第47話 潜入!!魔法少女ティアオルガン

私の名前は柊メメ。


人間の名前はそれで、夜の私はもう一つの名前がある。



悪の組織が開発するバイオテクノロジーの情報を探り、それを阻止す集団。



スパイシーオルガンのカテゴリに属する魔法少女、ティアオルガン。


それが私の名前だ。




今回私の与えられた任務は魔法少女の暗殺。


そのため私は、東高の制服姿で校内に潜入しているわけだ。





こんな安い制服を着るだけで侵入できるなんて高校のセキュリィティはガバガバね......


これは楽に仕事ができそうだわ。




だって私の魔法は.......



「おい、そこの君!ここで何をしている!」



「え?」



「もうホームルームの始まっている時間じゃないか!見慣れない顔だけど何年何組?早く自分の教室に」



「おりゃあ!!」



掌底を顎に打ちつける。


脳が揺れた変なオッサンは白目になり、真下に倒れた。



ふー......私としたことが油断したわ。


こんな教師に簡単に見つかってしまうなんてね。



そうか、今の時間は校舎をうろついたらマズいのか。


どおりで人気が無いと思ったわ。


しょうがない、しばらく屋上にでも行って時間を潰すとしますかね.....




...........ん?



あれは........




「は~.....かったるい授業なんてサボるに限るんだよな~...トイレ行くと言いながらそのまま授業サボっちゃおう作戦大成功だぜ!!」




........あの人間、見覚えがある。


昨日ブラックソードをさしで倒したやつだ....



まさかこんな簡単に会うことができるとは!



ふふふふふ.......


上手くいきすぎて逆に不安になってしまうくらいだわ.........うふっ♡





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〔なあ、ランス〕



「どうした?ピーロウ?」



〔ティアのやつ、本当に一人で行かせて大丈夫だったのか?〕



「.........心配なのか?」



〔ちっ、違げえから!!そういうのじゃねえって!あいつがどうなろうと知ったことじゃねえし!ただ、相手はソードに勝った奴なんだろ?ティアは戦闘向きの魔法少女じゃないから、あいつでは実力不足だと思ってな。ちょっと様子見に言ってやってもいいかなーなんて....〕



「ふっ。心配、しているじゃないか」



〔んなっ...!だからそういうのじゃ.....〕



「安心しろ、ピーロウ。ティアの魔法は知っているだろう。あいつの魔法は暗殺向きなんだ。人払いをせず、人間の状態でお互いが対峙したなら最後。仕事は一瞬で終わらせることができるだろう」



〔それは私もよく知っているよ。私が気にしているのはティアの能力についてのことじゃない。ティア自身についての問題だ〕



「ん?どういうことだ?」



〔それこそ、ランスも知っているだろう?アイツってさ......


すんごい........ドジじゃねえか.....?〕





「................」





〔成績優秀、スポーツ万能のスペックはかね揃えているが、肝心の成績はどちらも中の下、時に空回り、時に運に見放され.....そんなアイツが簡単に任務を遂行できるのかなって...〕




「...............ピーロウ?」



〔ん?どうしたランス?〕



「ここに予備の東高の制服が1着余っている」



〔.................〕



「今から東高に行ってきて、ちょっと様子を見に行ってきてくれないか?」






〔えぇ........〕

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