第9章52話 EXTRAVAGANZA 1. 超神智領域の戦い
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
”!? 対戦依頼!? 皆、あいつの能力は――”
”心配するな、
”え……?”
トンコツたちが駆け付けてくれたのは嬉しいが、ナイアとの乱入対戦状態になってしまったら【
そうなってしまったらいくら強力なユニットが揃っていても為す術もない。
途中から駆けつけてきたトンコツたちはナイアの能力を知らないのだろう、とラビが忠告しようとしたがトンコツは『わかっている』と答えた。
『ふん、《全員跪け……いや、飛び降りて死ね》!!』
対戦依頼を承諾、ヒステリックに【支配者】の命令を叫ぶ。
これでアリス以外のこの場にいるユニットは全て《バエル-1》から飛び降り自殺する――はずだったが、
「……効かない、わ」
『は!? な、なんでっ!?』
ケイオス・ロアたちはわかる。対戦状態にない別使い魔のユニットなのだ、【支配者】の効果が及ばないのは納得できる。
しかし、今のユニットたちに通じないのには到底納得できない。
ユニットであろうとピースであろうと、
”ど、どういうこと……?”
【支配者】の力を目の当たりにしたことのあるラビもまた、目の前で起きていることが理解できないでいた。
”……やっぱり
半信半疑だったのか、安心したようにトンコツは息を吐く。
”トンコツ、これは……?”
”事前に奴のギフトは聞いてたからな。こっちも準備していたんだ”
そういいながらトンコツは後ろに立っていた自分のユニットの片割れ――シャルロットの方に視線を向ける。
シャルロットは無表情のまま、まるで人形のようにその場に立ち尽くしていた。
”あ……そうか、《
”おう。ケチってる場合じゃねーからな。とっておきの魔法をあらかじめ使っておいた”
シャルロットの能力は、無数の『眼』を扱ったものだ。
千里眼のようにクエストを跨いで各地の状況を見ることもできるし、『眼』を媒介とした攻撃・防御魔法も使うこともできる。
その中でもシャルロットの『奥の手』とも言える第三の魔法――それが、全ての『眼』を自身の身体に宿し、自らが《アルゴス》となる
《アルゴス》と化したシャルロットはトンコツの指示に従い様々な効果を持つ『
「《
ナイアの【支配者】への対抗策としてトンコツが《アルゴス》に使わせたのは、《停滞の邪眼》であった。
この魔法の効果は、『対象の状態変化を無効化する』……ゲーム的に表現するならば『
つまり、良い状態変化を受け付けなくするのと同様に、悪い状態変化も受け付けなくできるようにする魔法なのだ。
ナイアの【支配者】の効果は絶対だが、突き詰めて考えればこれは『相手の自由を奪う』という『悪い状態変化』であると言える。
ならば状態変化を固定する《停滞の邪眼》を使えば防げる――そう考えて事前に準備しておき、対戦依頼を投げると同時に《アルゴス》に発動させたのだった。
トンコツの狙い通り、【支配者】によってユニットたちは操られることはなく、自由に動けるままだ。
「……良し、10分だな。
ならば、その間頼む!」
話を聞いていたアリスがトンコツたちにそう頼む。
そして言いながら変身を解くと、そのままブランに寄りかかって脱力する。
「むー……おもいー」
「10分休ませて……そうしたら、わたしたちが次こそあいつをぶっ飛ばす」
”……どっちにしろ《停滞の邪眼》の時間ギリギリまではこっちで引きつけるつもりだ。俺たちに任せてゆっくり休んでろ。
おい、ジェーン! 聞いてたな!?”
「オッケーだよ、師匠!」
何にしても《停滞の邪眼》の効果が切れたら、最初の予想通り為す術なく【支配者】でやられることになる。
「ありすさん、こちらへどうぞ」
「ん」
「フォルテお姉しゃんたちは、シオちゃんがしっかりと守るでしゅよー!」
「かるくなったし、ぼくもまもってやる」
ブランに代わって占い師の姿をした女性――フォルテがありすとラビを抱きかかえる……抱きかかえた瞬間、フォルテが一瞬にちゃぁっとした笑みを浮かべたのをラビは見なかったことにした。
ありすは『休む』と宣言した通り、抱きかかえられたまま目を閉じてしまう。
……この状況で寝れるのか、とトンコツたちはありすの神経の図太さに呆れ返りつつも、それがジェーンたちを『信頼』してのものなのだと思い内心で感謝した。
その信頼を裏切るわけにはいかない、と決意新たにユニットたちはナイアへと立ち向かう。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
『ああ、イライラする……!!』
折角の【支配者】が全く通用しない。
ついさっきまではほぼナイアの思う通りに事が進んでいたはずなのに、ケイオス・ロアたちが乱入してきてから狂いっぱなしだ。
トンコツたちの乱入と【支配者】の無効化は極めつけだ。
――そもそも、なんでこんなにぞろぞろと急に他の奴らが来るのよ……!?
