第1章4話:家の中



家は、私がイメージしたとおりの内装だった。


―――まず1階。


居間。


キッチン。


客間。


トイレ。


物置。


―――そして2階。


寝室。


お風呂。


空き部屋が二つ。


もちろん新築なので、以上の部屋は全て真新しい。


素晴らしいね。


無人島にある私邸。


優雅すぎるシチュエーションだ。


こんな場所で暮らしてみたかったんだよね。


今日からここが私のホームだ。


「ふー」


私は感極まった心地のまま、ベッドに寝転んだ。


ここは2階の寝室。


テーブル。


サイドテーブル。


ベッド。


マット。


……などなど、簡単な家具だけを設置した部屋である。


「幸せ……」


ふかふかのベッドに包まれる。


どんどん気が抜けていく。


とろんとまぶたが落ちてきて、静かに目を閉じる。


やがて、眠りの園へと落ちていった。





ちりん、ちりん。


呼び鈴の鳴る音がする。


「ん……」


ベッドから上体を起こす。


すっかり眠っていたらしい。


ちりん、ちりん。


呼び鈴。


誰か来たのだろうか?


……いや、誰?


ここ無人島だよね?


人がいるわけないと思うのだけど。

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