Episode2 初めての討伐

いや、落ち着け。まずは状況を整理しよう。一つ分かったことは、俺は異世界転生したことだ。

もう一つは、この世界での名前は、バイアス•ゼロライオットということだ。多分、異世界にきてまずやるべきことは、金を稼いで生活をきちんと送れるようにすることだ。金がないと、飯が食えないからな。幸い、俺は剣を持っているし、今日から新人討伐者として登録もされている。このくらいの準備がされているんだ。依頼を受注して、金を稼ぐことくらいはできるだろう。

ということで、まず俺は起こしてきたやつと一緒にギルドへ行った。

「やぁ、君が新入りのバイアス•ゼロライオット君と、ゲオルグ•ルージェットかい?」

「はい。」「はい!」

俺はそう答えた。

あ、今知ったけど、起こしてきた奴、ゲオルグっつうんだ。

「まずは、ようこそ。このギルドのギルドマスター、マルス•ゲルムンドだ。よろしく。」

「よろしくお願いします。」「よろしくお願いします!」

俺は、異世界にきた戸惑いを抑えつつ、やる気に満ちていそうな顔でそう言った。

ゲオルグは、心の底から情熱的そうだが。

「早速だが、君たちにおすすめの討伐をしてもらう。この紙を受付まで持っていき、受注して挑んでくれ。」

ギルドマスターにそう言われ、言われた通りにして、初めて討伐に挑んだ。

「んじゃ、頑張れよ!俺も初めての討伐、成功させてくるから!」

なんか少しディスられた気がするけど、ゲオルグ、いい奴だなぁ。

俺は、討伐する対象がいる区域に降り立ち、早速探索を始めた。道中のモンスターは案外すんなりとカタがついた。

1時間くらい経ったとき、俺は今までのモンスターの倍以上の圧が背後からおそってきた。まさか、俺が倒そうとしてるやつか?

後ろを向いてみると、予想的中。今回のターゲットが近くにいた。

「グルァァァァァァァ!」

そのモンスターは声を荒げて襲ってきた。

俺は剣でなんとか攻撃を防いだ。しかし、道中にいたモンスターとの闘いで体力が少し消耗されていて、状況はこっちの方が不利だ。

早く倒さないと!

俺は攻撃をかわし、腹になんとか傷を入れた。

「グルアァァァァァァァァァァァ!」

あいつ、荒ぶっていやがる!


ドゴォン!



あっぶね!こいつ、ビームも撃ってきやがる!

「ッ!」

チッ!さっきのビームでかすったか!少し肉がえぐられた!モロに食らったらかなりヤバいな。そう思うとなかなか近づけねぇ。接近して攻撃はリスクが高いし、攻撃しないと倒せない。くそッ!こうなったら、道中で身につけた新技をお見舞いしてやる!

「ウェーブスラッシュ!」

俺は首めがけて放った。ビームをかいくぐり、見事命中した。首が切られていて、もう脈はない。

俺は、初めてのモンスター討伐を達成できた。



俺はギルドに帰還し、成功報告をギルドマスターにした。

「初めての討伐、おめでとう!今後ともよろしく!」

ギルドマスターに祝福され、俺はこの異世界で生き抜くことにした。

でも、こんな大変だなんて•••なんか、この世界、ロクなことがなさそうだな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る