第1章14話:お風呂と火魔石
こうしてルリアさんはステーキを完食し――――
夕食後、精霊界へと帰っていった。
私は、夕食のあと、お風呂に入った。
お風呂は2階に作ってある。
かなり広い浴場だ。
正面の壁一面を窓ガラスにしてある。
外の景色が、この大きな窓から眺められるのだ。
(さて……まずは風呂を沸かさないといけないわけだけど)
無人島なので、このお風呂は、一般的なお風呂とは違う。
電気や給湯設備は備わっていない。
ではどうすれば風呂を沸かせられるのか?
実は、女神さまがくれた資材の中に火魔石が含まれていたので、回収していた。
そしてさっき、ルリアさんから魔石の使い方について教わったんだよね。
――――火魔石は、魔力を注ぎ込めば、熱が発生する。
その熱量もコントロールが可能である。
以上の特性を活かせば、お風呂を沸かせることも可能だろう。
私はさっそくやってみる。
まず、湯舟に水を張る。
湖から採取してきた水を入れることにした。
もちろん滅菌魔法で浄化した清潔な水である。
次に、火魔石に魔力を込める。
これはスキル石を使ったときの要領でいいらしい。
だいたい風呂の温度が39度ぐらいになるように念じて、魔力を込めると、火魔石を風呂の水に放り込んだ。
そのまま待機してみる。
20分後。
風呂を確認してみると湯気が立っていた。
風呂水に手を突っ込んでみると、ちょうどいい温度だ。
「よし、うまくいったね!」
風呂が沸かせたので、私はさっそくお風呂に入ることにした。
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