一番の謎がそれだった。
『状態変化無効』、というよりは『現在の状態で固定する』という魔法で【支配者】を一時的に無効化するというのは理屈としては納得できる。
たとえ【支配者】が通用しなくとも、『アルアジフ』があれば戦闘力という点では問題ないだろうという思いもある。
だが、唐突に他の使い魔が現れることについては理解ができない。
上空に現れた『ゲート』を見ると、突然この場所を舞台としたクエストが開始され、そして5人の使い魔が同時にクエストに挑戦した……ということになるが、それが偶然起こったこととは到底思えない。
――……アストラエアの仕業……? いや、あいつ一人でこんなことできるわけが――まさか!?
可能性としてありえるのはアストラエアがエル・アストラエア上空を舞台にしたクエストを開いた、というくらいだったが、アストラエアにそこまでの権限があるとは思えない。
そこまで考えてもう一つの可能性にナイアは思い至った。
『ゲーム』のシステムを自由に弄ることが可能、かつクエストをピンポイントで設定し、複数の使い魔にコンタクトを取って集めることができるのは、ナイアの知る限り一人しかいない。
――ゼウス……! あの野郎……裏切りやがったわね……!!
この『ゲーム』の製作者であり責任者であるゼウスであればなんでもできる。
それこそ任意の使い魔を強制的に排除することも可能なのだ――それをすると『ゲーム』の公平性と信頼を失ってしまうため、やるにしても最終手段だ。実際、
どういう経緯かはわからないが、ゼウスとアストラエアは裏で手を結んでこの状況を仕組んだのだろう。そうナイアは推測した。
その推測はほぼ正解だった。
ゼウスはアストラエアに対して『取引』を持ち掛けた。結果、アストラエアに『ある条件』を飲ませる代わりに最終決戦に介入してきたのだ。
『――まぁいいわ。あんたたち全員、皆殺しにすればそれでオッケーなのは変わりないしね』
苛立ちは消えないが、表面上だけは取り繕いナイアは言った。
そうだ、結局のところ全てを打ち倒せば解決する話なのだ。ただ倒すべき相手が少し増えただけの話である。
『ふん、「ゲーム」の勝敗自体はどうでもよかったけど、ここで一気にライバルを減らせるって考えれば悪くはないわね。
……ま、あんたたち程度じゃライバルにもならないか』
有象無象がいくら集ったところでナイアの相手にはならない。
【支配者】が通じない、という条件でおそらく現時点で『ゲーム』内でも最強のユニットの一人と言えるアリスをも追い詰めるところまでいけたのだ。
それ以外のユニットなど恐れるに足らない――ナイアはそう考えていた。
――この期に及んでも、尚ナイアは己の『過ち』に気付けないのであった。
それは『アビサル・レギオン』『アルアジフ』という強大すぎる力を持っているが故なのだが……ナイアはおそらく一生気付くことはないだろう。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
トンコツはここに来るまでのことを振り返る。
……とはいっても、そこまで複雑な経緯を経たわけでもない。
――ゼウス……この『ゲーム』の運営が直接介入してくるとはな……。クラウザーの時はだんまりだった癖に……。
ラビからの連絡を一人でずっと待っていた時、急に運営からのメッセージがやってきたのには驚かされた。
そのメッセージの内容も、『緊急クエストを発令するので、それに参加して欲しい』という個人的な内容だったことにも。
現実世界の時刻は既に深夜。ユニットの子たちも眠っている時間だ。
『ゲーム』に参加する、となれば眠ったままの子供たちも強制的にクエストへと赴くことになるのは知っていたが――『眠り病』の被害者と同じように。
まずは話を聞いてからだ、と一人マイルームへと向かった先には――
”こりゃ、どういうことだ……?”
”ふむ、やはりトンコツ氏もかね……”
マイルームへと向かったはずだったが、たどり着いたのは見たこともない空間だった。
淡く虹色に光る雲の上のような空間――トンコツのマイルームとは似ても似つかない、かといって誰かのマイルームとも思えない不思議な空間だったのだ。
そこには見知った顔が揃っていた。
”ヨーム、バトー……それにライドウの旦那か。
……ん? そっちの犬は――”
”う……”
プレイヤーリストを確認し、『タマサブロー』という名前を確認。
直接の面識はなかったがラビから話は聞いていた。
……事前に話を聞いていたから噴き出すことはなかったが、他人事じゃないなとトンコツは思いなおす。
”俺の知り合いが集められた――ってわけじゃなさそうだな”
”そうね。多分……
”……なるほどな”
バトーの言葉にトンコツはすんなり納得する。
単純にトンコツの知り合いというのであれば、もう少し顔見知りがいてもおかしくはないし初対面のタマサブローがいるのはおかしい。
”皆も運営からのメッセージをもらったのか?”
