第2章 出会いと再会 41
その頃、来月のクリスマスに控えた結婚式の打ち合わせのため日和と光司とその父の剛三は担当の人も交えて当日出す料理や式のコンセプトや引き出物など政略結婚とは誰も思わないくらいに細かく内容を決めていった。
「では次に当日の衣装選びになりますが、旦那様と奥様は今のところご希望のデザインやブランドなどはございましたでしょうか?」担当
「いえ、希望はありません…」日和
「そうですか…旦那様は?」担当
「着れれば何でも」光司
「あぁ…かしこまりました…。 では最近人気のあるものをこちらで何着か見繕わせて頂きますのでご試着お願いします」担当
日和と光司はそれぞれ小さく頷くと担当は早速候補の衣装選びに取りかかった。
すると途端に誰かの携帯の着信音が聞こえてくるとその携帯の持ち主は剛三だった。
「あっ、すまん…どうした?」剛三
電話に出た剛三はその場から一旦離れて行くと気づけば日和と光司はその空間で二人だけの状態になってしまっていた。
特に話すこともなかったが、何となく光司から口を開いた。
「疲れたな」光司
「そうね。 さすがになんの思い入れもない結婚式の段取りをするのは苦労するわ」日和
互いに顔を合わすことなく会話を終えると少しして担当が奥からこちらへ戻ってきた。
「すみません、お待たせしました! ご準備整いましたのでご案内致します」担当
それから日和と光司は担当に案内されるままついて行くと途中光司のズボンのポケットに入っていた携帯のブザーが鳴った。
少し立ち止まって画面を確認するとそれは剛三からのメッセージだった。
それはさっきの電話で仕事の急用が入ってしまったので先に帰るという内容だった。
既読だけ付けて画面を閉じると光司はすぐに日和の後を追った。
同じ頃、彰人は璃子に連れられてブライダルフェアが行われているホテルに入ったあと、彰人は待合室に案内されていた。
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