第6章41話 Thirty Seconds To Inferno 5. プランZ
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
シオに投げられた『エンペルシャーク』はまずは上昇――
「……ジェットコースターみたい……」
「そう、ね……」
船内の壁にしっかりと張り付いたジュリエッタとプラム。互いにあまり顔色は良くない。
二人の感想通り、外は全く見えないが雰囲気としてはジェットコースターに似ていると言えないことはないだろう。
ただし、最初の上昇の時点で既に加速しているという点が全く異なるが。
「あー? んだおめーら、ジェットコースター苦手か?」
一方でオーキッドは余裕の表情だ。むしろ、ワクワクしていると言ってもいいくらいである。
「……目をつぶってだったら、乗れるし」
苦手だと言ってるも同然だが、負けず嫌いのジュリエッタは何とかそう返す。
ともあれ、
むしろ、安全が確保されているジェットコースターとは全く異なり、終点についてからが本番となるのだ。
ラビの心配していることはわかっている。
リスポーンしてリトライという手は使えないこともないが、おそらく時間は余り残されていないだろう――そのことをジュリエッタたちは三人とも理解していた。
『エンペルシャーク』をシオの魔法で投げ飛ばして接近、現時点で最大威力の霊装であろう主砲を当てる。
だが、それだけで倒せるかどうかはわからない――というよりも、十中八九倒せないだろう、とジュリエッタとプラムは予測している。だからこそ、船に同乗することを申し出たのだ。
「っと、そろそろくだりだぜ! 準備しな!」
オーキッドとてそれはわかっているだろう。特に、主砲は一発撃ったらそれで終わりだ。運よく『エンペルシャーク』が破損せずに残ったとしても、二発目を当てることは難しい。
主砲発射後、ムスペルヘイムへととどめを刺すための方法こそが課題となっている。
『エンペルシャーク』の外へ出た瞬間、一瞬で体力を削られてしまう熱バリアの圏内でどのようにして戦うのか……。
「わかった」
「オーキッド……
「ああ。使うタイミングは――まぁ皆適当でいいんだよな?」
「そう、ね……きっと、相談するタイミングは、ない、でしょうね……」
オーキッドの言葉に二人は頷き、
尚、『エンペルシャーク』の船内はオーキッドの望む形へと自在に変形させることが可能だ――通常の船としての機能はあるが、基本的には長期間の航海を前提とはしていないため、オーキッドの使いやすいように形を変えることが出来るのだろう。
今船内は大きな空洞となっている。舳先の方にオーキッド、および主砲のトリガーが。船尾の方まで広がる長い空洞の先に、ジュリエッタとプラムがそれぞれ移動、落下に備える。
二人が船尾方向へと移動したのを確認したオーキッドは、空洞となっていた船内に『隔壁』を二人との間に何枚も作り出す。
余り意味はないかもしれないが、少しでもムスペルヘイムの熱攻撃を防げるようにということを期待してのものだ。
ムスペルヘイムへと接近した後に攻撃するのであれば、どうあってもオーキッドよりも二人の方を頼ることになる。もちろん、オーキッドとて何もしないわけではないが。
「さぁて……それじゃ、行くぜぇぇぇぇっ!!」
放り投げられた船が頂点へと達し、今度は一転急下降を始める。
ジェットコースターのくだり、などというレベルではない。
シオの魔法によって加速された船は、超高速で眼下のムスペルヘイムへと向かって一直線に下ってゆく。
そのままほんの数秒もしないうちに『エンペルシャーク』がムスペルヘイムの頭上へと落下、至近距離から主砲を当てる――
そうなると予測されていたが、
「!? ヤロー……反撃してきやがったか!?」
偶然か、意図的か、定かではないが、迫りくる『エンペルシャーク』を迎撃するかのようにムスペルヘイムが収縮――そして再度大爆発を巻き起こしたのだ――
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
上空から落下するようにムスペルヘイムへと迫る『エンペルシャーク』を、ムスペルヘイムの爆発が迎え撃つ。
火山の噴火――それを模した全方位への広範囲爆撃、それがムスペルヘイムの攻撃の正体だ。
ドラゴン形態時にもその片鱗は見せていた。周囲の大地から無制限に溶岩を噴出させていたのを、全て『爆風』という形に変換して放つ攻撃である。
噴火の破壊力を全方位へと放つこの攻撃を防ぐ術は、おそらくユニットにはない。
完全防御を誇る《イージスの楯》であれば衝撃自体は防ぐことは可能だろう。
しかし、爆風そのものに煽られるのは防ぐことは出来ないし、同時に襲ってくる熱も防げない。また、結局楯の防げる範囲しか防げないので全てのダメージをカットすることは無理だと思われる。
故に、ムスペルヘイムの爆発は防御不能、死が確定した攻撃なのである。
――だが、ここに一つ例外が存在した。
「主砲、撃てぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
ムスペルヘイムが爆風を放つ予兆を見逃さず、オーキッドは素早く判断。予定よりは早いが『エンペルシャーク』が主砲を放つ。
もちろんそれだけで爆風全てを防げるわけはない。
オーキッドの狙いは別にある。
空中という不安定な――船を固定する拠り所もない場所で、岩石の塊のようなムスペルヘイムの腕をも砕く威力の主砲を放ったらどうなるか?