”いかにも。ぬははは、心が奮い立つのう!”
”……あんたは相変わらずだなー……”
豪快に笑うものの、おそらくは何にもわかっていないであろうライドウに呆れつつも、何事にも動じない態度には頼もしさを覚える。
……もっとも、彼のユニットはそこまで戦闘に長けているわけではないのでいざという時に頼れるかというとそうでもないのだが――それは自分も同じか、とトンコツは自嘲する。
<揃ったようだね>
と、5人の使い魔が揃ったことを見計らい、どこからか少年のような声が響いてきた。
すると彼らの目の前に、空間同様に淡い虹色の光の塊――が現れる。
<はじめまして、テストプレイヤーの皆さん。ボクの名前はゼウス――この『ゲーム』の開発責任者であり運営だ>
”! あんたが、あのゼウス……!?”
トンコツだけでなく、他の使い魔も『ゼウス』の名は知っている。
当然自己紹介するまでもなく『ゲーム』の運営であることも。
ただ、ここに集ったメンバーの中に『ゲーム』の開発や運営に関わっている者はいない。純粋な『テストプレイヤー』として参加していた彼らの中で、ゼウスと直接面識のある者はいなかった。
<早速で悪いけど、君たちに状況を説明したい>
”ふむ、緊急クエスト……と言っていた件かね。ゼウス君、理解しているとは思うが現実世界は今は真夜中――かの世界の子供たちにあまり悪影響を与えたくはない”
”そうねー。特にちっちゃい子には眠っていてほしい時間だし、お肌に悪いわー”
ここに集ったメンバーは皆自分のユニットたちを大切に思っている。
いかに『ゲーム』の都合で必要になったからといって、真夜中に『ゲーム』に参加させるのを良しとは思っていない。その点はラビと同じではある。
また、現実世界では『眠り病』で大騒ぎが起きているのだ。下手にクエストに参加して長時間かかって『新たな患者』とされては事が大きくなってしまう。そうした懸念もあるだろう。
<うん、あの世界のことももちろん把握している。
だから、これから説明する内容を聞いて、それでもいい、と判断できた人だけ参加してもらえると助かるよ>
そしてゼウスは語り始める。
アストラエアの世界の現状とヘパイストスの侵略行為。
『冥界』をはじめとした幾つもの『罠』をヘパイストスが仕掛けていたこと。
『眠り病』の正体と、犠牲者たちがピースと化して操られていること。
ジュウベェ同様にユニットの力を得たナイアとその能力。
ラビたちが間もなくヘパイストスとの最終決戦に臨むこと――そして、おそらくこのままでは負けるということ。
その上で決断を使い魔たちに迫る。
ラビを助けに向かうか否か。
<申し訳ないけど、迷う時間はあまり残されていないと思ってほしい。こちらの時間で、後一時間といったところかな>
”わかった。俺は行くぜ”
トンコツは即答した――元より、彼だけはゼウスの話を聞かずとも現地へと向かう『手段』さえあれば行くつもりだったのだ。
和芽と美々香にも、実は事前に夜中に起こすことになるかもしれない、とは言っておいてあり了承を得ている。
二人も『眠り病』解決のためならば――そして異世界で戦うことになるであろうありすたちのためならば、と覚悟を決めていた。もちろん、だからと言って徹夜は流石にしなかったが。
ゼウスがもしかしてヘパイストスの側で、使い魔を一掃するため……という罠を仕掛けている可能性は考えない。ゼウスにそんなことをするメリットが全くないからだ。
トンコツが即答したのを見て、残りの使い魔たちは顔を見合わせると頷きあう。
”ふむ……皆を夜に起こしてしまうのは忍びないが、事態が事態だ。私も参加しよう”
”そうねー。ラビちゃんには恩もあるし、何よりも『冥界』の件はあたしたちにも無関係じゃないしね”
”わたしも行くわ。ここで行かなかったら、後で海――プラムに怒られそうだしねぇ”
”ぬははははっ! 心が奮い立つのぅ!”
全員がラビの救援に向かう。
その意思を確認し、ゼウスは宣言する。
<君たちの意思は確認した。それではこれより緊急クエストを発令する>
彼がそう言うと共に、各使い魔のすぐ傍にそれぞれのユニットたちが変身した状態で召喚される。
「! 師匠、もしかして……?」
ほとんどのユニットが状況を把握できず、周りをきょろきょろと見渡したり混乱している様子だったが、ジェーンとシャルロットはすぐに理解した。
ジェーンたちが理解していることを見て、トンコツはうなずく。
”ああ。ラビたちを助けに行くぞ!”
