第5章93話:ミノタウロス2
ミノタウロスたちの視線は私を見つめており、敵意をみなぎらせていた。
「やばっ……」
私は立ち止まり、いったん引き返そうとした。
だが、すぐに思いなおす。
(駆け抜けてしまったほうが安全だね!)
もう石橋は、あと少しで終了する。
だったら走って引き返すよりも、このまま突っ込んだほうが、むしろ無難だろう。
そう思った私は、すぐさま地を蹴って、駆け出した。
「グォオオオオオオンッ!!」
ミノタウロスが雄たけびをあげる。
私はゴレムソードを取り出した。
無事、石橋を駆け抜ける。
ちょうどその瞬間、ミノタウロスたちと激突する。
「ハァッ!!」
ゴレムソードで一番近くにいたミノタウロスを切り裂いた。
血しぶきがあがる。
「グォオオオオオオオ!!」
右からミノタウロスが斬りかかってくる。
回避して回転斬りを浴びせる。
さらにミノタウロスの肩に飛び乗り、空中をくるりと宙返りしながら飛んで、斬りかかるアクロバット。
そして着地とともに、さらに近くにいたミノタウロス2体へ斬撃を浴びせる。
あとは駆け抜けるように剣をふるって、3体のミノタウロスを血の海に沈めた。
「ふう……」
ミノタウロスの殲滅完了である。
私は深呼吸をした。
焦った。
モタついてたら石橋のうえで戦うことになっていた可能性もある。
さっさと駆け抜ける判断をして正解だった。
「今日の私、結構調子いいかも?」
頭が冴えているし、身体もよく動く。
ラストダンジョン攻略には、もってこいのコンディションだった。
「よし、一気に攻略しちゃおう!」
そう思い、私はミノタウロスの死体を回収したあと、奥の通路へと進むのだった。
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