「おわぁぁぁぁぁぁっ!?」
主砲発射と同時に船が大きく揺れ……いや、傾き、オーキッド自身も船内を転げまわる。
しかし、その反動で船が反転。船尾を先頭に、主砲を推進力としてムスペルヘイムへと突進していく。
――流石にそうそう都合よくはいかねぇか……!
元々の予定では、『エンペルシャーク』の主砲をムスペルヘイムへと当てることとなっていた。
だが相手も何もしない案山子なわけではない、ということをオーキッドたちも理解していた。
そのため、
シオのジャグリングで投げられる前、船内にて三人はそのことについて話し合っていた。
『もし、主砲が使えない状態になったらどうするか?』
『あるいは主砲一発で決着が付けられなければどうするか?』
この二つが課題となっていた。
本質としてはどちらも同じことを指している。
すなわち、主砲以外を使ってムスペルヘイムと戦うことが出来るかどうか? である。
そもそも『エンペルシャーク』を使って接近するという方法を採ったのも、『霊装以外では問答無用で熱バリアでやられてしまうから』という理由からだ。
仮に接近できたとしても、主砲で決着をつけられなかった場合にどのように追撃すればいいのか? 追撃しようとして船の外に出たら一瞬で体力が削られ切ってしまう。
『……私、に……任せ、て……』
『うん。ジュリエッタも多分、何とか出来ると思う』
霊装に頼るしかないオーキッドにはどうすることも出来ない、と思っていたがプラムとジュリエッタはそれぞれ対抗策を見出していたようだ。
二人の『対抗策』を使うのは、『エンペルシャーク』ではどうにもできなくなった時。そうあらかじめ決めている。
「へっ……やるしかねぇか!」
主砲の反動で後ろ向きにムスペルヘイムへと突進していく船の中、オーキッドは不敵に笑う。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
そもそも、
ラビは『霊装なら頑丈に出来ているから』と予想した上でこの作戦を採ったわけではあるが――
実のところ、これは『ゲームの
ラビが予想した通り、霊装が壊れてしまったら魔力が無くなりかけた時に『詰み』となってしまう。それを防ぐために霊装の強度はかなり高めに設定されている――なので、絶対に壊れないというわけではないのだが、余り考慮する必要がない程度には頑丈というのは確かだ。ユニットの持つ多様な魔法の中には、『霊装破壊』に特化したものもあるかもしれないが、少なくともモンスターにはそのような能力は今のところ存在しない。
霊装がそのような性能であるのは仕様通りなのだが、例外がオーキッドなのである。
彼女の魔法は『霊装を作り出す』と言っても過言ではないだろう。
その上で、ユニットの全身を収めてもなお余りあるほどの大きさを持つ『エンペルシャーク』という船型の霊装を持っているのだ。
極端な例で言えば、『エンペルシャーク』の船内に立てこもってしまえばノーリスクであらゆる敵の攻撃を防ぐことが可能となっている、と言えるだろう――『船』という水に浮かべないと直立すら難しいという制限こそあるものの。
今回の作戦は、この仕様のバグ――『穴』と言い換えた方が適切か――を突いたものとなる。
加えてもう一つ、重要な点がある。
それはシオの使ったジャグリングという魔法だ。
この魔法の効果は『どんな重さのものであっても、
相手が動いてしまえばもちろん外れてしまうこともあるので、絶対命中というわけではない。
しかし、投げたものが破壊されない限りは、必ず狙った場所へと届かせることが出来る。そういう魔法なのである。
今、主砲によって加速した『エンペルシャーク』がシオの魔法によって爆風をものともせずに一直線にムスペルヘイムへと落下している。
もしもシオの魔法がなければ、例え主砲の反動で加速しようとも『エンペルシャーク』は爆風によって弾き飛ばされていただろう。
だが、『エンペルシャーク』の船体が無事である限り――ジャグリングは『エンペルシャーク』を目標地点まで飛ばし続ける。たとえ、途中にいかなる障害があろうとも。
「うががががっ!? もうちょっと持ち堪えてくれよ、『エンペルシャーク』……!!」
先にも述べた通り、霊装は絶対に壊れないというわけではない。
『とてつもなく頑丈』というだけで、許容量を超えたダメージを受ければ壊れてしまうこともあるのだ。
今ムスペルヘイムの爆風と超高熱を受け『エンペルシャーク』の船体が悲鳴を上げている。
だがまだ壊れていない。
壊れていないのであれば、ムスペルヘイムまで
『エンペルシャーク』の主砲で倒せなかった、もしくは主砲を当てることが出来なかった場合。
追撃を仕掛けるための案をプラムたちは考えていた。
だから、『エンペルシャーク』の役割とは――主砲を当てること。もしそれがダメな場合には、確実にプラムたちをムスペルヘイムのすぐ傍へと送り届けることである。