他のユニットたちも使い魔に説明を受け、『眠り病』解決のために最後の戦いに赴くことを了承――元々現実世界の状況は皆わかっていたのだ。誰も拒否するものはいなかった。
<それでは、ボクは『ゲート』を開く準備に移ろう。
まず間違いなくクエストに参加した瞬間からヘパイストス――いや、ナイアたちとの戦闘になるだろう。準備や作戦会議は今のうちにしておいて欲しい。
それと、ここから先の案内は『彼』に任せる>
”彼?”
<
そういうとゼウスは消え、入れ替わりに小さな『龍』の姿をした使い魔・リュウセイとそのユニット……フランシーヌが現れる。彼女の影に同化するように、黒い泥のような異形のユニット・ゼラもいたのだが……誰も気付かなかった。
”はじめまして、皆さん。ボクはリュウセイ。道案内をさせてもらうよ”
そして、ゼウスから得たナイアの能力の詳細を元に作戦を考え、リュウセイの案内に従ってクエストに挑み――現在へと至る。
――リュウセイってやつはなんか胡散臭いな……。
クエストの『ゲート』を潜る時に至り、リュウセイは『自分は別動隊として動く』と言って別行動になってしまった。
今まで誰とも接触してこなかった使い魔であり、当然持っている能力も不明なため連携は難しいだろうとは思っていたので別行動になったとしてもさほど不都合はないのではあるが。
――ゼウスと通じていたようだし、何か企んでいるのか……?
――考えてもわからねぇが、とにかくラビたちをどうにかしようとしてるってわけじゃなさそうだし……放置しておくしかないか。
疑わしくは思うが、少なくとも今回の戦いにおいては『味方』……と思っておいていいだろう。さもなくば、『敵』にならないとだけ思っておけばよい。
今一番重要なのはラビを助け、ナイアを倒すことなのだ。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
――上手くいったようね、良かった……。
ラビたちがいる通路とは別の通路の片隅で様子を見ていた『アストラエア』は安堵の息を吐く。
「きゅぅ~」
――むぅ、贅沢は言えないけど、しゃべれないって不便ね……。
そこにいたのは、戦場から姿を消したはずのキューだった。
ルールームゥの作り出した人造生命であり、本来はあやめの魂を一時避難させるための器だったキューの肉体は、その役目を終えて後は朽ち果てるだけだったのだが……。
「きゅっ、きゅー」
――……まぁ仕方ないわね。身体があるだけマシだわ。
この世の肉体である『巫女アストラエア』の死によってアストラエアは身体を失った。
『新たな神の器』として造られたブランの肉体にそのまま乗り移ることはできたのだが、アストラエアはそれをせずにブランへと肉体を返した。
……きっと、その方が良い、と思ったこともあるし、ブランの肉体を奪う形になるのを忍びないと思ったのもある。
だからアストラエアは肉体を持たない『霊体』のような姿で彷徨うことしかできず、彼女が本来持つ■の権能を自在に振るうことができなかったのだが……。
あやめの魂が無事にルナホークの肉体へと戻った後、キューの抜け殻を安全な場所へと隔離。
それからキューを新たな器として利用させてもらったのだった。
前日、巫女アストラエアが死ぬ寸前に
すなわち、あやめが無事に肉体に戻れた暁にはキューの肉体を自分に譲ってほしい、というものだ。
……あやめが戻れたとしても、ルナホークがそのままナイアの手駒となって操られるという危険性は残ってはいたが、あやめも理解した上で同意してくれた。
ともあれ、無事に新しい肉体を手に入れることができたアストラエアは、『神の力』を受け継いだブランを『
事前の『取引』に従い、ゼウスがクエストの『ゲート』をアンカーの近くに展開――同じく事前に待機していたトンコツたちを送り込んだ、という流れだ。
――……でも、これで
ナイアとの件が片付いてないのは承知しているものの、この先のことについて大きな懸念ができてしまった。
以前ラビに話した通り、ゼウスこそがラビたちにとって災いを齎す存在なのではないか……そして、そのゼウスが『ゲーム』にプレイヤーとして参加しているとしたら――まだ確定したわけではないが、ほぼ決まりではないかとアストラエアは思っている。
――それでも今は……ゼウスの力を借りるしかない……! そうでなければナイアには勝てない……。
最後の最後まで他人に頼らざるを得ない我が身の不甲斐なさを嘆くが、それで状況が良くなるわけがない。
――ごめんなさい、ラビ……それにメルクリウスたち……。
――あなたたちだけが最後の希望……。
――私の……いえ、この世界の未来を、どうか守ってください……!
本来ならば祈られる対象である神が、祈りを捧げていた。
……捧げる神もなく、ただひたすらに、助けに来てくれた人々へと祈る。
アストラエアの世界を巡る長い戦い――その最終局面において、『神』の介入は全て終わった。
ここから先は『ゲーム』のプレイヤーたちと、超常の力を与えられた子供たちが全ての運命を決めるのだ。
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