第50話:武器完成。

戻って来て最初の1週間はひたすらに剣を打っていた。


「よし……これであの三人分は終わり!」


数種類の剣を作り終えドカッと腰を下ろす。目の前で輝く剣は美しい輝きを放っている。


「素人が作ったにしては良いんじゃないかなぁ……」


大剣使いの猛へは今までの重量の倍はある、某漫画の竜殺し並みの大剣を要望された。手数の多いデヴィッドは双剣を、サイズ的には小太刀の大きさだが剣身の太さはかなりの太さに仕上げた。魔法使いのカレブはレイピアで、斬る事が出来る少し太めのタイプだ。


「ついでにリリアーナ達の分も作れたしまぁ良いか」


横に置いてあるのは四人の分でリリアーナはレイピア、セレーネは自分の大太刀に合わせる小太刀、アミリアは前使っていた重さと全く同じの剣を、今回頑張ってくれたシアにはご褒美で幅広のナイフを作った。


後はマリアンの宝玉を待つだけだ。


「さて……少し眠るかぁ……」


併設された部屋で眠りに落ちると、神様の空間で眠っていた。


「んぁ? ここは……」


「やぁ、優希君。起こしちゃったかい?」


「あれ? 理映?」


「最近お疲れだったみたいだし、この空間は外の世界と時間の流れが別だから、少しでも休めるようにと思ってね」


「そっか、ありがとう……」


魔力を込めまくったので、体の疲れが大かったしとても嬉しい提案だ。


「今は眠ると良い、最後の仕上げは任せて」


「あぁ、ありがとう……」


柔らかく極上のベットに俺の意識が落ちていった。



◇◆◇◆◇◆◇◆

「ったく……私達の気も知らないで眠ってる……」


「本当ですね、でも頑張っているのがよくわかりますわ」


「えへへ~頑張ってね」


「何かあれば私達が力を貸しますから」


「えぇ、私達はどこにいても旦那様の力になりますかラ」


「ん、私達だって優希の嫁なんだから頑張る」


「そうですね、私じゃ弱いかもしれないですが!」


「あぁ、私もこういった事は得意では無いけど」


「それでも、私達の力が優希さんの」


「力になれるなら安いものでしょ」


「そうです! だから私も頑張ります!」



◇◆◇◆◇◆◇◆

目が覚めると先程仮眠の為に寝た部屋だった。


「おはよユウキ」


「もう、こんな所で寝ていたら駄目ですよ」


「そーですよ!」


いつの間にか横に皆が添い寝をしていた。


「あはは、皆ごめんね」


皆の頭を撫でながら答える。


「あれ、そういば俺どのくらい寝てた?」


「1時間くらい?」


「そこで優希様の魔力が膨れ上がったので来たのです」


「私は良くわからないけど、アミリアさん達が行くよって言うから……」


神様の世界でガッツリ休んで回復して戻って来たから膨れ上がった様に思ったのか。


「それと先程から工房の方で途轍もない力を感じるのですが……」


「あー私でもわかりました、でも何かじっと見られてる感じがするんですよ」


「あ、それ思った。それと凄い力なんだけど危険な感じがしないんだよね」


意識を向けると、懐かしい皆の魔力を感じた。


「うん、大丈夫。見に行こうか」


立ち上がり隣の工房に行くとアミリア達の武器が虹色になっていた。


「わぁ……凄い……」


「なんですかアレ……」


「魔力すっご……」


「凄い凄く強い魔力ですね!」


魔力込め過ぎだろ……もうヤバい兵器みたいな感じに魔力が漏れてるじゃん……。


「それで、これは触って大丈夫なの?」


「大丈夫じゃないかな? 俺の嫁達だし危険な事はしないでしょ」


「そ、それなら……」


「ごくり……」


「わーい!」


おずおずとしつつ触るリリアーナとアミリア、セレーネはあまり重圧を感じないのか真っ先に手に取る。


「お? おぉぉぉぉぉ!?」


一気に魔力の奔流が起きてセレーネの体へ収まっていく、気付くと左手の人差し指に指輪がされていた。


「あれ!? あれ!? 私の武器は!?」


そう言ってセレーネが慌てだす。


「セレーネさん、その指輪じゃないですか?」


リリアーナが指輪を指で指し示す。


「えぇぇぇぇぇ!? どうしよう! ユウキさぁん~」


「うーん、多分なんだけど『出せっ』って思ってみたら?」


多分皆の力が混じってるなら、空間収納アイテムボックスの力を持ってるはず。


「わわっ! 出て来た! 凄い!」


セレーネの手元へ指輪が変化して小太刀になる


「ユウキさんこれ凄いですね!」


「やっぱり出来たみたいだね」


「私も……」


「そうですわね、セレーネさんが安全でしたし」


喜ぶセレーネの隣でリリアーナとアミリアが武器を手に取る。すると同じ様に魔力が二人の身体に収まり手元に指輪が残る


「ふんっ! むむむっ!」


「こうですかね? はっ!」


二人が力む、だがセレーネの様にスムーズに変化しない。


「セレーネは空間収納アイテムボックスの魔道具持ってるからね、それで引っぱり出す感覚になれてるんだと思うよ」


「そうなのですね……」


「むむむ……私も頑張らないと!」


さて……魔力も回復したし、勇者三人に武器を渡してくるか。


「皆、あと一つはシアのだから、呼んで来てやり方教えてあげてね。俺は勇者三人にこの武器を渡してくるから。帰ってたらご飯にでもしよう」


「はい!」


「わかりましたわ」


「えぇ!」


三人に見送られながら、マリアンの元へ転移した。


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作者です!

そういえばこの作品初投稿から1年でした!

こうして読んでいただきまして感無量です!

これからも楽しいお話を書いて行きますのでたのしみにしてて下さい!


ドラノベコン用に急ぎで新作書いてるので更新遅れが出たら申し訳ないです!

新作出しました!

【対竜国家の無双録~人類の守護者たち、覇権国家に宣戦布告されました~】

https://kakuyomu.jp/works/16818093078412827850

一応簡単なあらすじを。

『人類の敵である竜に対抗してきた皇國、その皇國に世界制覇を目論む最強()な帝国が侵略をする。そして主人公と亡国の姫が邂逅するとき真の世界最強が立ち上がる。』

って感じの作品です!

もし良かったら読んでください!

↓ここからいつもの!

168万9000PV超えました!!ありがとうございます!

毎日、そしてここまで読んでいただける方、ありがとうございます!


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