレース生地がふんだんに使われたこちらのドレスはAラインのシルエットとレースの長袖がとても上品で人気の高い1着でございます」担当

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