船尾方向――現在は先頭だが――にいる二人へと、伝声管を用いてオーキッドは叫ぶ。
「行くぜ、おめーら! プランZだ!」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ムスペルヘイムの爆発は一瞬で終わった。
そして、連続してムスペルヘイムは爆発することは出来ない。
少なくとも最初の爆発から先程の爆発までは間があった。
よって、次の爆発が来るまでが最後の攻撃のチャンスとなる。
――本来ならば、爆発後に襲い来る熱波、更に熱バリアによってたとえ爆発を凌いだとしても耐えることは出来ず、攻撃の機会など来ないはずなのだ。
それはジュリエッタたちとて例外ではない。
唯一の例外が『エンペルシャーク』だったのだが……。
ムスペルヘイムの炎にも耐え、熱にも耐え、そして爆発にも耐えた『エンペルシャーク』であったが、
「……ここまでか……!」
シオの魔法によってムスペルヘイムへと船尾から激突した『エンペルシャーク』は、ついに炎に耐えきれず炎上し始めた。
絶対に壊れないというわけではないのだ。限界を超えたダメージに、いかに霊装と言えども耐えきることが出来なくなった。
そして『エンペルシャーク』が壊れるということは、内部に乗っていた三人に直接ムスペルヘイムの炎が届くようになるということだ。
それは確実に三人の体力を削り切り、一瞬で命を奪う絶死の炎である――はずだった。
「……《
燃え落ち、地上へと落下して行く船体から飛び出す影。
「行けぇっ!!」
船から飛び出したオーキッドは炎に包まれているにも関わらずダメージを受けた様子もなく、碇をムスペルヘイムへと向かって投擲。鎖に掴まり一気に接近しようとする。
この時、避難しようとしていたライドウがオーキッドのステータスを見ていたら何が起こったのかわからず、自分の目を疑ったことだろう。
なぜならば、ムスペルヘイムへと飛び掛かるオーキッド……彼女の体力はこの時点で『ゼロ』となっていたのだから。
――……残り、10秒……!
『エンペルシャーク』の主砲を当てることは出来なかったが、次善の策としてプラムたちをムスペルヘイムの間近まで送り込む。それには成功していた。
では接近を果たした後にどうするのか? ムスペルヘイムの炎にどう対抗するのか?
そのための手段が、プラムには一つあったのだ。
《
名前の元ネタとなったエピソードに共通することは、『冥界(死者の世界)の食べ物を口にすれば、冥界の住人となる』という点である。
その名から連想したのであろうこの魔法の効果は、単純にして凶悪。
すなわち、一時的にユニットを
もちろんただ単純に無敵になるという程、都合のいい魔法ではない。そこには避けがたい大きな代償を伴っている。
――この10秒で、私たちの全てをぶつける……!
無敵となるのは《冥界柘榴》を口にしてから10秒間のみ。
そして10秒が過ぎると同時に、強制的にいかなる回復アイテムの効果も受け付けず、必ず戦闘不能――リスポーン待ちへと陥ることとなってしまうのだ。
僅かな時間しかチャンスはない。そのチャンスを活かすことが出来なければ、無駄死にするだけの諸刃の剣……それがプラムの奥の手の一つ《冥界柘榴》なのである。
《冥界柘榴》自体は魔法なので魔力さえあれば簡単に作ることが出来る。
シオに船を投げ飛ばしてもらう前の待機時間――あの間にプラムは《冥界柘榴》を作り、それをオーキッドとジュリエッタにも渡している。
当然、その効果についても話している。
オーキッドの言う『プランZ』、『エンペルシャーク』による攻撃が失敗した場合の作戦とは――プラムの《冥界柘榴》の効果を頼りにした、いわゆる『ゾンビアタック』に他ならないのだ。
《冥界柘榴》の効果時間、わずか10秒のうちに決着を付けなければならない。
これで倒せないようならば、もはやプラムたちに打つ手はない。仮に使い魔たちにリスポーンしてもらったとしても、プランZは通用しないことがわかりきっているからだ。
「こいつでも食らいな!!」
プラムとジュリエッタはまだ外へと出てこない。船と共に溶岩の海へと落下してしまっている。
だがまだ船は完全に崩壊はしていない。となれば、熱ダメージそのものはまだ船が遮断してくれているはずだ。
事前に『プランZ』における連携については細かい話は出来ていない。そんな時間はなかった。
ただ一つだけ、オーキッドが二人に対して注意していたことがある。
それは――
「出てこい、《カリュブディス》!!」
突撃前にヴィヴィアンに召喚してもらった召喚獣――キンバリーのアドバイスに従ってオーキッドが
オーキッドの霊装となった《カリュブディス》が空中に大量の水を放出しようとする。
《カリュブディス》を召喚することで何が起こるのか?
