第3話 何故「Art(アート)」が膨張しているというのか?

(2)



 「Art(アート)」は現在、地球上に生きる人類の共通認識(コモン)になりつつある。なりつつあると書いているのは、それは現在も「Art(アート)」は膨張していると言いたいからである。


 膨張するとはどういう事だろうか?

 

 勿論、「Art(アート)」とはガス、水素と言った気体でないという事は少なくとも何となく多くの人は分かっている筈だ。


 では何故「Art(アート)」が膨張しているというのか?

 それよりもそもそも論として「Art(アート)」とは何なのか?



 これは随筆家(エッセイスト)の知的麻薬に浸った頭脳が語る戯言だと聞いてもらいたい。


 つまり「Art(アート)」とは——自らをホモ・サピエンスとして個体認識する意識そのものであり、当然人類が多くの共同体と接触する機会が増えれば相互の摩擦を生むのは勿論だと思うが、やがてそれらを一つとして同化してゆこうとするホモ・サピエンスが持つ意識こそが「Art(アート)」なのだ。

 

 だから、「Art(アート)」は人類の往来が地球上で可能な現在において膨張していると言ったのだが、それでは分かりづらいし、また同化してゆこうとする意識と言われれば、まるで「Art(アート)」そのものが洗脳意識であるとも置き換えられない。

 であるのでそれについては少し注釈をしないと、これは危険思想とも言われかねないと気づいたので注釈を加えたい。


 ではどう注釈を加えるのかというと、

 それは


――「Art(アート)」とは自らを進化させようとするホモ・サピエンスとしての個体認識する意識であると。

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