第9話 【祝】シリーズ100周年!!


「魔法少女を潰すって.....まさかまたあの銀行強盗をしていたあいつらと戦えっていうんじゃないだろうな?」



「ん~その解釈だと半分正解かな?」



「半分??」



待て待て、


話が全く見えてこない。



一体彼女は何を言っているんだ??



「明人君に質問です。今この世界に魔法少女は何人いるでしょうか?」



「魔法少女だと?俺が会ったのはあんたを含めて3人だが.......まさか、お前らみたいなのがほかにゴロゴロいるっていうのか??」



「『あんた』じゃない。”ミラクルピーチ”って言ったでしょう?女の子はちゃんと名前で呼ぶものよ。」



「その名前長いんだよ.....しかも偽名だろ。それ」



「この姿の時はミラクルピーチなの。略して”ピーチ”でいいから」



「.......分かったよ.....で、魔法少女は何人いるか?って話だったな。..........うーん....


10人とかか?」



適当に言ったが、もちろんそんなこと俺が知るわけがない。



「.........ところで明人君は魔法少女シリーズに興味があるかしら?」



「魔法少女シリーズ?もしかして毎週日曜日の朝にテレビでやっているアレのことか?」



「そう!それ!!」



この国では毎週日曜日の朝7時から特撮もの、戦隊もの、魔法少女ものが順番に30分づつ放送されているのが定番になっている。


俺も小学校1年生くらいまでは朝早く起きて楽しみにみていた記憶がある。


まあ、魔法少女シリーズものはおもしろくないから見ていなかったが....



「この俺が興味あるように見えるか?あんなの幼稚園とか小学校低学年が見るもんだろ?」



「あら、それは偏見な考えよ。魔法少女シリーズは明人君が思っている以上に幅広い層に人気があるんだら。女児向けだけど、そこだけに人気があると思ったら大間違いよ。アニメ視聴とグッズの売り上げの上位を占めているのは20代から40代の男の子がほとんどなんだから!!」



「成人した男を男の子扱いするな!!それはそれでシリーズものとして大丈夫なのかよ!!本来の趣旨と大きくずれている気がするが.....」



すると金髪少女は右手の親指を大きく突き出し、自信たっぷりにこう言った。



「売れればなんでもOKよ!!」



(.............)



「おかげさまで今年で魔法少女シリーズは100周年を迎えたわ!!」



「え!?そんな前から魔法少女シリーズって続いていたのか!!」




それは初耳だ。


俺が生まれる前から放送されているのは知っていたが、100年も続いているとは.....


そんなコンテンツほかにあるか??

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