……その時起こる事態について、キンバリーは予測していた。そして、何が起こるかをオーキッドに伝えてもいる。
ムスペルヘイムの身に纏う灼熱の炎は確かに脅威だ。
ドラゴン形態の時と異なり、本体そのものが炎の塊と化し、周囲へと無差別に強烈な熱をばら撒き続けている。
この放射される熱の範囲に一度入ってしまえば、《冥界柘榴》のような特殊魔法を使わない限りユニットは誰一人としてムスペルヘイムへと対抗することは出来ないだろう。
そしてそれはユニットの扱う魔法でさえも同様だ。
霊装を使った魔法でもない限り、ムスペルヘイムの火炎は魔法でさえも迎撃してしまうのだ。
正に攻防一致。無敵の矛であり楯であると言えよう。
ただし、実際的にも概念的にも
霊装の攻撃であれば熱バリアを気にしないでも攻撃できる、という点でもそうだし、それ以外にも一つだけ重大な欠陥があるのだ。
その欠陥を突く方法をキンバリーは見出していた。
霊装化した《カリュブディス》がムスペルヘイムの炎に抵抗しつつも、渦を作ろうと大量の水を呼び出す。
次の瞬間――ムスペルヘイムの爆発とは
爆発がムスペルヘイムの外殻――赤熱する球体を吹き飛ばしてゆく。
――へっ、さすがキンちゃん……! 学校一の秀才だぜ……。
《冥界柘榴》の効果によってダメージそのものは受けていないが、自分の攻撃の反動は変わらず受ける。
爆風によって吹き飛ばされ、溶岩の海へと落ちて行きながらもオーキッドはニヤリと笑う。
そのことに否はない。どうせ生き残ったところで、ムスペルヘイムに対して碌な攻撃が出来るわけではないのだ。
であれば、プラムたちをここまで運んできた上で自爆覚悟の《カリュブディス》を使って少しでもダメージを与えて大人しく退場した方がマシだというものだ。そうオーキッドは思う。
簡単に言えば、超高温の物体に水が触れることで一瞬にして気化する現象である。身近な例で言えば、熱された天ぷら油の中に水滴を落とすと爆発して辺りに油を撒き散らすというあの現象と理屈は全く同じである。
水は水蒸気となる際に爆発的に体積を増大させるという不思議な性質を持っている。
これが密閉された空間、例えば『地下』等であれば体積が爆発的に増大した水蒸気が地面を吹き飛ばす――いわゆる『水蒸気噴火』という現象になるであろう。
今回は密閉空間ではないため厳密には異なるが、理屈としては『地下のマグマへと地下水が流れ込んで爆発した』水蒸気噴火と同じであると言える。
キンバリーの見出したムスペルヘイムの欠陥とは、『炎の神獣』であるゆえか自身の熱量をコントロールすることが出来ないというものである。
ユニットを一瞬で焼き尽くすほどの熱を自在に操れるというのであれば打つ手はなかったかもしれない。
しかしそうはならなかった。『神獣』という存在の
プラムとジュリエッタが墜落した『エンペルシャーク』に留まり続けているのは、ムスペルヘイムの熱を防ぐためだけではない。
この《カリュブディス》による広範囲への水蒸気爆発の余波を防ぐためでもあったのだ。
「……後は任せたぜ……二人とも……」
爆発により《カリュブディス》は既に砕け散り新たな水蒸気爆発は起こる気配はない。
しかし、一度の爆発で十分であった。
外殻を吹き飛ばされたムスペルヘイムが大ダメージを受けているのは明白であったし、何よりも熱されているとはいえ大量の水蒸気が噴き出したおかげで周囲の熱も大幅に和らいでいる。
もちろんそれでも《冥界柘榴》がなければまともに動くことは出来ないのに変わりはない。
ただ、向かってくる魔法すらも焼き尽くす、という理不尽さはもはやないだろう。
GYYYYYYYYYYYYYYYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!
オーキッドの呟きにまるで応えるかのように、獣の咆哮が轟く。
ムスペルヘイムの咆哮ではない。
直感的にオーキッドは、それが
ここまではトラブルもあったものの、想定の範囲内だ。
ただしここから先は何が起こるか全く予想がつかない。
それでも、プラムとジュリエッタに賭けるしかオーキッドには手がないのであった……。
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